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 エンジニアリング賞おめでとう!Build Live Tokyo2009 II 、チームF8W16

(Up&Coming 2009年11月号)
 2009年9月9日から9月11日にかけてIAI日本主催による「Build Live Tokyo 2009 II 」が開催されました。
 「Build Live Tokyo 2009 II 」は3次元モデリングをテーマにしたコンペティションで、最終の課題発表から48時間のうちにモデルを完成させるというイベントです。日本では2009年2月に続き、今回2度目の開催でした。弊社もBIMソリューションであるAllplanや各種シミュレーションの製品を携え、参加致しました。
  >> Build Live Tokyo 2009 II 開催!

●チームF8W16
 FORUM8では、「チームF8W16」というチームを結成し、このコンペに挑みました。
 アドバイザーにワークショップWorld16のメンバーである、大阪大学大学院福田知弘准教授、ハーバード大学のKostas Terzidis教授と楢原太郎研究員を迎え、FORUM8の各種ソフトウェアの担当者をメンバーとし、プレゼンテーション作成を含め総勢20名のチームを結成しました。World16とFORUM8で構成されていることから、チーム名をF8W16としました。
図1 チームF8W16

●コンペの課題
 「Build Live Tokyo 2009 II 」では、神奈川県川崎市の実際にある集合住宅の敷地に、集合住宅の建替え案をつくる、という具体的な課題が出されました。敷地やテーマなど、課題は事前に発表されていましたが、所要室の面積や駐車場必要台数などの詳細な設計条件はコンペのスタート直後に発表され、各参加チームはその後48時間以内に実作業を行い、各種シミュレーションやプレゼンテーションの作成を行わなければなりませんでした。解析データや作品の画像・映像などの成果物は48時間の間、共有のサーバに各チームから常にアップロードされ続け、名前の通りライブ感のあるコンペでした。

●コンセプト
 福田准教授のもと、「共生環境」というテーマを掲げ、課題に臨みました。以下、コンセプト文を引用します。
1.自然と人工との共生環境デザイン:
生物多様性・コミュニティ農園・複雑な斜面との調和といった自然的要素と、都市生活・デジタルデザインといった人工的要素とが共生した環境デザインに挑戦。都心近郊の集合住宅では、食の安全の場・癒しの場・コミュニティの場・環境教育の場として農園を敷地内に設ける事が重要だと考える。
2.共生シミュレーション環境の構築:
建築設計用BIM「Allplan」のみならず、熱・交通・避難・景観・VRなど,あらゆるシミュレーション環境のデジタル結合を目指す。これらのシミュレーション環境はチーム内で全て準備した。
3.F8W16メンバーの共生:
国際色豊かなフォーラムエイトメンバーと建築・都市分野でデジタルデザインを実践するWorld16メンバーとのコラボレーションを実施。World16メンバーは、日本、アジア、アメリカ、イギリス、中東、チリなど地球上に分散している。今回は、大阪大学とハーバード大学のメンバーが準備段階から参加。コンペ開催中、テレビ会議は、東京・名古屋・大阪、そして米国をも結び、限られた時間・異なる時間帯という厳しい条件の下で、メンバーが積極的に関与しながら知識・知恵の創発を目指した。

●敷地計画・建物計画
 「共生環境」というテーマを踏まえ、敷地内の配置計画、建物の設計を行いました。
 高低差のある敷地中央に建物を配置し、南側にコミュニティ農園を配置、道行く人と家庭菜園を楽しむ人の自然なコミュニケーションが生まれる場として計画しています。建物北側には調整池を兼ねたコミュニティポンドを配置しています。
 建物は単身者用、DINKS用、シルバー用、ファミリー用の4種類の住戸プランを用意し、多様なライフスタイルに対応できる計画を考えました。
図2 配置図

●BIMデータ連携
 「Build Live Tokyo 2009 II 」というコンペの特徴として、BIMがひとつの大きなテーマになっています。BIMとはBuilding Information Modeling の略で、建物の設計から施工、管理までを視野に入れたデータ管理を指します。設計者の思考を支え、構造やその他の解析プログラムと連動し、上流工程から下流工程へとデータがスムーズに移行することが目的とされています。
 チームF8W16は、FORUM8の製品を使用し、解析及びシミュレーションを行い、プレゼンテーションとしてまとめ上げました。
 主に使用したのは以下の製品です。
  1. Allplan
    建築BIMソリューション。今回は主催者から敷地のIFCデータ(建設業界の共通データ仕様)が提供され、Allplanでそれを読み込み建物の基本設計を開始しました。基本設計後、建物を構成するモデリングデータを各種シミュレーションに渡しました。

