New Products & Service 橋梁下部工

ラーメン式橋台の設計計算
(部分係数法・H29道示対応)Ver.3

不静定構造物であるラーメン式橋台の設計計算プログラム

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●新規価格 297,000円(税抜270,000円) 
翼壁拡張オプション(H29道示対応):33,000円(税抜30,000円)

●リリース2021年3月


「ラーメン式橋台の設計計算(部分係数法・H29道示対応)Ver.3」では、主に下記の対応を行いました。

  1. 震度-下部工-基礎の計算書統合
  2. 単独1基下部構造固有周期算出
  3. 受け台のコーベルとしての照査
  4. 部材種類指定の拡張
  5. 令和2年 杭基礎設計便覧対応
  6. 橋座の設計の拡張

以下に、その一部をご紹介いたします。

震度-下部工-基礎の計算書統合

下部工製品では、「基礎の設計・3D配筋(部分係数法・H29道示対応)」や「震度算出(支承設計)(部分係数法・H29道示対応)」との計算書統合に対応しており、今回「ラーメン式橋台の設計計算(部分係数法・H29道示対応)」と「箱式橋台の設計計算(部分係数法・H29道示対応)」においても計算書統合機能に対応しました。本機能により、震度算出側で計算書を統合して出力することが可能になると同時に、杭基礎製品との連動時においても橋台製品側で基礎の計算書も一括で出力することが可能となっています(図1)。


図1 計算書統合

単独1基下部構造固有周期算出

「橋台の設計・3D配筋(部分係数法・H29道示対応)」と同様に、1基の下部構造と上部構造からなる単純な構造における固有周期の計算を可能としました。従来、固有周期を計算するには、別製品の「震度算出(支承設計)(部分係数法・H29道示対応)」が必要でしたが、単純な形状の1基下部構造であれば、橋台内で固有周期を算出して設計水平震度の入力に連携することができます。ラーメン式橋台においては、1本の骨組みモデルを生成する際に、フレームモデルに単位荷重をかけ曲げ剛性を逆算してモデル化を行いますが、その結果を画面に取り込むことも可能です。


図2 1基下部構造固有周期算出

受け台のコーベルとしての照査

受け台は、形状によってはコーベル(張出し長/梁高さ<1)としてみなすことができるため、コーベルとしてのトラス理論による照査を行えるようにしました。入力された受け台の形状により、コーベルとしての要件を満たすかどうかを判定し、コーベルとみなせない場合は通常の梁として、みなせる場合はコーベルとしての検討を行います。

コーベルとしての曲げモーメントに対する照査では、自重および反力による鉛直力Vから算出された曲げモーメントの特性値Mに対して、耐荷性能の照査および耐久性能の照査を行います。耐荷性能の照査は、H29道路橋示方書Ⅲ編式(5.8.1)により行い、耐久性能の照査は同Ⅲ編5.4.1(3)に従って行います。

コーベルとしてのせん断力に対する照査では、コンクリートが負担できるせん断力のみを考慮して照査を行います。せん断スパン比によるコンクリートの負担できるせん断力の割増係数cdcは、道路橋示方書Ⅳ編の表-7.7.1を用います。


図3 コーベルとしての照査

部材種類指定の拡張

部材種類(気中部材/一般部材/水中部材)の指定を、「橋台の設計・3D配筋(部分係数法・H29道示対応)」と同様に、前背面や上下面、照査位置に合わせて選択できるように拡張しました。ラーメン式橋台では、前壁、後壁では範囲ごと、頂版、桁受台、前趾、後趾、底版中央部では、上面、下面ごとに部材種別の選択を可能としています。胸壁、翼壁については、逆T式橋台と同様の扱いとしています。

部材種類の選択は照査の内容に影響します。詳細についてはこちらをご参照ください。


(Up&Coming '21 春の号掲載)

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