現場打ち、組立て式マンホール/集水桝の設計計算、図面作成プログラム
初版リリース:2009.07.10/最新Ver.リリース:2022.07.29
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本プログラムは、マンホールの常時の設計検討、レベル1,レベル2地震時の耐震設計及び集水桝の設計を行うプログラムです。
マンホールの常時及び集水桝の検討では平版解析,ラーメン解析等より断面力を算出します。マンホールの常時の検討は主に「東京都下水道サービス(株)、特殊人孔構造計算の手引き」に準じた内容となります。
マンホールの地震時検討では「(公社)日本下水道協会、下水道施設の耐震対策指針と解説-2006/2014年版-」準じ、応答変位法により断面力を算出します。
断面計算は、常時,レベル1地震時は許容応力度法,レベル2地震時は限界状態設計法により照査を行います。
また、集水桝の地震時の検討は震度法による計算を行います。
設計計算から図面作成までの業務を一貫して行えるため、マンホールの設計業務の効率化、省力化をさらに推進することができます。
マンホールの常時の検討、地震時検討
本プログラムは、上記の計算機能に加えて、入出力部分に次のような機能があります。
集水桝の設計
矩形の側壁、底版の照査が可能。土砂の形状は、水平、一定勾配、勾配-水平、水平-勾配、水平-勾配-水平、任意形状から選択。
中壁あり形状に対応しています。 部材設計では、3辺固定版等の平板解析や3辺固定版+両端固定梁において、側壁は中壁で分割された版や梁として断面力を算出します。水平方向ラーメン解析においても、中壁を考慮したフレームモデルを作成して計算を行います。また、中壁を考慮した重量算出、中壁の位置により生じた偏心を考慮した地盤反力度の算出を行い、安定計算および底版照査を行います。中壁あり形状の配筋図も生成可能です。
断面の照査
円形の場合は、下水道基準の式を適用して、断面力を算出します。
矩形の場合は、フレーム解析から着目点毎に断面力を算出します。
(ハンチの扱いは、骨組みでは無視し、軸力にのみ考慮しています)
照査方向 | 部材形状 | 照査項目 | レベル1地震時 | レベル2地震時 |
許容応力度法 | 限界状態設計法 | |||
鉛直方向 | 円形 | 曲げ | 円環断面 | 円環断面 |
せん断 | 等面積の箱型断面/円環断面 | 等面積の箱型断面 | ||
矩形 | 曲げ | 箱型断面 | 箱型断面 | |
せん断 | ||||
水平方向 | 円形 | 曲げ | 矩形断面 | 矩形断面 |
矩形 | せん断 |
耐震計算の設計フロー
現場打マンホールの耐震設計は、次のフローに従って行います。
組立式マンホールの耐震設計は、次のフローに従って行います。
下水道施設の耐震対策指針と解説 2014年版対応
「下水道施設の耐震対策指針と解説-2014年版-」の改定内容の中で、マンホールの耐震計算に関連するものとして、以下の項目があります。
マンホールの耐震設計を行う際に適用基準の選択を可能とし、耐震対策指針2006年版及び2014年版に準拠した計算を行うことができます。
耐震対策指針2006年版では、地盤反力係数を「道路橋示方書・同解説Ⅳ下部構造編」に記載の方法で算出していましたが、2014年版ではその算出式が変更され、動的変形係数から求める式となっています。
耐震対策指針2006年版では、マンホールの浮き上がりの判定については、具体的な記載はありませんでしたが、2014年版では、液状化の可能性のある地盤に埋設されているマンホールについては、浮上判定を行った上で対策を講じることとされ、浮上判定式も記載されています。Ver.4でも、液状化の影響を考慮した浮き上がりの検討は可能ですが、耐震対策指針2014年版の方法とは異なるため、Ver.5では耐震対策指針に準拠した浮き上がりの判定を行うようにします。
耐震対策指針2014年版では、液状化の判定を「道路橋示方書・同解説V耐震設計編」(平成29年3月)に準じて行うことになりました。耐震対策指針2014年版に準拠した場合は、平成29年の道路橋示方書に準じた液状化の判定を行います。2006年版に準拠した場合には、平成14年と平成24年のどちらに準拠するかを選択することができます。
●矩形側壁の開口の入力制限緩和
マンホールの設計では、開口寸法を指定が行えますが、矩形側壁の開口については、各面ごとに1つのみ指定が可能でした。Ver.5では、その制限を緩和し、各面ごとに2つの開口を指定できるように拡張します。
●継手バネ直接指定時の機能拡張