  2. FRAME3DMultiframe
    動的構造解析。EL-CENTRO、兵庫県南部地震(1995)、新潟県中越地震(2004)でのシミュレーションを実施しました。
    ▲図3 AllplanによるIFCデータインポート ▲図4 FRAME3Dによる構造解析

  3. Advance Steel
    鋼構造設計。鉄骨階段の設計を行いました。

  4. DesignBuilder
    エネルギー解析。建物の熱収支、消費エネルギーとCO2排出量を算出、最適な窓のパターンをシミュレーションしました。風と温熱環境をCFD解析しました。
    ▲図5 Advance Steel ▲図6 DesignBuilderによるCFD解析 

  5. xpswmm
    氾濫解析。川崎市の下水道台帳を使用し、下水道網を入力、敷地周辺の氾濫解析を行いました。

  6. EXODUS
    避難解析。建物からの避難時間を計算。在室人数の異なる、昼間・夜間の2パターンについて解析を行いました。
    ▲図7 xpswmmによる氾濫解析 ▲図8 EXODUSによる避難解析モデル

  7. UC-1シリーズ 調節池・調整池の計算 Ver.2
    コミュニティポンドとなる敷地内調整池の容量決定をしました。

  8. TRANSYT・OSCADY
    交通解析。敷地周辺と駐車場進入路の交通解析を行い、最適な信号現示と駐車場入口を検討しました。
    ▲図9 調整池計算のための水位容量曲線 ▲図10 交通解析 

  9. UC-win/Road
    バーチャルリアリティによる検討とシミュレーション及びプレゼンテーション。周辺環境をリアルに再現するとともに、ボリュームモデルの設置による形態の検討、日照のシミュレーション、ドライブシミュレータによる駐車場アクセスの検討などを行いました。また、コミュニティ農園やコミュニテイポンドなどを再現し、EXODUSのシミュレーション結果を表示するなど、リアルなプレゼンテーションを行えるようにしました。
    ▲図11 ドライブシミュレータ ▲図12 プレゼンテーション 
●Archi Future2009
 今回の成果は2009年10月9日に行われた展示会ArchiFuture2009でパネルとスライドにより展示・発表されました。
 また、作品講評会が行われ、審査員によって参加チームの作品について議論が交わされました。シミュレーションを設計にフィードバックするプロセスについては課題が残ったものの、他のチームにはない都市レベルでの解析手法など高い技術力が評価され、チームF8W16は「エンジニアリング賞」を受賞しました。
 会場には展示ブースも設営し、UC-win/RoadやAllplanなど今回使用した製品を来場した多くの方に実際に見て、触れていただくことができました。

●まとめ
 「Build Live Tokyo 2009 II 」では48時間という非常に限られた時間の中で、基本設計の確定から、データの受け渡し、各種シミュレーション、そしてプレゼンテーションを行うという非常に密度の濃い戦いになりました。非常に苦しい戦いではありましたが、World16の先生方や、部署を超えたメンバーと共にひとつの目標に向うという貴重な経験が得られ、メンバーからも「また機会があれば参加したい」との意見が挙がっているほどです。
 また、今回のチャレンジはこれからのBIM時代における、コンピュータを使用したチームでのプロジェクト進行・データ連携の縮図ということができます。FORUM8としては今後も「Build Live Tokyo 2009 II 」で培った経験と知識をもとに、BIMや各種シミュレーションの技術、IFCへの準拠を含む各ソフトウェア間のデータ連携についての技術をより一層高めていきます。
▲図13 ArchiFuture2009 審査会の様子 ▲図14 ArchiFuture2009 展示の様子 

●Build Live Tokyo 2009 II 公式Liveブログ:
http://bltokyo2009-2nd.seesaa.net/
●"チームF8W16" レポートサイト:
http://www.forum8.co.jp/BuildLiveTokyo2009II/F8W16.html

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