プログラム概要
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群馬大学と共同開発のVGFlowは、有限要素法による飽和-不飽和浸透流解析プログラムです。
本製品での解析は、Richards式を支配方程式とした厳密な飽和-不飽和浸透流解析であり、支配方程式の簡略化等を行わず全項を考慮しているため、適用範囲の制限はなく汎用的にあらゆる目的に対してご利用いただけます。
特に、昨今の集中豪雨に起因した被災事例を踏まえた最新の知見により、浸透流解析を行う機会の増加が想定され、集中豪雨に伴う間隙水圧の上昇等をFEM解析でシミュレートできます。 |
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プログラムの機能と特長
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■機能
定常解析、非定常解析が行え、豊富な境界条件に対応しており、あらゆる二次元浸透現象をモデル化することが可能です。
解析種別 |
定常解析 |
非定常解析 |
解析モデル |
鉛直二次元浸透問題 |
軸対称浸透問題 |
平面二次元浸透問題 |
境界条件
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水頭既知境界(定常/非定常) |
浸出面境界(定常/非定常) |
降雨境界(定常/非定常) |
流量境界(定常/非定常) |
水位変動境界(非定常) |
浸出禁止境界(非定常) |
点源(定常/非定常) |
■飽和浸透特性
透水係数の異方性や地層の傾斜が可能です。
■不飽和浸透特性
以下に示す2通りの設定が可能です。
- vanGenuchtenモデル(パラメータの同定値入力)による解析
- 水分特性曲線(θ-ψ曲線)及び不飽和透水係数(θ-Kr曲線)の表入力による解析
■特長
- 様々な電子媒体・図面(AutoCAD2007形式やSXF形式、図面(紙情報)のスキャニング)から地層形状モデルの作成が可能。オートメッシュに対応
- 作成した地盤形状モデルは、「弾塑性地盤解析GeoFEAS」、「地盤の動的有効応力解析UWLC」、「斜面の安定計算」、「柔構造樋門の設計計算」でデータ連携可能
- 透水係数の異方性や地層の傾斜が可能
- カットオフ遮水壁の設定が可能
- 降雨境界と水位変動境界の同時設定が可能
- 非定常解析において、初期浸潤面の入力から、圧力水頭節点値を自動計算
- 飽和-不飽和浸透流FEM定常及び非定常解析が可能。FEM解析結果としてモデル図、等ポテンシャル線図、等間隙水圧線図、動水勾配図(水平方向・鉛直方向)、飽和度コンター図を出力
- 浸透流解析結果(浸潤線、等ポテンシャル線)を「斜面の安定計算」にデータ連動
- 「河川堤防の構造検討の手引き」や国内代表的パラメータをプログラム内蔵
- 非定常解析結果はアニメーションによる時刻歴が直感的に分かり易い出力
■PreProcessor FEM解析ソフトでありながら、当社UC-1設計ソフト製品ライクなユーザーインターフェースであり、数値解析ソフトでありながら従来の設計ソフト感覚で扱えます。また、地盤解析シリーズのFEM製品共通のメッシュ分割インターフェースをサポートしています。
AutoCAD2007形式やSXF形式CADファイルのインポート、図面(紙情報)のスキャニングによるモデル作成が可能です。
■プリプロセッサの計算書出力機能
モデル作成タブ〜解析条件タブに至るすべての入力画面項目をグラフィカルな図表を織り交ぜ出力します。専用の印刷項目設定画面にて細分化された項目をON/OFFすることで出力内容を自由にカスタマイズすることが可能となっています。これにより、要求に則した計算書を出力することが可能となります。
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▲Pre部印刷項目設定画面 |
▲【計算書】モデル図 |
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▲【計算書】水位変動境界 |
▲【計算書】要素定義 |
■Solver 実績豊富な群馬大学の高品質かつ信頼性の高いSolverを使用しています。
■PostProcessor ポスト機能としては、豊富なポスト出力機能やアニメーションにより、解析結果をビジュアルにあらゆる側面から評価することが出来ます。
また、FEM解析結果をフローネット(流線網)出力し、さらにアニメーションでフローネットの時刻歴変化を見ることができます。
非定常解析結果は動画としてAVI形式で保存することが出来ます。
■ポストプロセッサの計算書出力機能
