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杭基礎の地震時保有水平耐力 Q&A('01.07.10)
更新内容
 


目  次
1.適用範囲、基本的計算の考え方

Q1−1.計算途中で「前面地盤が全て塑性化」と言う結果が出るが、杭にどの様な現象が起こっているのか? また、結果からどのように考えればいいか?

Q1−2.プログラムの適応範囲をしめしたフローチャート(help記載)の中で,基礎の耐力の照査は具体的にどのような判定をしているのか?

Q1−3.杭基礎の場合はフーチングの張り出し長が短い場合せん断照査を行わないのですが、直接基礎の場合でも同じか?

Q1−4.斜杭の設計は出来るか?

Q1−5.[基本データ]ダイアログの[基本条件|計算種別]と道示IV p.327 図−解10.1.1杭基礎の設計計算フローの検討項目はどのように対応するのか?

Q1−6.突出杭の際、受動土圧強度から水平地盤反力度の上限値を設定する場合に、2層目の上端の受動土圧強度を0とできないか?

Q1−7.施工時に配置偏心した杭を考慮し計算する事は可能か。

Q1−8.「基本条件2」の「杭単位長さ当り重量」は水中重量を設定するのか。

Q1−9.耐震設計上の地盤面より上の杭に作用する慣性力はどのようにすれば考慮できるのか。

2.形状

Q2−1.フーチングの設計を行うにはどうすれば良いのか?

3.上部工反力
4.その他荷重
5.底版データ
6.杭基礎共通データ、地盤データなど

Q6−1.杭種杭径が入力する箇所があるのに、杭の単位体積重量を入力する箇所があるのはなぜですか?

Q6−2.杭基礎データの地盤データで入力するPP(tf/m2)は、何を示していますか?

7.杭本体データ(配筋、断面諸量など)

Q7−1.杭本体データで、「鉄筋の扱い」という項目がありますが、これは何の鉄筋で、杭のどこに配置されている鉄筋のことなのでしょうか。

Q7−2.杭の単位あたりの重量入力には、場所打ち杭の場合はどう入力するのか?

Q7−3.中堀PHC杭で設計する際、杭本体データ−の有効プレストレスは何に作用しているのか?

Q7−4.共通データの基本入力項目について、杭頭条件のヒンジはどのような条件に選択するのか?

8.フーチング前面地盤の水平抵抗データ
9.荷重係数

Q9−1.橋梁全体系のモデルを用い、保耐レベルの入力地震動を用いて動的解析をおこない、その結果生じた基礎(バネとして モデル化)のバネ反力を用いて、杭基礎の照査を行う際、荷重係数で直接入力するが、 橋脚、上部工反力を含めた等価重量や橋脚の等価水平震度 はどう入力すればいいのか。

Q9−2.荷重係数入力では,橋脚の保有耐力による計算結果がなくても基礎の保有耐力の照査が可能ですか?

10.杭のM−φ曲線

Q10−1.PHC杭のM-φ曲線については入力なのか。

Q10−2.主鉄筋、横拘束筋データは、区間長ごとに入力できるが、何の計算に使用されているのか?

11.基礎耐力の照査
12.杭のせん断耐力

Q12−1.せん断耐力の値が、手計算と一致せず過小になるが?

Q12−2.鋼管杭の杭基礎せん断耐力の許容値は、計算結果に出力されているのか?

13.荷重−変位曲線、計算結果一覧表
14.地盤バネ、杭体断面力など

Q14−1.極限押込み力が変更になると杭頭反力も変更になりますが、 設計押込み力は、許容支持力を算出する時に使用する極限押込み力で良いのか?

Q14−2.杭体断面力算出時に、突出杭部分以外の杭自重は考慮しているのか?

15.塑性率
16.底版の照査

Q16−1.底版の保耐計算をしたとき釣り合い鉄筋量の算出をする場合としない場合がありますが釣合鉄筋量の算出を必要とするのはどのような場合ですか?

Q16−2.底版の曲げモーメントに対する照査断面位置は、柱基部以外にも杭中心位置についても行っていますが、どの規準に準拠しているのか?

Q16−3.版として検討に用いるスターラップ本数を設定したにもかかわらず、「版としての検討」結果が表示も、印刷もされないがなぜか?

Q16−4.フーチング保有耐力照査で、My(降伏モーメント)はどのように求めているのか?

