PC上部工の設計計算プログラム
日本語/英語 入出力インターフェース切替対応

PC上部工の設計計算

初版リリース:2001.11.27/最新Ver.リリース:2004.06.18

¥814,000(税抜¥740,000)

プログラム概要

PC(Prestressed Concrete)あるいはPRC(Prestressed Reinforced Concrete)の道路橋上部工設計支援プログラム。
構造形式は上部工は、支間長50m以下で桁高一定の箱桁(1室、あるいは2室)及び中空床版で、上部工を平面格子モデルにモデル化して解析を行っています。入出力画面に3次元グラフィックスを効果的に使用して検討対象物の理解を容易にしています。

▲断面確認

▲断面計算結果

▲鉄筋入力

プログラムの機能と特長

本製品のコンセプトと特長

幅員が広く、支間長が短い場合や支承線が橋軸に直交しない(斜角がある)場合などにおいては、横断面を1本の梁材にモデル化すると、前者においては横断面方向の応力の分布が正しく表現できず、後者においては断面を構成する各腹版ごとに支間長が異なることが上手く表現できません。本製品は、これらの場合も検討対象として格子モデルによる解析を行うことにより、横断方向の応力の分布や腹板ごとに支間長が異なることを表現することを目指して開発されました。
上部工は支間長50m以下で桁高一定の箱桁(1室、あるいは2室)及び中空床版であり、上部工を平面格子モデルにモデル化し、各主桁ごとに弾性解析および分割施工に伴うクリープ解析をおこないます。


<平面格子モデルの特長>

 (1)格子平面の仮定
 (2)各腹板の占有巾の算定
 (3)主桁仮定剛性、主桁部材に載荷する鉛直死荷重
 (4)ねじりに対する部材と死荷重によるねじり荷重の載荷

入出力インターフェース

各種データを3次元グラフィックスで描画し、それを自在に回転・移動させながら、配筋やPC鋼材配置などを確認できるようにしています。
たとえば、図-1は箱桁の内部へ視点を移動してPC鋼材配置、配筋を確認している様子を示しています。結果表示部では格子モデルをまるでプレキャスト部材のように分割したスタイルで確認できます。
もちろん曲げモーメント図などの結果も3次元(及び2次元)で描画しています。
計算結果の数値はHTML形式の表で表示され、そのままのスタイルでプリンタあるいはファイルへ出力することができます。


▲図-1

▲図-2

▲図-3

設計対象

本製品が設計対象としている構造物は橋梁上部工です。現バージョンは以下の条件があります。

  1. プレストレストコンクリート(PRC対応)構造であること。
  2. 橋長50m以下であること。
  3. 等桁高であること。
  4. 断面種別が箱型断面(1室、2室)及び中空床版であること。
  5. 分割施工時の支間割はspan by span または 2span by 2spanの2種類のみに対応しています。
    (径間数が奇数の場合は1span by 1spanのみ対応)
  6. ラーメン橋には未対応です。
  7. 曲線桁には対応していません。
  8. 外ケーブルは配置できません。

<断面設計項目>

PC と PRCおよび終局時の照査 に大別されます。

  1. PCとしての場合
     (1)引張鉄筋量の計算
     (2)平均せん断応力度の計算
     (3)斜め引張応力度の計算
     (4)斜め引張鉄筋の応力度の計算
     (5)変動応力度(せん断)の計算
     (6)各荷重組み合わせケースの応力度の算出
  2. 終局時の照査
     (1)曲げ破壊安全度
     (2)平均せん断応力度
  3. PRCの場合
     (1)曲げひび割れ幅の計算
     (2)変動応力度(曲げ)の計算
     (3)各荷重組み合わせケースのRC断面応力度の算出

道路橋示方書(H14)に準拠した、次の計算に対応しました。(Ver.1.00.01)
  (1)ウェブコンクリートの圧壊に対する耐力(せん断)
  (2)ウェブコンクリートの圧壊に対する耐力(ねじり)
  (3)部材の斜引張破壊に対する耐力
  (4)死荷重時の斜引張応力度の許容値の取り扱いの変更

構造モデル

FRAME面外解析(格子解析)のための構造モデルは、全構造形式に共通して以下のように作成します。


  1. 格子平面を仮定する。(横桁を除く)全橋における図心高さを格子平面とする。
  2. 主桁位置は全体のバランスを考慮して設定される
    格子平面と標準断面における腹版中心線との交点を主桁位置としている。
  3. 1径間を10等分する。断面変化量が一定以上の場合は格点を追加する。
  4. 仮想横桁を設ける。実際の横桁のない区間に1径間あたり10以上の仮想横桁を設ける。
  5. ねじり剛性を持った部材をモデルの中心に1本設ける。
  6. 設計断面位置(曲げ照査点、せん断照査点)に格点を設ける。
  7. 支点はXY方向ともピン支点とする。