組立式マンホールの場合に指定する継手バネ特性は、Aタイプ(弾性シールタイプ)、Bタイプ(プレート接合タイプ)、Cタイプ(ボルト接合タイプ)、バネ定数直接入力のいずれかとなりますが、A~Cタイプでは、円形マンホールを前提として継手の特性値をプログラムで算出しているので、矩形の組立式マンホールの場合にはバネ定数直接入力を指定することになります。しかしながら、Ver.4では、前後・左右の両方向に同じバネ特性を適用するので、マンホールが長方形で前後方向と左右方向でバネ特性が異なる場合には適用できませんでした。Ver.5では、方向毎にバネ特性を指定できるようになり、このような場合にも適用可能となります。
●結果一覧計算書の書式改善
「マンホールの設計」の計算書には、結果一覧計算書と結果詳細計算書がありますが、Ver. 4の結果一覧計算書は、結果詳細計算書の断面照査の表と同じ書式となっており、ページ数も多くなっていました。Ver. 5では、一覧計算書をより簡潔な書式に変更し、最終結果の確認がより見やすくなるように改善します。
開口部拡張オプション
開口部を有する矩形の頂版、側壁、中床版においてFEM解析を用いて照査を行う機能。
FEM解析の場合、照査位置は任意に指定することができます。曲げモーメントの最大/最小の位置を自動的に照査位置として追加することが可能となります。
各辺の支持条件を自由に設定できます。この場合、各辺の拘束条件として、自由/固定/ばね値指定のいずれかを選択できます。支持条件の直接指定により、1辺固定3辺自由等の支持条件での検討が可能となります。
図面作成
図面作成機能においては、「マンホール」(現場打ち、組立式、組立式+現場打ち)および「集水桝」を作図対象としています。 作図対象とする各部形状は、以下のとおりです。
マンホール種別 | 現場打ち、組立式、現場打ち+組立式 | |
平面形状 | 円形、矩形 | |
側壁厚 | 2段まで変更可 | |
側壁の平断面サイズ変化 | 組立式の変更可(斜壁の設置可能) | |
中床版 | 最大3段 | |
開口部 | 頂版(矩形) | 円形、矩形 |
頂版(円形) | 円形 | |
中床版(矩形) | 円形、矩形 | |
中床版(円形) | 半円![]() |
|
側壁 | 円形、矩形 | |
ハンチ | 頂版(矩形) 底版(矩形) 側壁(矩形) |
![]() |
集水桝:平断面形状 | 矩形 | |
開口部 | 側壁 | 円形、矩形 |
ハンチ | 底版 側壁 |
![]() |
![]() |
作図対象の各部鉄筋は、以下のとおりです。
頂版 側壁 底版 |
![]() |
側壁帯筋 (円形) |
![]() |
中床版鉄筋 頂版(円形) 底版(円形) |
![]() |
開口部補強筋 | ![]() |
スターラップ (頂版・底版・ 中床版) |
![]() |
スターラップ (側壁) |
![]() |
図面作成機能では、計算時に入力あるいは計算で算出された形状・かぶり・鉄筋基本ピッチ・鉄筋径に応じた各鉄筋の配筋情報を自動生成し、構造一般図および配筋図・加工図・鉄筋表(組立式は一般図のみ)を作成します。
作成した図面は、図面確認機能にて確認・レイアウト編集・出力(SFC形式、DXF/DWG形式など)・印刷を行うことが可能です。
CADデータ交換標準SXF Ver3.1形式のファイル(レベル2)出力機能を備えています。
3D配筋シミュレーション機能(3D配筋自動生成、表示機能)、3DS形式、IFC形式、Allplan形式のファイル出力に対応。
設計計算 | (社)日本下水道協会、下水道施設の耐震対策指針と解説-2014年版- 平成26年 5月 (社)日本下水道協会、下水道施設の耐震対策指針と解説-2006年版- 平成18年 8月 東京都下水道サービス(株)、特殊人孔構造計算の手引き 平成16年 6月 |
BIM/CIM基準要領 | 国土交通省 3次元モデル成果物作成要領(案) 令和3年3月 |
・(公社)日本下水道協会、下水道施設耐震設計例-管路施設編-2015年版 平成27年 6月
・(社)日本下水道協会、下水道施設耐震設計例-管路施設編-2001年版 平成13年 4月
・(社)日本下水道協会、下水道施設耐震設計例-処理場・ポンプ場編-2002年版 平成14年 8月
・(社)日本道路協会、道路橋示方書・同解説 I 共通編 平成24年 3月
・(社)日本道路協会、道路橋示方書・同解説 IV下部構造編 平成24年 3月
・(社)日本道路協会、道路橋示方書・同解説 V耐震設計編 平成29年 3月
・(社)日本道路協会、道路橋示方書・同解説 V耐震設計編 平成24年 3月
・(社)日本道路協会、道路橋示方書・同解説 V耐震設計編 平成14年 3月
・(社)日本道路協会、道路土工 カルバート工指針 平成11年 3月
・(社)日本道路協会、道路土工 擁壁工指針 平成11年 3月
