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Users Report  ユーザ紹介/第98回

アルパイン株式会社
先行開発部 HMI先行開発チーム


車載器開発に生体信号用ドライバーディストラクションを考慮
UC-win/Road DSベースに独自の評価用システム構築

 User Information
アルパイン株式会社 先行開発部 HMI先行開発チーム
URL● http://www.alpine.com
所在地● 東京都大田区(雪谷事業所)、東京都品川区(東京本社)/福島県いわき市(いわき本社)
事業内容● 車載音響機器および車載情報通信機器の開発・製造・販売

 ITS(高度道路交通システム)の普及、ICT(情報通信技術)利用の進化、あるいは自動車のスマート化とともに、さまざまな車載器の高機能化・多機能化が進展。その結果、車載器自体が複雑化してくることで、それらの操作がドライバーディストラクション(Driver Distraction:運転以外の行動により注意が散漫になること、以下「DD」)に繋がることへの懸念も増大。車載器メーカーは、そうした問題への対応も求められてきています。

 今回ご紹介するユーザーは、アルパイン株式会社。そのうち、最新のICTを利用して次世代の車載器やシステムの開発を担う「先行開発部」、さらに同部内でDDの問題などに特化して取り組む「HMI先行開発チーム」に焦点を当てます。

 同社では、このDDをいかに低減しつつ、ユーザーに感動を味わってもらえるような製品開発を実現するか模索。その中で、運転を阻害する度合いを測定するシステムの開発を進めてきました。その新たなベースとして位置づけられたのが、フォーラムエイトのUC-win/Roadドライブ・シミュレータ(以下「DS」)です。同社はその後、UC-win/Road Ver.7でリリース(今年4月)されたクラスターオプションも導入されています。


 次代のニーズに幅広い車載器で対応

 アルパイン株式会社は、大手電子部品メーカー「アルプス電気株式会社」の車載器部門が分離独立、1967年に創設されました。

 創業当初、高級カーオーディオの開発・製造・販売で実績を築いた同社は、次第にカーAV(オーディオビジュアル)やカーナビ、コミュニケーションの分野へと展開。今日ではそれらに加え、ドライブアシストの領域もカバー。例えば、後部座席の同乗者に配慮したリアエンターテインメント、あるいはドライバーをサポートするカメラシステム関連のユニークな製品開発も見られます。

 同社は東京本社(東京都品川区)およびいわき本社(福島県いわき市)の下、国内はもとより海外にも数多くの拠点を配置。世界中の従業員を合わせると、約1万8千人に上ります。

 とくに、デバイスのレベルから車載器システムに至るまで、HMI(ヒューマン・マシン・インターフェース)関連の製品開発をグループ内でトータル的に行えるのは大きな強みとなっています。加えて、いわき本社には製品評価のためのテストコースを備え、実際の走行環境で製品の安全性を確認、それを製品開発にフィードバックする体制がとられているのも特徴の一つ、と同社先行開発部主幹の長谷川光洋氏は述べます。

▲アルパイン株式会社 先行開発部 主幹 長谷川光洋 氏

 新たな研究体制、車載器のHMIに焦点

 今回お訪ねした先行開発部は、アルプス電気株式会社本社ビル(東京都大田区)の一角を占めるアルパイン株式会社雪谷事業所内に設置されています。

▲アルパイン株式会社雪谷事業所 社屋外観/エントランス

 アルパイン株式会社はもともと、製品の多くを自動車メーカー向けにOEM(相手先ブランド製造)供給してきました。その中で近年、「カーナビなどの車載器を通じ交通情報をはじめさまざまな情報が提供されることで運転にどのような影響を与えるのか」「それらが運転を阻害するのではないか」といった声が顧客各社から上がってきていました。