分割施工

施工方法を考慮して、構造系が順次変化していくときのクリープ力の計算(クリープ解析)をサポートしています。本製品開発に際しては以下の事項を念頭に置きました。


  1. 想定した施工方法は、1径間ごとのステージング施工、(プレキャスト部材の)張り出し架設などでです。
  2. コンクリートのクリープ係数、乾燥収縮、ヤング係数などの物性値は、道路橋示方書より採用。
  3. 本クリープ解析により断面力の算出だけでなく変位量も正しく計算して、上げ越し量の計画や架設中の施工管理に使用できることを目指しています。

入力された施工ステップを順次追いながら、その着目ステップでの弾性変形、過去の全ステップの弾性変形に起因するそのステップでのクリープ変形を計算し、クリープ換算ヤング係数を用いてクリープ解析しています。

Mathematicaのノートブックを搭載

PC上部工の設計計算ではプログラムの照査のためのチェックプログラムとしてMathematicaのノートブックを利用しています。
ケーブルのフリクションロス、セットロスの計算/コンクリート斜引張応力の計算曲げひび割れの計算/曲げ、せん断の鉄筋変動応力の計算/有効鋼材応力度の計算/コンクリート平均せん断応力度、鉄筋せん断応力度の計算/引張鉄筋量の計算

参考文献

  1. コンクリート標準示方書 設計編 土木学会
  2. 道路橋示方書・同解説 I 共通編 日本道路協会
  3. 道路橋示方書・同解説 III コンクリート橋編 日本道路協会
  4. 道路橋示方書・同解説 V 耐震設計編 日本道路協会
  5. コンクリート道路橋設計便覧 日本道路協会
  6. JH設計要領第二集 日本道路公団
  7. コンクリートライブラリー44号 土木学会
  8. PRC橋の設計 技報堂出版。

「分割施工に伴うクリープ解析部」の開発では以下の文献他を参考にしています。

  1. コンクリート構造物の応力度と変形 川上洵他訳 技報堂出版 1995年
  2. 変位法によるコンクリート構造物のクリープ・乾燥収縮解析の基礎理論 佐藤他 プレストレスコンクリート vol.22, No.2, Apr.1980

プログラム概要

鋼道路橋の断面設計ツールです。
鋼断面の断面諸量算出、設計断面力に対する応力度と安全性の照査、最小板厚の照査および疲労照査を容易に行うことができます。せん断応力度については、平均せん断応力度およびせん断流理論による応力度算定に対応しています。

▲断面種類

▲単純合成I桁

▲照査結果一覧

プログラムの機能と特長

主な機能と特長

全17種類の断面について、最大100断面まで同時に計算が可能です。
対応断面と照査項目については、以下の通りです。
「合成 I 桁断面」、「合成箱桁断面」の負曲げ、不静定力の入力および詳細出力に対応しています。

項目\断面形  I桁曲げ部材  箱桁曲げ部材  軸力部材
非合成 鋼床版 合成 非合成 鋼床版 合成 箱形 トラス形 鋼管 H形鋼
軸方向力
一軸曲げ    
二軸曲げ
付加応力度      
NとM
せん断力
ねじり ○※
SとM
曲げとせん断
板厚チェック
抵抗モーメント    
補鋼材鋼度    
リブの照査 ○※
疲労照査    

※印はトラスI形では照査しません。

断面諸量

設計に必要な断面諸量については、以下の項目について算定しています。

・断面積(Gross値),合成断面のときは換算断面の値
・水平軸回り(Z軸)断面二次モーメント
・鉛直軸回り(Y軸)断面二次モーメント
・ねじり定数
・相乗モーメント
・非対称断面の主軸の傾き、反時計回りに回転するときプラス
・主軸水平断面二次モーメント
・主軸鉛直断面二次モーメント
・図心から断面上縁までの距離(>0)
・図心から断面下縁までの距離(<0)
・図心までの距離(鉛直方向)
・図心までの距離(水平方向)

照査項目

照査項目は次の通りです。

・軸力による直応力度
・曲げモーメントによる直応力度
・軸力と曲げモーメントによる直応力度
・曲線I桁の付加応力度
・せん断力によるせん断応力度
・ねじりモーメントによるせん断応力度
・直応力度とせん断応力度による合成応力度
・最小板厚のチェック
・抵抗モーメント
・補剛材の必要剛度
・疲労照査

