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土留め弾塑性解析 Q&A

目 次
1.適用範囲

Q1−1.プログラムの適用基準について

Q1−2.塑性領域が多層に生じても解析可能か?

Q1−3.逆解析は可能か?

Q1−4.根入れ不足時の自動根入れ延長機能はありますか?

Q1−5.背面土砂形状(法担ぎ形状)の入力並びに上載荷重の計算機能はありますか?

Q1−6.突出モデルに対応していますか?

Q1−7.斜めの切り梁を施工するとき(左掘削側の1段目を右掘削側の2段目で受ける)は入力出来ないのでしょうか?又どう考えるのか。

2.入力関連

Q2−1.地盤データで水位有無を入力しますが、上の層で水位有りとした際に下部層までその水位はありとされるのか、水位有りのスイッチは、一番上の水位 層のみ設定すればよいのか?

Q2−2.掘削段階毎の水位入力がありませんが、どのように対処すればよいのでしょうか?

Q2−3.地盤改良が考慮できません?地盤データで最初から土性を変更して入力するのですか?

Q2−4.形状バネ係数とは何ですか?

Q2−5.切りばりの本数が同じ段で2本までとしていますが、それ以上は対応しないのか?

Q2−6.解体時の盛替えばりのバネも自動計算になりませんか?

Q2−7.アンカー方式土留めを検討する際、どのようにして支保工バネを算出すればよいか?

3.予備計算関連
4.安定計算関連

Q4−1.仮設指針では、根入れ長はつり合い深さの1.2倍以上と既定しているが、プログラムではつり合いモーメントに対して安全率を考慮しているのではないか?

5.弾塑性解析関連

Q5−1.切りばり反力について、大深度掘削指針に記載の、最終掘削段階の反力を下方分担で同時に算出できるようにして欲しいが?

Q5−2.弾塑性解析結果である支保工反力は一本当たりの結果ですか?単位幅1.0m当たりの結果ですか?

Q5−3.弾塑性解析エラー[-840]:構造解析不能(ex構造系が不安定)と表示されたが、何を確認すればよいか?

6.結果表示関連

Q6−1.支保工水平間隔を小さくすると、支保工反力が大きくなる場合があるが、これははなぜですか(支保工間隔が大きい方が有利になるのですか。)?

7.印刷関連

Q7−1.根入れの安定計算結果の詳細出力をプレビューで確認すると側圧図がべた塗りになっています。問題ありませんか?

8.その他

Q8−1.仮設指針とは何のことですか?

Q8−2.上載荷重として評価すべき影響範囲について」

Q8−3.「土留め工の計算」、「土留め弾塑性解析」間におけるデータの連動についてどうなっているのか?

Q8−4.両側モデルを連動ファイルにした際、土留め工では片側のみのモデルしか扱えないので、常に右壁モデルのデータしか連動できないのか?


1.適用範囲
Q1−1. プログラムの適用基準について
A1−1. 本商品の場合、プログラムの適用基準を判断する際以下の2項目について判断する必要があると思います。
1つは「弾塑性解析法の考え方」、1つは「側圧や地盤バネの計算方法」と考えられます。

(1) 弾塑性解析法の考え方
本プログラムで採用した弾塑性解析法は、「道路土工−仮設構造物工指針 平成11年3月 社団法人日本道路協会(以下「仮設指針」と略す)」P104でプレロードを実施する場合の解析法として紹介されている土木研究所の方法です。「大深度土留め設計・施工指針(案) 平成6年10月 財団法人 先端建設技術センター (以下「大深度指針」と略す)」では「解析法U:背面地盤を弾塑性バネとして評価する方法」として記述がなされています。

そこで「仮設指針」「大深度指針」は適用基準と考えます。 しかし、他の基準類につきましては当方では判断いたしかねますので、設計者のご判断によりご使用下さい。

(2) 側圧や地盤バネの計算方法
「道路土工−仮設構造物工指針 平成11年3月 社団法人日本道路協会」
「トンネル標準示方書 開削工法編・同解説 1996.7 土木学会」
「共同溝設計指針 昭和61年3月 社団法人 日本道路協会」
「設計基準(案)土木設計編 平成4年4月 日本下水道事業団 」 

なお、「山留め設計施工指針 1988 社団法人 日本建築学会」に関しては、当初から適用基準とはしていません。
ただし、建築学会に限らず、「側圧係数の直接入力」「側圧強度の直接入力」「地盤バネの直接入力」をサポートしていますので
入力の手間を勘弁して頂ければ、ある程度の条件に対応できると考えられます。
詳細はプログラムの「help Q&A Q1」をご参照下さい。
 
Q1−2. 塑性領域が多層に生じても解析可能か?
A1−2. 可能です。本プログラムは、地盤の要素を点として捉え、地盤バネは集中バネとして評価します。よって、弾塑性解析計算では地層を認識するのではなく、計算ポイント毎の地盤バネについて弾塑性解析を行いますので、塑性化が多層に生じることは十分考慮することが可能です。
 
Q1−3. 逆解析は可能か? 
A1−3. 逆解析(例えば、実測値である変位反力から土質定数(土性)を逆計算するような機能)はサポートしていません。
同様に、プレロードや地盤改良の自動決定機能についてもサポートしていません。
 
Q1−4. 根入れ不足時の自動根入れ延長機能はありますか? 
A1−4. ありません。本プログラムでは壁体全長(根入れ長)を入力条件としており、この壁長に対してのみ各種解析を行います。現時点では、設計者がこの壁長を変更しては計算を実行し、その解析結果から適当と考えられる壁長を決定するというマニュアル操作で対応してください。壁長に関しては、根入れに関する安定計算結果や弾塑性解析結果である変位、弾性域長などが判断材料になるものと考えられます。
 