 そこで、こうした問題について同部内で研究するため、HMI先行開発チームを組織。ユーザーインターフェース(UI)を考慮し画面デザインを行う同社開発担当者、およびインプットデバイスの面からアルプス電気株式会社の担当者 と連携するための新たな研究体制が動き出した、と同チームリーダーを務める同部主任技師の大西佳成氏は振り返ります。

 「入力の仕方には、ダイヤルやボタンのほか、音声やゼスチャーといった話も出てきており、どのような操作方法あるいは入力形態が良いのかをシステムとして評価。その成果を顧客の皆さんにご提供していくのが狙いです」

▲アルパイン株式会社 先行開発部 主任技師 大西佳成氏

 前述のように、道路側から提供されるITS関連の情報やナビの機能、ドライブアシスト機能が複合。さらに、iPodなどを繋いで利用するような状況も現れる中で、車載器が複雑化。それらの操作がDDをもたらし、安全に悪影響を及ぼしかねないと想定。そのため車載器として、いかに情報を選択しながら、ドライバーを阻害しないようなHMIを提供するかが重要なポイントになってきていました。

 つまり、多様な情報を扱うため入力ボタンが増えるのに加え、ディスプレイ上の情報も分かりづらくなる。そのことが、ドライバーの心的負荷を増す要因ともなり得る。したがって、DDを極力減少させ、いかにこの心的負荷を低減するかが、製品開発に向け大きな目標として位置づけられました。ただ、ディストラクションがないということは、その半面、製品としての面白みに欠けるきらいもあります。そこで同社は、ドライバー第一の、安全かつ楽しい車載器を開発コンセプトに掲げます。


 DD評価の考え方とシステム開発

 では、DDやドライバーの心的負荷をどうやって測るのか。同部はまず、表示装置に関する日本自動車工業会のガイドラインと、DDの測定に関するISO規格に着目。これらに則り、ディストラクションを定量的に評価するための環境を構築することにしました。

 具体的には、ISO規格に従って実際の運転行動を測るため、DSを利用。車載器の操作がドライバーの運転にどの程度のふらつきをもたらすかを測定。その結果を基に運転阻害の大小を評価します。また、車載器を操作したり、表示を見たりする際、短時間とは言え、道路からドライバーの視線が外れることは避けられません。そこで、視線の動きや運転の正確さを測ることで、その車載器が操作しやすいか否かを評価する ― とのアプローチを設定。これらの実験を行う上でカギとなるシステムとして、フォーラムエイトの3次元リアルタイムVR「UC-win/Road」を搭載する机上型のDSが導入されました。

 DSにはUC-win/Roadにより、ISO規格や米国運輸省道路交通安全局(NHTSA)のガイドラインで求められる条件を反映した各種コースやイベントを再現。例えば、車載器を操作しながら合図に合わせて車線変更する際の軌跡のぶれ、あるいは車載器を操作しながら走行する際の車間距離への影響やふらつきの発生などを計測できるようにしました。

 さらに同部では、UC-win/Roadのクラスターオプションを採用するなどDSをカスタマイズ。各種生体信号の計測機とDSをネットワークで繋ぎ、同時に計測可能な評価用システムとして構築。これで集中的にログの取得から解析、表示まで行えるようにしています。


 評価用システムの利用と可能性


 同部は、このDSとともに同社がもともと保有する別の可動型DSを利用し、いわき明星大学と共同実験。これを機に後者のDSのソフトもUC-win/Roadに入れ替え、データを共有して使えるようにしています。同研究では、DSに仮想空間と現実空間を適用して視覚や視認性などを対比、机上型と可動型それぞれのDSを用いた場合の違いも探りました。

 一方、芝浦工業大学との共同実験では、被験者にDSで所定の運転タスクをこなしてもらった際の心拍数や脳波、皮膚電気抵抗を測定。併せて、ドライバーの視線も検知。車載器操作時の心的負荷を測ることで、生体信号を用いたDDの指標化を目指しました。