17.液状化

Q17−1.液状化時の計算で、水平地盤バネ定数kHを直接入力するときは、低減係数DEを考慮した値を入力するのか?

Q17−2.橋に影響を与える液状化が生じる場合、耐震設計上の地盤面の入力方法は?
(道路橋の耐震設計に関する資料 平成9年3月 ページ6-25)

18.流動力
19.その他

Q19−1.図面の立体表示はどうすれば行えるのですか?

Q19−2.Myは軸力が働いている場合のMy値なのか?働いているとすれば死荷重作用時と解釈していいのか?

Q19−3.「計算に失敗しました。構造系が不安定になりました。」のエラーメッセージはどういう場合に出てくるのか?基礎地盤が全て塑性化領域になる場合と考えてよいか?

Q19−4.計算すると「範囲チェックエラー」となり計算が出来ないが?

Q19−5.杭軸方向バネ定数Kvを印刷(ファイル出力)すると値が「0.000」となりますが?

Q19−6.出力の杭反力の杭列番号は、どちらからの順番か?

Q19−7.釣合鉄筋量の算出に終局ひずみ等のデ−タが必要ですが、入力項目はないのか?

Q19−8.フーチングの無い(パイルベント橋脚など)場合は、保有耐力の入力(保有水平耐力、等価重量等)はどうしたらよいか?

Q19−9.入力画面の基本条件2において、水位高さを入力すると浮力を考慮したケースのみを解析するのか?

Q19−10.橋脚保有耐力の入力項目で「等価水平震度、等価重量、保有水平耐力」の値は計算でどのように使われているか?

Q19−11.橋脚形状入力とした場合、「等価水平震度、等価重量、保有水平耐力」の内部計算が可能か?

Q19−12.結果の基礎に載荷される荷重および杭反力の正方向はどう見れば良いのか?


1.適用範囲、基本的計算の考え方

Q1−1. 計算途中で「前面地盤が全て塑性化」と言う結果が出るが、杭にどの様な現象が起こっているのか? また、結果からどのように考えればいいか?
A1−1. 杭の前面バネが全部なくなって、これ以上荷重を増加できない状態 になっています。 画面表示に  杭の降伏水平耐力≦橋脚躯体の降伏水平耐力と表示している様に、杭本数を増加するなどの対策が必要です。
なお、計算中にエラーなどのメッセージがでれば、「help」→「トピックの検索」→「目次」→「メッセージ」→「メッセージ一覧」→「エラー/条件エラー」をご覧下さい。 エラー以外の情報もhelpをご利用下さい。
 
Q1−2. プログラムの適応範囲をしめしたフローチャート(help記載)の中で,基礎の耐力の照査は具体的にどのような判定をしているのか?
A1−2. 道路橋示方書 X耐震設計編 183ページに記載の、2)杭基礎@,Aの他に、基礎の変位の照査、杭のせん断耐力の照査(鋼管杭は省略できる)の照査が必要ですのでこれを行っています。
 
Q1−3. 杭基礎の場合はフーチングの張り出し長が短い場合せん断照査を行わないのですが、直接基礎の場合でも同じか?
A1−3. 直接基礎の場合でも同様に照査は行いません。
 
Q1−4. 斜杭の設計は出来るか?
A1−4. 斜杭は対応しておりません。
 
Q1−5. [基本データ]ダイアログの[基本条件|計算種別]と道示IV p.327 図−解10.1.1杭基礎の設計計算フローの検討項目はどのように対応するのか?
A1−5. 下表のとおりです。
道示IVフローの項目 本プログラムの[計算種別] 一般に必要な照査方向
基礎の耐力照査(液状化判定前) 保有耐力照査(主たる塑性ヒンジ 基部) 橋軸、橋軸直角
橋軸直角方向で橋脚躯体が十分に大きな水平耐力を有している この判定はサポートしていません。
柱保耐の結果から道示V p.177を参照して判定してください。
-
基礎の応答塑性率の照査(液状化判定前) 応答塑性率照査(主たる塑性ヒンジ 杭) 橋軸直角
基礎の耐力照査(液状化判定後) 液状化時 保有耐力照査(主たる塑性ヒンジ 基部) 橋軸、橋軸直角
基礎の応答塑性率の照査(液状化判定後) 液状化時 応答塑性率照査(主たる塑性ヒンジ 杭) 橋軸、橋軸直角
基礎の変位の照査 それぞれの[計算種別]ごとに算定されます -
道示V 7.3(p.85から) 流動荷重時
※現地の状況から設計者が必要な方向を判断してください。

