Q2−1. |
地盤データで水位有無を入力しますが、上の層で水位有りとした際に下部層までその水位はありとされるのか、つまり、水位有りのスイッチは、一番上の水位層のみ設定すればよいのか? |
A2−1. |
いいえ、違います。地盤データの水位関連のデータ(水位有無、水位)は、その地層に対してのみ有効として扱います。逆に言えば、地層毎に水位データをきちんと定義する必要があります。5層地盤で3層目だけが不透水層である場合は、1、2、4、5層に対して水位関連のデータを入力してください。 |
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Q2−2. |
掘削段階毎の水位入力がありませんが、どのように対処すればよいのでしょうか? |
A2−2. |
背面側の水位が掘削段階毎に変化するということは殆どないと思いますので、掘削側については説明します。本プログラムでは、内部的に各掘削段階における掘削面より上には水位がないものとして側圧を計算します。すなわち、地盤データで入力するのは、あくまでも掘削前の状態を入力し、土圧、水圧等は掘削面から下の地盤データを対象に、掘削面より上に定義された水位は掘削面まで強制的に下げて計算をします。ただし、仮設指針P43に図示してあるように、壁体先端が含まれる地盤が砂層の場合は、その先端地層に限り水圧を計算する水位は、入力された掘削前の水位(掘削面より上ならば上のままで)をそのまま使
用します。
よって、掘削段階毎に水位を含む地盤データの入力は必要ありません。質問の背景に、掘削側に水位が残る、いわゆる水中掘削の状態が可能か否かということがあるのであれば、残念ながら、それはサポート外です。 |
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Q2−3. |
地盤改良が考慮できません?地盤データで最初から土性を変更して入力するのですか? |
A2−3. |
[基本データ]ダイアログ−[設計条件]画面を確認してください。そこに、地盤改良の有無というスイッチがあります。これを[●する]にしてください。これによって、[地盤データ]ダイアログに[地盤改良データ]タブが用意されます。こちらで地盤改良データを入力してください。決して、地盤データに改良後のデータを入力するということではありません。 |
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Q2−4. |
形状バネ係数とは何ですか? |
A2−4. |
トンネル標準示方書では、P159〜P161に説明がなされています。ここでは、立抗土留めの形状によっては、土留め架構の三次元的な効果(形状効果)を設計に考慮することができるとあり、@矩形立抗の場合A円形立抗の場合の説明があります。矩形の場合は形状バネ、円形の場合はリングバネと呼んでいるようです。値の算出方法は文献によるものとして、本プログラムでは、この形状バネが入力されると、弾性バネとして壁体に常時この形状バネが働くものとして解析を行います。考慮しない場合はゼロを入力してください。 |
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Q2−5. |
切りばりの本数が同じ段で2本までとしていますが、それ以上は対応しないのか? |
A2−5. |
同じ段に3本以上切ばりが設置されることはなかろうと判断しました。3本以上ある場合などは、お手数ですが、使用本数分の支保工H鋼の剛性を[基準値]−[支保工用H鋼テーブル]にてご自身で追加登録され、[支保工データ]でその追加登録H鋼Noを入力し、本数は1本にするなどで対処してください。片側モデルで支保工バネの値が事前にわかっている場合は[基本データ]ダイアログの[計算方法]にある支保工バネの扱いを「バネ値直接入力」にして頂いても結構です。 |
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Q2−6. |
解体時の盛替えばりのバネも自動計算になりませんか? |
A2−6. |
盛替え工(ばり)については、実際に支保工形式で設置する場合や埋め戻し土の任意の位置を支点バネとして評価する場合、さらには捨てコンを支点とする場合などがあろうかと考えられます。
支保工形式の場合はご指摘の通り、使用鋼材、長さ、設置間隔が分かればバネ値を計算することは簡単ですが、先に示したようないろいろなパターンに、わかりやすく入力処理を対応するのが少々困難であると判断し、直接バネ値を入力するというシンプルな方法を採用しました。盛替え工そのものの施工法などを当方なりに整理をした上で、対応を検討したいと思います。 |
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Q2−7. |
アンカー方式土留めを検討する際、どのようにして支保工バネを算出すればよいか?
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A2−7. |
現在の製品では、直接グランドアンカー方式の設計を行うことが出来ませんが、支保工バネに直接、グランドアンカーに相当する水平方向バネ値を入力すれば、単位幅(1m当たり)のアンカー反力値(ただし、水平反力)を得る事ができると考えられます。以下の手順で検討ください。
手順1
「基本データ」の「計算方法」の「支保工バネの扱い」を「バネ値直接入力」とする。
(この場合、ラーメンモデルはできません)。
手順2
「支保工データ」で「支保工バネ値」を入力する。
アンカー水平バネ値については、仮設指針P.108に下式が示されています。
K=E×A×cos^2(α)/(L×b)
ここに、
K:水平方向バネ値(kN/m^2)
E:引張材のヤング係数(kN/m^2)
A:引張材の断面積(m^2)
L:引張材の自由長(m)
b:アンカーの水平間隔(m)
α:水平からのアンカー傾角(度)
以上で、弾塑性解析を行うことにより、特に問題なく、水平反力までは得られるものと考えられます。
(注)
得られた反力からグランドアンカー指針などに従い、別途アンカー照査を頂く必要があります。
本プログラムでは反力値のみの算出となりますので、ご注意下さい。 |