モデル図〜数値出力に至るすべての解析結果をグラフィカルな図表を織り交ぜ出力します。プリプロセッサと同様に、専用の印刷項目設定画面にて細分化された項目をON/OFFすることで出力内容を自由にカスタマイズすることが可能となっています。これにより、要求に則した計算書を出力することが可能となります。また、出力する節点番号や要素番号、時刻範囲(非定常解析時)までもをカスタマイズ可能とするなど、出力の柔軟性にも配慮しています。 |
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▲Post部印刷項目設定画面 |
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▲【計算書】コンタ図−等ポテンシャル |
▲【計算書】ベクトル図 |
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▲【計算書】時刻歴図−節点 |
▲【計算書】時刻歴図−要素 |
■適用範囲
- 改訂土工指針での道路盛土に対する降雨の作用の照査
- 広域流域における降雨や湧水などの地下水影響解析
- 河川堤防における堤体内の浸潤面及び水圧分布の把握
- フィルダム堤体の設計計算及び貯水池周辺地山の浸透検討
- カーテングラウチング等の基礎処理における透水性検討
- ため池堤体や防災調節池低地亜の背系計算
- 土留め掘削時のパイピング、ボイリングの検討
- 被圧地下水の影響解析
- 地すべり地帯の筋圧分布状況の把握、ならびに集水井の検討
- 河川締切工等の施工に伴う浸透流況変動の検討
■地盤解析シリーズのCIM機能強化
地盤解析シリーズの各種製品は、CIM(Construction Information Modeling)機能をより一層強化し、地形データやUC-1の各種地盤関連製品とのスムーズなデータ連携にも対応しています。 |
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地形データ*.GF1ファイルを使用したデータ連携 |
弾塑性地盤解析(GeoFEAS)2D Ver.4
柔構造樋門の設計 への変位量連携
「弾塑性地盤解析(GeoFEAS2D)」で解析した地盤変形解析結果(沈下・水平変位分布)を「柔構造樋門の設計」にインポートし、函体縦方向のレベル2耐震照査が可能。
土留め工の設計 における周辺地盤影響解析地盤のみをモデル化し、壁体変位を強制変位で与えて地盤変形の計算が行える。 |
地盤の動的有効応力解析(UWLC)Ver.2
斜面の安定計算 への加速度連携
高さ30m程度以上の高盛土におけるニューマーク法の適用に際しては、すべり土塊の応答加速度波形を入力地震動とする必要がある。「地盤の動的有効応力解析(UWLC)」と「斜面の安定計算」のデータ連携により、UWLCでの2次元FEM地震応答解析から求められるすべり土塊の、応答加速度波形によるニューマーク法解析に対応。高盛土・大規模盛土安定計算レベル2地震動の安定計算が行える。
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2次元浸透流解析(VGFlow2D)Ver.3
GeoFEAS2D への水位線連携
UWLC への水位線連携
斜面の安定計算 への水位線・ポテンシャル線連携
連携ファイル(*.PRS【水位線】、*.PTN【等ポテンシャル線】)によって、飽和/不飽和浸透流FEM解析結果の反映が可能。 |
GeoFEAS Flow3D(浸透流解析限定版)
LEM3D への水位面連携
「GeoFEAS Flow3D(浸透流解析限定版)」の解析結果や、他社製品の解析結果を定型テキストファイルとして「3次元地すべり斜面安定解析(LEM3D)」に取り込むことで、地すべり解析に必要な地下水面を生成し、これを用いた3次元斜面安定解析が可能。
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適用基準及び参考文献
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- 「道路土工指針」((社)日本道路協会)
- 「鉄道構造物等設計標準・同解説」((財)鉄道総合研究所)
- 「建設省河川砂防技術指針基準(案) 設計編[T]」((社)日本河川協会編)
- 「河川堤防の構造検討の手引き」((財)国土技術研究センター)
- 「中小河川における堤防点検・対策の手引き(案)」((財)国土技術研究センター)
- 「高規格堤防盛土設計・施工マニュアル」((財)リバーフロントセンター)
- 「土地改良事業計画設計基準」(農林水産省農村振興局)
- 「多目的ダムの建設」((財)ダム技術センター)
- 「貯水池周辺の地すべり調査と対策」((財)国土開発センター)
- 「防災調節池等技術基準(案)」((社)日本河川協会)
- 「鋼矢板二重式仮締切設計マニュアル」((財)国土技術研究センター)
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