上表中「液状化判定前/後」はフローの流れで「液状化が生じる」より前の項目か後の項目かを示します。
また、「一般に必要な照査方向」はあくまで一般的な場合についてです。最終的な照査の必要性は設計者が判断してください。
 
Q1−6. 突出杭の際、受動土圧強度から水平地盤反力度の上限値を設定する場合に、2層目の上端の受動土圧強度を0とできないか?
A1−6. 残念ながら2層目の受働土圧強度を0とすることはできません。そのため小さい値(最小値)を設定して近似設計いただく必要がございます。
 
Q1−7. 施工時に配置偏心した杭を考慮し計算する事は可能か。
A1−7. 本プログラムでは、杭配置としては可能ですが、個々の杭の偏心配置を前提としていないため、以下の問題が有ります。
砂質土層がある場合、「最前列杭」と「最前列以降の杭」では、杭の抵抗特性が変わります。
微少な程度の杭の施工誤差であれば、前側の杭は「最前列杭」として考えるのが妥当であると考えられますが、プログラムでは杭の座標で「最前列」か否かを判定しているので、1本だけが「最前列杭」となり、他の杭は「最前列以降の杭」として扱う事になります。
このような解析意図であれば良いのですが、前側の杭はすべて同じ列として扱う必要があります。
本製品では、この処理はサポートしておりません。
 
Q1−8. 「基本条件2」の「杭単位長さ当り重量」は水中重量を設定するのか。
A1−8. ここの「杭単位長さ当り重量」は、杭の慣性力を算出するために設定する項目です。
慣性力の算出には浮力の影響を考慮しないのが一般的なので、水中重量ではなく、杭の断面積に単位重量をかけた重量を設定してください。
 
Q1−9. 耐震設計上の地盤面より上の杭に作用する慣性力はどのようにすれば考慮できるのか。
A1−9. 「基本データ」ダイアログ−「基本条件2」タブの「杭の単位長さ当たり重量」を設定してください。
水平震度KhGはプログラムが乗じますので、ここでは(単純に)杭1本分の単位長さ当たり重量を設定してください。

2.形状

2−1. フーチングの設計を行うにはどうすれば良いのか?
A2−1. 以下の手順で入力下さい。

入力→基本条件→基本条件→基本条件2において

□底版の設計 にレ点を設けていただき設計下さい。
是により、入力→「底版鉄筋データ」が入力可能になりますので、鉄筋諸元などを入力いただき設計にご利用いただきますよう御願いいたします。

3.上部工反力

4.その他荷重

5.底版データ

6.杭基礎共通データ、地盤データなど

Q6−1. 杭種杭径が入力する箇所があるのに、杭の単位体積重量を入力する箇所があるのはなぜですか?
A6−1. 鋼管杭の場合、杭径からだけでは、重量が算出できない為入力頂く仕様にしております。
 
Q6−2. 杭基礎データの地盤データで入力するPP(tf/m2)は、何を示していますか?
A6−2. 道路橋示方書 下部構造編 378ページ Pu:地震時の受動土圧強度をさしています。

7.杭本体データ(配筋、断面諸量など)

Q7−1. 杭本体データで、「鉄筋の扱い」という項目がありますが、これは何の鉄筋で、杭のどこに配置されている鉄筋のことなのでしょ うか。
A7−1. 杭の主鉄筋の扱いで、鉄筋を帯状(円環)扱いするか、1本ずつ考慮するかの違いです。
Mーφ曲線算出のためですが、結果にはそれほど影響は有りません。
 
Q7−2. 杭の単位あたりの重量入力には、場所打ち杭の場合はどう入力するのか?
A7−2. 場所打杭の場合でも突出している場合には、慣性力を考慮するので、(π・D/4)^2・γcを入力してください。(γcはコンクリートの単位体積重量)     
 
Q7−3. 中堀PHC杭で設計する際、杭本体データ−の有効プレストレスは何に作用しているのか?
A7−3. 有効プレストレスの入力値は、入力データの印刷時に使用しているだけで、計算には使用しておりません。
 