・東・中・西日本高速道路、設計要領 第2集 -カルバート編- 平成26年 7月
・東京都下水道サービス(株)、下水道施設耐震構造指針(管路施設偏) 平成14年 4月
・(社)日本建築学会、鉄筋コンクリート構造計算用資料集 平成14年 2月
・(社)土木学会、構造力学公式集 昭和61年版 平成15年 3月
・(社)土木学会、2006年制定 トンネル標準示方書 開削工法・同解説 平成18年 7月
・(社)農業土木学会、土地改良事業計画設計基準 設計「農道」基準書・技術書 平成17年 3月
・(社)農業土木学会、土地改良事業計画設計基準 設計「ポンプ場」基準書・技術書 平成18年 3月
・(公社)農業農村工学会、土地改良事業計画設計基準 設計「水路工」基準書・技術書 平成26年 3月
※2021年4月からの消費税総額表示義務化に伴い、価格表記を「税抜」から「税込」へ移行いたします。
本体価格
価格は税込表示です
■本体価格
製品名 | 価格 |
---|---|
マンホールの設計・3D配筋 Ver.9 | ¥275,000(税抜¥250,000) |
開口部拡張オプション | ¥44,000(税抜¥40,000) |
■フローティングライセンス価格
本体価格の40%を追加いただくことで、誰でも、どこでも、どのPCでも製品の利用が可能となります。
製品名 | 価格 |
---|---|
マンホールの設計・3D配筋 Ver.9 | ¥110,000(税抜¥100,000) |
開口部拡張オプション | ¥17,600(税抜¥16,000) |
サブスクリプションサービス 契約価格
■サポート内容
・バージョンアップ無償提供 ・電話問合せテクニカルサポート
・問合せサポート(電子メール、FAX) ・ダウンロードサービス ・保守情報配信サービス
※ライセンス管理コスト削減、製品ご利用形態ニーズ多様化への対応を充実させることを目的として、従来の保守・サポート形態からより便利な、「サブスクリプションサービス」へ順次移行いたします(2016年4月1日~)。
価格は税込表示です
対象製品 | 初年度 | 1年 |
---|---|---|
マンホールの設計・3D配筋 Ver.9 サブスクリプション | 無償 | ¥110,000(税抜¥100,000) |
開口部拡張オプション サブスクリプション | ¥17,600(税抜¥16,000) | |
マンホールの設計・3D配筋 Ver.9 サブスクリプションフローティング | ¥154,000(税抜¥140,000) | |
開口部拡張オプション サブスクリプションフローティング | ¥24,640(税抜¥22,400) |
■レンタルライセンス:短期間での利用により、低廉な価格でのライセンス利用が可能
■レンタルフローティングライセンス:ライセンスの認証をWeb経由で受ければ、誰でも、どこでも、どのPCでも製品の利用が可能
■レンタルアクセス:既に購入済みの製品の利用ライセンス数を増やす事が可能です。事前契約により、レンタルライセンス期間(1ヵ月~3ヵ月)の単位で自動的にライセンスが付与されます。利用実績に応じて後日請求いたします。事前申込価格として、レンタルライセンス価格の15%引きとなります。ユーザ情報ページにてお申込みいただけます。
※サービス強化、利便性向上を図る目的で「レンタルライセンス/レンタルフローティングライセンス」を2007年9月3日より提供を開始しました。
※レンタルライセンス/レンタルフローティングライセンス開始後の期間変更は出来ません。期間延長の場合は再申込となります。
レンタルライセンス/レンタルフローティングライセンス
価格は税込表示です
■レンタルライセンス
対象製品 | 2ヶ月 | 3ヶ月 | 6ヶ月 |
---|---|---|---|
マンホールの設計・3D配筋 Ver.9 | ¥123,750 | ¥145,750 | ¥178,750 |
開口部拡張オプション | ¥25,080 | ¥29,480 | ¥36,520 |
■レンタルフローティングライセンス
対象製品 | 2ヶ月 | 3ヶ月 | 6ヶ月 |
---|---|---|---|
マンホールの設計・3D配筋 Ver.9 | ¥206,250 | ¥244,750 | ¥302,500 |
開口部拡張オプション | ¥42,240 | ¥50,160 | ¥62,480 |
製品名 | アカデミー価格 |
---|---|
マンホールの設計・3D配筋 Ver.9 | ¥220,000(税抜¥200,000) |
開口部拡張オプション | ¥35,200(税抜¥32,000) |
バージョンアップ開発履歴
■バージョンアップ、リビジョンアップ(無償保守)の主な内容を一覧にしています。
旧版改訂、リバイバル版リリース時などの場合にご参考ください。
