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新連載 (2013年10月号まで掲載予定)
Vol.1  ITS世界会議 ■特定非営利活動法人 ITS Japan
http://www.its-jp.org/


 ITSをめぐる流れとITS世界会議の位置づけ

最先端の情報通信技術(ICT)を駆使し、「人」と「道路」と「車両」の間で情報を受発信するネットワークを実現。その仕組みを通じ、道路交通に関わるさまざまな課題を解決しつつ道路交通を最適化する中で、事故の防止や渋滞緩和、快適性の向上、あるいは省エネや環境負荷の軽減を図ることを目的に考えられた新しい道路交通システムの総称が、「ITS(Intelligent Transport Systems:高度道路交通システム)」です。

ITS分野の研究の始まりは、1960年代の米国における「ERGS(電子経路案内システム)」とされ、日本では1970年代に取り組まれた「CACS(自動車総合管制システム)」に遡ることが出来ます。その後、わが国では当時の建設省や警察庁、通産省、運輸省、郵政省に加え、産学あるいは官民共同によりITSに関連する多様なプロジェクトや活動が進められてきました。

前述の関係5省庁(当時)が1996年、「ITS推進に関する全体構想」を策定。道路や交通、車両、情報通信など広範な分野に及ぶITSの推進を、関係省庁をはじめ産学官が連携・協力して当たるべき国家的プロジェクトと位置づけ。20のITS利用者サービスを定義するとともに、9つの開発分野を設定。開発から実用化、普及へのロードマップも作成しています。

同構想に基づくITS推進のファーストステージを経、2004年に日本ITS推進会議が「ITS推進の指針」を取りまとめ。これを受け、「安全・安心」「環境・効率」「快適・利便」をITS推進の柱とするセカンドステージへと移行しています。

現在わが国では、高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部(IT戦略本部)の下、国土交通省や警察庁、総務省、経済産業省の4省庁がITS JapanおよびITS標準化委員会などと連携し、ITSを推進する体制が取られています。

他方、ITSについては北米、欧州、アジア・太平洋地域の世界3地域をそれぞれ代表するITS団体(北米:ITS America、欧州:ERTICO、アジア・太平洋地域:ITS Japan)が連携してその推進に努めています。

その一環として実施されているのが、「ITS世界会議」です。これは、技術開発のみならず、政策や市場動向などを含む幅広い観点から情報交換。ITSの普及を促し、さまざまな交通問題の解決と併せ、ビジネスチャンスの創出につなげようというもの。会議はシンポジウムのほか、展示会やショーケースなど各種イベントにより構成されます。

1994年にフランス・パリで第1回目の会議が実施されて以来、3極持ち回りの形で3団体が毎年共同開催。日本ではそのうち、1995年に横浜で第2回会議が、2004年に名古屋で第11回会議がそれぞれ開催されています。

今年は10月22日〜26日にオーストリアで「第19回ITS世界会議ウィーン2012」が開かれる予定で、翌2013年の第20回会議は東京で開催されることが決まっています。

 国と連携し、民間サイドの視点で日本のITS推進をリード

わが国のITS推進において、民間の代表的な位置づけを担うITS Japan。関係省庁に対しては中立な立場を取り、関係省庁および産業界の代表で構成する「ITS推進協議会」、ITS戦略本部に設置された「ITSに関するタスクフォース」などITS関連の活動で重要な役割を果たしています。

ITS JapanのWebサイトによると、その前身、VERTIS(Vehicle, Road and Traffic Intelligence Society:道路・交通・車両インテリジェント化推進協議会)が任意団体として設立されたのは1994年1月。これは、先に触れた「第2回ITS世界会議横浜1995」の開催が決まったのを契機に、ITS関係5省庁(当時)の支援を受けて組織化されたもの。ITS分野の研究開発および実用化の推進が、そのターゲットとして定められました。

設立以来、ITS世界会議の日本およびアジア・太平洋地域の事務局を務める傍ら、国内でのITS普及啓発活動や会員への情報提供などを実施。その間、VERTISは2001年6月に現行の「ITS Japan」に改称しています。

また、産業界からの要望もあり、自らの新たな役割について再検討。3つの将来ビジョン(交通事故死者ゼロ空間、渋滞ゼロ空間、快適移動空間)の実現に向け、ITS普及による住みやすい社会作りと産業発展への貢献を、その目指す姿として設定。ミッションには@民間の代表としてITSの各種提言とビジネス実現に向けたサポート、A学とのパートナーシップによりITS分野の研究/インキュベーションを促進、B魅力ある世界会議の開催 ― の3項目を掲示。そこでは、@民の代表として関係省庁に対して中立性を維持しつつ、産業間、省庁間および産官学の有機的な連携を促進A生活者の視点から基本理念の実現を目指す ― との基本スタンスが描かれました。

ITS Japanは2005年、特定非営利活動法人の認証を取得。現在は、わが国の移動・交通分野の関係機関などと連携し、ITSの発展、普及、実用化の促進、国際交流に関連したシンポジウムやフォーラムなどイベントの開催、レポートや英文ジャーナルの発行など、さまざまな事業を展開しています。

「ITS世界会議」は、そうした活動の一つ。前述のように、今秋のウィーンでの会議に続き、2013年10月14日〜18日には「第20回ITS世界会議東京2013」が開催される予定です。東京会議のテーマは「Open ITS to the Next」。これを機に、ITSへの関心が高まり、次世代のITS動向や内外の先進の取り組みへの理解が進むものと期待されます。

(株)フォーラムエイトは、ITS Japanの賛助会員です。
ITS世界会議には、2005年サンフランシスコから展示、発表などに参加しています。

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■ トップページ:ITS Japan ■ ITS Japanの国際的位置づけのページ
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■ ITS世界会議東京2013に向けたスケジュール ■ ITS世界会議のページ
(取材/執筆● 池野 隆)
※画像はITS Japanにより提供(images provided by ITS Japan)。この記事は、ITS Japanの許諾を得て書かれています。


  
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