Q7−4. 共通データの基本入力項目について、杭頭条件のヒンジはどのような条件に選択するのか?
A7−4. 本製品では既設橋などで、『杭頭結合条件をヒンジとして設計されていない場合』に適用することを想定しています。
新設橋であれば、道路橋示方書IV下部工編 p.370 10.9.3に記載されている様に「杭とフーチングの結合部は杭頭剛結として設計するのが原則」とのことから、一般にヒンジを指定する構造の採用はないと考えています。

8.フーチング前面地盤の水平抵抗データ

9.荷重係数

Q9−1. 橋梁全体系のモデルを用い、保耐レベルの入力地震動を用いて動的解析をおこない、その結果生じた基礎(バネとして モデル化)のバネ反力を用いて、杭基礎の照査を行う際、荷重係数で直接入力するが、 橋脚、上部工反力を含めた等価重量や橋脚の等価水平震度 はどう入力すればいいのか。
A9−1. 本プログラムは、保耐法のプログラムなので、耐震設計編 60ページ(2)に従って計算します。
したがって5.2.6式のデータが無い場合には、計算できません。
 
Q9−2. 荷重係数入力では,橋脚の保有耐力による計算結果がなくても基礎の保有耐力の照査が可能ですか?
A9−2. 耐震設計編 60ページの方法、及び179ページのフローチャートによっているので、橋脚の地震時保有水平耐力法の検討は必要です。従って、Pu,Wのデータは必要です。
ただし、基礎の耐力の照査を行う場合で、領域@(青本2−61ページ)の範囲にあれば、照査は可能だと思われますが、プログラム開発時に考慮していない使用法であり、結果としては保証外になりますので設計者の判断で、御使用下さい。

10.杭のM−φ曲線

Q10−1. PHC杭のM-φ曲線については入力なのか。
A10−1. 鋼管杭、場所打ち杭については、プログラム内部で、M−φ曲線を算出しますが、RC杭、PHC杭については、あらかじめM−φ曲線を算出し、その値を入力する事が必要です。PHC杭については弊社ホームページのダウンロードサイトにフリーウエアの計算プログラムを公開しておりますのでこちらをご利用下さい。
 
Q10−2. 主鉄筋、横拘束筋データは、区間長ごとに入力できるが、何の計算に使用されているのか?
A10−2. 各区間毎での、M−φ曲線を算出するために使用しています。
(下部構造編p.381 図−解10.10.3、杭体の曲げモーメント−曲率関係参照)

11.基礎耐力の照査

12.杭のせん断耐力

Q12−1. せん断耐力の値が、手計算と一致せず過小になるが?
A12−1. 手計算のとき、道示Wp.148 4.3解説、「式(4.3.5)柱のSsの計算においてせん断スパンaがd/1.15より小さい意場合には、dに代わって1.15aを用いなければならない」の適用を忘れていないか御確認ください。
 
Q12−2. 鋼管杭の杭基礎せん断耐力の許容値は、計算結果に出力されているのか?
A12−2. 「道路橋示方書IV p.385 10.10.6 解B鋼管杭 」より、せん断耐力の照査を省略しております為、許容値は出力されません。

13.荷重−変位曲線、計算結果一覧表

14.地盤バネ、杭体断面力など

Q14−1. 極限押込み力が変更になると杭頭反力も変更になりますが、 設計押込み力は、許容支持力を算出する時に使用する極限押込み力で良いのか?
A14−1. 下部構造編379ページ 図ー解10.10.2(a)の様に、杭頭反力は押し込み支持力の上限値をこえてはならないので、極限押込み力が変更になると杭頭反力も変更になります。
 
Q14ー2. 杭体断面力算出時に、突出杭部分以外の杭自重は考慮しているのか?
A14−2. 断面計算に用いる軸力は、常に深さ方向に変化しないものとして計算しております。
従って考慮しておりません。

15.塑性率

16.底版の照査

Q16−1. 底版の保耐計算をしたとき釣り合い鉄筋量の算出をする場合としない場合がありますが釣合鉄筋量の算出を必要とするのはどのような場合ですか?
A16−1. 「道路橋の耐震設計に関する資料」(青本)2.3.4フーチングの照査(3)曲げモーメントに対する照査2−83ページ,2−84ページに準じています。
 