 これらの実験を通じ、車載器の操作がもたらす運転時のふらつきを数量化。また、車載器操作時の注視時間や操作に要する時間のNHTSAガイドラインに対する適合度を測定。さらに、生体信号を基にドライバーの心理状態を分析。それらの成果を製品開発のプロセスに反映できるのでは、との提案に繋がっています。

 同部では今後、国内用と輸出用の車載器を随時入れ替えながら評価できるような自由度の高い仕組み、高度化するガイドラインの要求に対応可能な多様な機能が求められるものと想定。併せて、同システムを製品開発や設計変更のみならず、顧客提案の有効なツールとしても活用していく考えと言います。

 大西佳成氏はこれまでの経験を踏まえ、そうした新たなニーズへの当社DSの対応の可能性に期待を述べます。

 実は2011年度の「CEATEC JAPAN」に際し、同社は電子情報技術産業協会(JEITA)の出展について担当するカーエレ機器普及促進専門委員会の委員長会社でした。長谷川光洋氏はその委員として、省エネ運転とITSスポットにフォーカスし、DSを使って来場者に体験してもらうことを着想。以前から利用してその機能に精通していた同氏はUC-win/Road DSの採用を提案。その時の高評価もあって、JEITAは今年のCEATEC JAPANでも同DSの利用を決めた経緯があります。

 「CEATECでも最近、『ディストラクション』というキーワードがかなり見られます」。その意味で、車関連をはじめ、スマートフォンや各種通信機器などさまざまな分野で「ディストラクション」を考慮するためのシミュレーション・ニーズが広がってくるはず、と長谷川光洋氏は見方を示します。

▲アルパイン株式会社 先行開発部 HMI 先行開発チームの皆さん


アルパイン株式会社の主要新製品ご紹介

■全34車種専用ナビ「BIG X」

車のトータルコーディネートを提案
 「車種専用」および「高品質・大画面」のカーナビを実現する同社の「BIG X」シリーズ。新BIG Xでは、「車種専用トータルカーライフソリューション」というドライバーと車の関係をいっそう豊かにするコンセプト(「アルパインスタイル」)を体現。今年7月、日刊自動車新聞の「用品大賞2012」でグランプリを受賞しています。
 「専用パーフェクトフィット」により純正ダッシュボードとの一体化を可能にするほか、車種に応じた専用オープニング画面を採用。受注生産体制の導入で、専用サウンドチューニング、専用カメラガイド線チューニング、専用画質チューニングを提供。車両サイズに合った駐車場のみの検索が可能な専用車両情報もインストールします。
 また、受信感度を向上した地デジチューナーおよび地デジ専用画面を採用。併せて、地図データベースやナビ画面を一新。さらに、インテリアとのコーディネートが可能な「プラズマクラスター技術搭載リアビジョン」を用意。「専用ステアリング連動バックビューカメラ」との接続時は、より安全なバック操作をサポートします。

■ザ・ベストヴォーカル・スピーカー「DDリニア」

好みに合わせた音質を実現
 ザ・ベストヴォーカル・スピーカー「DD Linear」シリーズは中高域を調整でき、表現力豊かで臨場感あふれる車室内の音質を実現。車種専用の音質向上シリーズ、高品位パワーアンプ、iPodをはじめデジタルサウンド再生対応ヘッドユニットなど多彩な製品も用意。

■車載用カメラシステム「ドライブセンサー」

車種専用モデルのラインナップを充実
 「車種専用」への対応を通じ、車載用カメラシステム「ドライブセンサー」シリーズは製品ラインナップを拡充。そうした一つが「車種専用ステアリング連動バックビューカメラ」です。これは、アルパイン製ナビと共に車種ごとにセッティングすることで、ステアリング操作に応じ進路方向を予測してガイド線を表示、より正確なバック操作を可能にします。
 また、夜間でも高い視認性を発揮する高感度で広視野角、歪の少ないバックビューカメラの新製品(「HCE-C900シリーズ」)もリリースされています。

(取材/執筆● 池野 隆)


  
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