なお、本製品で表示される許容応力度は主荷重に対するものを用いているため、他の荷重状態を照査する場合は設計断面力を常時換算して入力する必要があります。

Ribテーブル

Ribテーブルとは各計算ケースで使用したいリブをタイプごとに選択したもので、Ribの入力ではこのテーブルから設置種類(平鋼/球平形鋼/閉リブ/不等辺山形鋼/T形)を指定します。

照査結果

照査結果の出力帳票については、各断面毎にコンパクトにまとめており、そのまま計算書の一部としてご利用いただけます。 また、合成I桁断面及び合成箱桁断面については、手計算で計算過程が追える詳細出力に対応しています。 照査結果については、各断面毎に同一画面内で容易に確認できますが、照査結果一覧機能を利用することで、参照したい結果をすばやく表示することができます。

疲労照査について

道示Ⅱ(H24)・「5.3 疲労設計」(p.191)に「鋼橋の設計にあたっては、疲労の影響を考慮するものとする。」と明示されており、本製品でも「疲労照査フロー」に準拠し、照査1および照査2の方法で照査を行います。

照査1 : 一定振幅応力に対する応力範囲の打ち切り限界を用いた照査(寿命無限)
照査2 : 累積損傷度を考慮した疲労照査(寿命有限)


▲疲労照査フロー

適用範囲

断面種別 対象部材
非合成I桁 プレートガーダーの主桁,横桁など
鋼床版I桁 鋼床版I桁
合成桁 単純活荷重合成桁のI桁,箱桁
非合成箱桁 箱桁
鋼床版箱桁 鋼床版箱桁
箱桁 ラーメン橋脚の梁,柱,アーチリブ,補剛桁など
トラス形 トラスの上・下弦材、腹材、横構、アーチリブなど
鋼管 入力値または「'11 JBA manual デザインデータブック」P203「6-5 鋼管、角形鋼管、ステンレス鋼管、ガス管、電線管」の一般構造用炭素鋼鋼管(JIS G 3444)
H形鋼 「’11 JBA manual デザインデータブック」P192「6-4 形鋼、軽量形鋼」のH形鋼(JIS G 3192)

適用基準及び参考文献

適用基準
道路橋示方書 道路橋示方書・同解説 II 鋼橋編 平成24年3月 (社)日本道路協会

参考文献
  1. 鋼道路橋の疲労設計指針 平成14年3月,(社)日本道路協会
  2. 鋼道路橋の疲労設計資料 平成15年10月,(社)日本橋梁建設協会
  3. デザインデータブック 2011年4月,(社)日本橋梁建設協会
  4. 鋼構造物の疲労設計指針・同解説 1993年4月,(社)日本鋼構造協会
  5. 連続2主桁橋の設計例と解説,平成17年8月,(社)日本橋梁建設協会

※ 2021年4月からの消費税総額表示義務化に伴い、価格表記を「税抜」から「税込」へ移行いたします。

製品価格

本体価格

価格は税込表示です

■本体価格

製品名 価格
PC上部工の設計計算 ¥814,000(税抜 ¥740,000)

■フローティングライセンス価格

本体価格の40%を追加いただくことで、誰でも、どこでも、どのPCでも製品の利用が可能となります。

製品名 価格
PC上部工の設計計算 ¥325,600 (税抜 ¥296,000)

>>ライセンス形態についての詳細はこちら

サブスクリプションサービス 契約価格


サブスクリプションサービス 契約価格

■サポート内容
・バージョンアップ無償提供  ・電話問合せテクニカルサポート
・問合せサポート(電子メール、FAX)  ・ダウンロードサービス  ・保守情報配信サービス  

※ライセンス管理コスト削減、製品ご利用形態ニーズ多様化への対応を充実させることを目的として、従来の保守・サポート形態からより便利な、「サブスクリプションサービス」へ順次移行いたします(2016年4月1日~)。

価格は税込表示です

対象製品 初年度 1年
サブスクリプション(PC上部工の設計計算) 無償 ¥325,600(税抜 ¥296,000)
サブスクリプション(PC上部工の設計計算 フローティング) ¥455,840(税抜 ¥414,400)