Q16−2. 底版の曲げモーメントに対する照査断面位置は、柱基部以外にも杭中心位置についても行っていますが、どの規準に準拠しているのか?
A16−2. 本プログラムでは柱基部以外のせん断に対する照査位置(杭中心位置および1/2H の位置)で曲げに対する照査を行っております。これは、「道路橋の耐震設計に関する資料」(青本)2−82ページから2−87ページを参考にしています。
また各杭位置で曲げモーメントの照査を行っているのは、建設省土木研究所の基礎研究室から「保耐法の場合は、杭位置でも照査するように。」という指示があったことによります。
理由としては保耐法の場合「杭頭の鉛直反力だけでなく、杭頭水平反力、杭頭モーメント反力を考慮するので、付け根位置ではなく、杭位置で鉄筋量が決定される場合がある。」との事でした。
 
Q16−3. 版として検討に用いるスターラップ本数を設定したにもかかわらず、「版としての検討」結果が表示も、印刷もされないがなぜか?
A16−3. プログラムで「版としての検討」が必要か否かを判定し、必要がないときは表示/印刷を行いません。

本プログラムでは、道路橋示方書W下部工編の規定による、版としての照査をサポートしています。
同書p.220, 221には「せん断スパンの大半がh/2以内、若しくはフーチング前面側のせん断スパンがh/2以内となる場合には、せん断破壊の恐れがないため、版としてのせん断照査の必要は無い」旨規定されているため、これに該当するときは、本プログラムでも検討を行っていません。
 
Q16−4. フーチング保有耐力照査で、My(降伏モーメント)はどのように求めているのか?
A16−4. 降伏モーメントは以下のように求めています。
(1) 引張側最縁の鉄筋のひずみを εsy=σsy/E とする。
(2) 1を前提条件として、0=C−T(フーチングは作用軸力が0なので)となる中立軸を繰り返し計算によって求める
a. 中立軸を仮定する。
b. 仮定した中立軸を用いて、道示III コンクリート橋編 p.116 図2.2.2のコンクリートの応力度ひずみ曲線から、Cを求める。
c. 仮定した中立軸から、Tを求める(鉄筋位置のひずみ−>鉄筋の応力度−>T)。
d. 0=C−T となるまで、中立軸を変えて以上をくり返す。
(3) 0=C−T となる中立軸が求まったら、そのときの鉄筋およびコンクリートのモーメントの合計を降伏モーメントとする。
ここに、
 σsy:鉄筋の降伏点強度
 E:鉄筋のヤング係数
 C:コンクリート圧縮応力度の合力
 T:鉄筋応力度の合力

17.液状化

Q17−1. 液状化時の計算で、水平地盤バネ定数kHを直接入力するときは、低減係数DEを考慮した値を入力するのか?
A17−1. 低減前の値を設定した上で、[地盤データ]の[土質定数低減係数]でタイプT、Uそれぞれの低減係数を設定してください。入力された低減係数を使用し計算を行います。
 
Q17−2. 橋に影響を与える液状化が生じる場合、耐震設計上の地盤面の入力方法は?
(道路橋の耐震設計に関する資料 平成9年3月 ページ6-25)
A17−2. 本プログラムでは、耐震設計上の地盤面を直接入力するところはありません。
耐震設計上の地盤面より上の層については、[地盤データ]ダイアログの「土質定数低減係数(タイプI、タイプII)」を0.0と設定してください。

18.流動力

19.その他

Q19−1. 図面の立体表示はどうすれば行えるのですか?
A19−1. まず「オプション」→「表示設定」→「3D表示」にスイッチをつけて下さい。
これで確定とすれば3D表示に変わります。この後、画面の3D図で右クリックをすれば表示項目の設定などが出来ますので回転等を選択下さい。
 
Q19−2. Myは軸力が働いている場合のMy値なのか?働いているとすれば死荷重作用時と解釈していいのか?
A19−2. 道路橋示方書X下部構造編P381の17行目に以下の記載があります。
『鋼管杭においては死荷重が作用したときの杭頭反力を軸力として算出してよい。』によっています。
 