マンホールの設計・3D配筋 Ver.9 | ||
バージョン | リリース日 | 主なバージョンアップ内容 |
9.0.0 | 22/07/29 |
|
動作環境
OS | Windows 10 / 11 | |
CPU | Intel Coreシリーズおよび完全互換のあるCPU 開口部FEM解析(開口部照査拡張オプション)を使用するには、 Pentium4(Athron64,PentiumM以降のSSE2機能を備えたCPU)以上が必要となります。 |
|
必要メモリ(OSも含む) | OSのシステム要件を満たし、問題なく動作する環境 | |
必要ディスク容量 | x86(32bit):約500MB以上 x64(64bit):約800MB以上 |
|
ディスプレイ(画面解像度) | 800×600以上 (推奨1024×768以上) | |
入力データ拡張子 | F9M <旧データ>F7M | |
ファイル出力 | HTML、VRML、3DS、PSX、SFC、P21、TSD、DWG、DXF、JWW、JWC F8出力編集ツール対応:TXT、HTM、 PPF、DOC、 DOCX、XLSX、XLS、PDF、 JTD、JTDC |
|
他製品との連動 | <連動> 地盤データ(fgd) BOXカルバートの設計・3D配筋(下水道耐震) 下水道管の耐震計算 更生管の計算 <保存> SI対応版 F8旧製品データ($o1) UC-win/Road(3DS、VRML) UC-Draw(PSX、TSD) Engineer's Studio®データ(ES) <出力> 3D配筋CAD Allplan |
製品購入/お問い合わせ窓口
■FORUM8 オーダーページで購入
製品購入 - オーダーページ にて、バージョンアップ・新規製品・各種サービスの御見積作成・申込・決済ができます。
クレジット利用や、分割払いシステムでの購入も可能です。
ご質問は、バージョンアップセンタ(vc@forum8.co.jp)までお気軽にお問い合わせ下さい。
▼円形-平板サンプルデータ ( 86P, 891KB ) 現場打ち円形マンホール ![]() |
▼鉛直方向連続梁サンプルデータ ( 54P, 620KB ) 現場打ち鉛直方向連続梁矩形 マンホール ![]() |
▼矩形-平板サンプルデータ ( 160P, 2,350KB ) 現場打ち矩形マンホール ![]() |
▼現場打ち-円形サンプルデータ ( 84P, 990KB ) 現場打ち円形マンホール ![]() |
▼現場打ち-矩形サンプルデータ ( 98P, 1,309KB ) 現場打ち矩形マンホール ![]() |
▼集水桝サンプルデータ ( 37P, 411KB ) 矩形集水桝 ![]() |
▼組立式サンプルデータ ( 67P, 857KB ) 組立て式現場打ち円形マンホール ![]() |
可能です。
基盤層の位置は、入力された地盤データの最下位置(N値による自動判定もできます)になり、部分的に基盤面以深になる場合は表層地盤内と基盤内で別々に変位振幅を求め、両者を重ね合わせることが可能です。
可能です。
通常は考慮しなくてもよいと考えますが、考慮する時は形状によらず側壁面積×単位摩擦応力度で算出します。
基盤層は、N値により自動判定(N≧50、粘性土ではN≧25)しています。
また、入力された最下面を基盤面とすることも可能です。。
マンホールの常時設計では、
・東京都下水道サービス(株)、特殊人孔構造計算の手引き
に準拠しており、耐震設計時は、
・(社)日本下水道協会、下水道施設の耐震対策指針と解説-2006年版-
・(社)日本下水道協会、下水道施設耐震設計例-管路施設編-2001年版-
に準拠しています。
また、常時の固定版の計算等におきましては、以下の文献の公式を参考にしています。
・(社)日本建築学会、鉄筋コンクリート構造計算用資料集
・(社)土木学会、構造力学公式集 昭和61年版
集水桝の設計は、明確な基準がないため、主に下記の基準類を参考にしています。
・国土交通省近畿地方整備局 設計便覧
・(社)農業土木学会、土地改良事業計画設計基準 設計「農道」
・(社)日本道路協会、道路土工 擁壁工指針
・東京都下水道サービス(株)、特殊人孔構造計算の手引き
本プログラムでは、矩形集水桝の常時、レベル1地震時(震度法)に関して、安定照査は浮上がりの照査と支持力の照査が可能です。
部材照査においては、側壁は平板解析、水平ラーメン解析、3辺固定版+両端固定梁による照査、底版は平板解析による照査が可能です
可能です。
形状画面において、部位として頂版、中床版、底版、側壁を指定することで部材設計ができます。
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