レンタルライセンス/レンタルフローティングライセンス価格


■レンタルライセンス:短期間での利用により、低廉な価格でのライセンス利用が可能

■レンタルフローティングライセンス:ライセンスの認証をWeb経由で受ければ、誰でも、どこでも、どのPCでも製品の利用が可能

■レンタルアクセス:既に購入済みの製品の利用ライセンス数を増やす事が可能です。事前契約により、レンタルライセンス期間(1ヵ月~3ヵ月)の単位で自動的にライセンスが付与されます。利用実績に応じて後日請求いたします。事前申込価格として、レンタルライセンス価格の15%引きとなります。ユーザ情報ページにてお申込みいただけます。

※サービス強化、利便性向上を図る目的で「レンタルライセンス/レンタルフローティングライセンス」を2007年9月3日より提供を開始しました。

※レンタルライセンス/レンタルフローティングライセンス開始後の期間変更は出来ません。期間延長の場合は再申込となります。

レンタルライセンス/レンタルフローティングライセンス

価格は税込表示です

■レンタルライセンス

対象製品 2ヶ月 3ヶ月 6ヶ月
PC上部工の設計計算 ¥366,300 ¥431,420 ¥529,100

■レンタルフローティングライセンス

対象製品 2ヶ月 3ヶ月 6ヶ月
PC上部工の設計計算 ¥610,500 ¥724,460 ¥895,400

アカデミー価格


教育関係者、研究者、学生などの教育目的のご利用に向けて、アカデミーライセンスを提供しています。

アカデミー価格

価格は税込表示です

製品名 アカデミー価格
PC上部工の設計計算 ¥651,200 (税抜 ¥592,000)

動作環境


動作環境

OS Windows 10 / 11
CPU OSのシステム要件を満たし、問題なく動作する環境
必要メモリ(OSも含む) OSのシステム要件を満たし、問題なく動作する環境
必要ディスク容量 約25MB以上 (推奨 約45MB以上)
ディスプレイ(画面解像度) 画面解像度1024×768以上 色数64k色以上
入力データ拡張子 WPC
ファイル出力 HTML
備考 OpenGL(TM)に対応したグラフィックスボードが必要

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画面サンプル

▲形状入力WT桁

▲断面確認

▲断面計算結果

▲鉄筋・鋼材表示

▲形状入力

▲鉄筋入力

▲PC鋼材入力

HTML出力例

 

1.適用範囲

本製品で参考にしている文献は?

本製品では以下の文献を参考にしています。

  1. コンクリート標準示方書 設計編 土木学会
  2. 道路橋示方書・同解説 I 共通編 日本道路協会
  3. 道路橋示方書・同解説 III コンクリート橋編 日本道路協会
  4. 道路橋示方書・同解説 V 耐震設計編 日本道路協会
  5. コンクリート道路橋設計便覧 日本道路協会
  6. JH設計要領第二集 日本道路公団
  7. コンクリートライブラリー44号 土木学会
  8. PRC橋の設計 技報堂出版

分割施工に伴うクリープ解析部の開発では以下の文献他を参考にしています。

  1. コンクリート構造物の応力度と変形 川上洵他訳 技報堂出版 1995年
  2. 変位法によるコンクリート構造物のクリープ・乾燥収縮解析の基礎理論 佐藤他 プレストレスコンクリート vol.22, No.2, Apr.1980
本製品で対応する橋梁形式は?

プレストレストコンクリート(PC、PRC)の直線桁式橋梁に対応しています。ラーメン橋、曲線桁、外ケーブルには対応していません。

本製品で対応する構造形式は?

対象としている構造形式は上部工は支間長50m以下で桁高一定の箱桁(1室、あるいは2室)、中空床版、(T桁;第2版で拡張予定)であり、上部工を平面格子モデルにモデル化して解析を行っています。

本製品で対応可能な上部工桁断面形式は?

本製品では以下の上部工桁断面に対応しています。

  1. 1室箱型断面
  2. 2室箱型断面
  3. 中空床版桁
  4. 2主版桁

2.計算機能

本製品は、分割施工に対応しているか?

本製品は施工方法を考慮して、構造系が順次変化していくときのクリープ力の計算(クリープ解析)をサポートしています。

 3.入出力

本製品の入出力インターフェースの特徴は?

各種データを3次元グラフィックスで描画し、それを自在に回転・移動させながら、配筋やPC鋼材配置などを確認できるようにしています。
たとえば、下図は箱桁の内部へ視点を移動してPC鋼材配置、配筋を確認している様子を示しています。結果表示部では格子モデルをまるでプレキャスト部材のように分割したスタイルで確認できます。
もちろん曲げモーメント図などの結果も3次元(及び2次元)で描画しています。
計算結果の数値はHTML形式の表で表示され、そのままのスタイルでプリンタあるいはファイルへ出力することができます。




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