Q19−3. 「計算に失敗しました。構造系が不安定になりました。」のエラーメッセージはどういう場合に出てくるのか?
基礎地盤が全て塑性化領域になる場合と考えてよいか?
A19−3. 荷重をすこしずつ増加させていく時に、微小な荷重増加に対して、変位が求まらない場合のメッセージです。
必ずしも、基礎地盤が全て塑性化領域になる場合というわけではありません。
地盤の押し込み力等で生じている際には、それらを予め大きくすることが可能で有れば、計算が可能です。
極限押し込みとなる杭列数と極限引き抜きとなる合計列数が、杭列数−1 となると、鉛直力のカップルで水平力の増加を受け持つことができず、杭体で増加分を負担する事になり、杭体のモーメントが終局になるとそれ以上の荷重増加に耐えられません。
もちろん、杭前面がすべて塑性化する場合にも、不安定になります。

このメッセージ時の対策として可能な事は、以下の事が考えれます。
 ・杭長を長くして、極限押し込み力、極限引き抜き力を大きくとる。
 ・杭の鉄筋量を増加する。
 ・底版前面の抵抗を考慮できるか、検討する。
以上の方法でもだめな場合は、杭本数、杭径、杭種の変更が必要になると考えられます。
 
Q19−4. 計算すると「範囲チェックエラー」となり計算が出来ないが?
A19−4. 入力されている地盤データの着目点を全層にわたって細かいピッチにされている場合に生じます。杭の特性長から考え、1/β程度以深については細かいピッチにする必要はありませんので、ピッチを0.5mなどと変更していただき再度計算下さい。
これに該当しない場合はサポート窓口までデータを添付の上ご質問下さい。
 
Q19−5. 杭軸方向バネ定数Kvを印刷(ファイル出力)すると値が「0.000」となりますが?
A19−5. Kvの計算値については、計算経緯の印刷 □杭の地盤バネ をチェック頂くと出力します。
 
Q19−6. 出力の杭反力の杭列番号は、どちらからの順番か?
A19−6. 杭反力の杭列は、作用外力の次に出力している「杭番号、位置、本数」の杭番号に対応しています。杭番号は、杭が押し込みになる側から、杭番号を付けています。
 
Q19−7. 釣合鉄筋量の算出に終局ひずみ等のデ−タが必要ですが、入力項目はないのか?
A19−7. 現仕様において、終局ひずみは道示Vコンクリート橋編 p.116 表-2.2.2 の 0.0035 を用いている為、入力の必要はありません。
 
Q19−8. フーチングの無い(パイルベント橋脚など)場合は、保有耐力の入力(保有水平耐力、等価重量等)はどうしたらよいか?
A19−8. 上部工、はり部に考慮する設計水平震度が、道路橋示方書X耐震設計編p.60 式(5.2.6)のKhpになるような、保有水平耐力、等価重量を逆算して頂く必要があります。

なお、本プログラムはフーチングがあるモデルを前提(サポート対象)としていますので、パイルベント橋脚のようにフーチングが無い構造に適用されるときは、モデル化、適用性等について十分に検討された上で、設計者判断によりご使用くださるようお願いいたします。
 
Q19−9. 入力画面の基本条件2において、水位高さを入力すると浮力を考慮したケースのみを解析するのか?
A19−9. 水位高さを入力した場合には、浮力を考慮したケースのみの計算を行います。
その為、浮力有りと無しの両方を計算したい場合は、入力データを変更して2回計算する必要があります。
 
Q19−10. 橋脚保有耐力の入力項目で「等価水平震度、等価重量、保有水平耐力」の値は計算でどのように使われているか?
A19−10. 「等価重量、保有水平耐力」は、道示V p.60 (5.2.6)式で、Khpを算出するのに用いています。
「等価水平震度」は、計算には使用しておりません(入力データの出力(印刷)の際、重要なデータとして出力するためにのみ使用しています)。
 
Q19−11. 橋脚形状入力とした場合、「等価水平震度、等価重量、保有水平耐力」の内部計算が可能か?
A19−11. 「橋脚柱の保耐」はサポートしておりません(また、現在の設定項目では検討に必要な情報が不足しています)。別プログラムの「橋脚の設計計算」等であらかじめ、これらの値を求めておく必要があります。
 
Q19−12. 結果の基礎に載荷される荷重および杭反力の正方向はどう見れば良いのか?
A19−12. 下図の白抜き矢印の方向に慣性力が作用するとき、矢印方向が正としております(実線が杭反力、破線が基礎に載荷される荷重を示します)。

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