Q1−5. 背面土砂形状(法担ぎ形状)の入力並びに上載荷重の計算機能はありますか?
A1−5. サポートしていません。本プログラムでは事前に上載荷重の値を用意しておく必要があります。弊社の「土留め工の計算forWindows」には「法面の影響による上載荷重の計算」機能がありますが、仮設指針P365の参図8−12に示すように壁体先端から崩壊面を定義するのではなく、最終掘削位置から崩壊面を定義していますので、この値を使用する場合にはそれらの相違点に注意が必要です。将来的(期限は未定)には対応を検討してゆきたいと考えています。
 
Q1−6. 突出モデルに対応していますか?
A1−6. 対応していません。本プログラムでは、壁体天端高イコール背面側地表面位置としています。よって、突出長の入力は無論、背面側地表面位置の別定義もできません。
突出部の区間を土性が全てゼロの地層にすればよいのではないか(現在、土の単位体積重量に下限値を設けており、ゼロは入力できない)という考えもあるかもしれませんが、冒頭で説明した通り、壁体天端イコール背面側地表面位置を前提に、入力部、表示部、印刷部を作成しており、想定していない突出扱いについては現時点(Ver 1.X.X)では保証いたしかねます。
但し、地盤バネ値イコールゼロ、側圧強度イコールゼロの地層については、解析上は地盤バネ(地盤バネ=ゼロのバネがある)がなく、側圧も作用しない状態で処理していますので特に問題はありません。この地盤バネ値イコールゼロ、側圧強度イコールゼロの地盤が一層目にある状態が突出状態ではないかと言われれば、解析上は等価であると考えられます。しかし、あくまでも解析部の能力の事であり、商品トータルの能力としては保証できないことをご理解ください。
 
Q1−7. 斜めの切り梁を施工するとき(左掘削側の1段目を右掘削側の2段目で受ける)は入力出来ないのでしょうか?又どう考えるのか。
A1−7. 斜めの切り梁(左掘削側の1段目を右掘削側の2段目で受ける)は両壁モデルでは検討(入力)できません。現時点では、支保工を水平に設置することしかできないためです。支保工に角度の情報を追加するなどプログラムの改訂が必要であることから対応をする場合においても相当の時間を必要とする事をご理解ください。
計算するためのモデル化については、検討すべて状況が、どうしても左右の壁の挙動が非対称であることが明確である、すなわち、切ばりの中心線が不動ではないような挙動であるならば、両壁モデルで解析する必要があります。よって、この場合は本プログラムでは入力できませんので、誠に申し訳ありませんが、別プログラムの検討の必要があろうかと思います。
しかしながら、片面で別々に解析してもよいと判断できるのであれば、斜め支保工のバネ強度を計算し、この値を直接入力することで、左壁、右壁を単独に解析するなどで検討を加えることはできると思います。この斜め支保工の件につきましては対応の有無も含めて課題扱いとさせて頂きます。
2.入力関連
Q2−1. 地盤データで水位有無を入力しますが、上の層で水位有りとした際に下部層までその水位はありとされるのか、つまり、水位有りのスイッチは、一番上の水位層のみ設定すればよいのか?
A2−1. いいえ、違います。地盤データの水位関連のデータ(水位有無、水位)は、その地層に対してのみ有効として扱います。逆に言えば、地層毎に水位データをきちんと定義する必要があります。5層地盤で3層目だけが不透水層である場合は、1、2、4、5層に対して水位関連のデータを入力してください。
 
Q2−2. 掘削段階毎の水位入力がありませんが、どのように対処すればよいのでしょうか?
A2−2. 背面側の水位が掘削段階毎に変化するということは殆どないと思いますので、掘削側については説明します。本プログラムでは、内部的に各掘削段階における掘削面より上には水位がないものとして側圧を計算します。すなわち、地盤データで入力するのは、あくまでも掘削前の状態を入力し、土圧、水圧等は掘削面から下の地盤データを対象に、掘削面より上に定義された水位は掘削面まで強制的に下げて計算をします。ただし、仮設指針P43に図示してあるように、壁体先端が含まれる地盤が砂層の場合は、その先端地層に限り水圧を計算する水位は、入力された掘削前の水位(掘削面より上ならば上のままで)をそのまま使 用します。
よって、掘削段階毎に水位を含む地盤データの入力は必要ありません。質問の背景に、掘削側に水位が残る、いわゆる水中掘削の状態が可能か否かということがあるのであれば、残念ながら、それはサポート外です。
 
Q2−3. 地盤改良が考慮できません?地盤データで最初から土性を変更して入力するのですか?
A2−3. [基本データ]ダイアログ−[設計条件]画面を確認してください。そこに、地盤改良の有無というスイッチがあります。これを[●する]にしてください。これによって、[地盤データ]ダイアログに[地盤改良データ]タブが用意されます。こちらで地盤改良データを入力してください。決して、地盤データに改良後のデータを入力するということではありません。
 
Q2−4. 形状バネ係数とは何ですか?
A2−4. トンネル標準示方書では、P159〜P161に説明がなされています。ここでは、立抗土留めの形状によっては、土留め架構の三次元的な効果(形状効果)を設計に考慮することができるとあり、@矩形立抗の場合A円形立抗の場合の説明があります。矩形の場合は形状バネ、円形の場合はリングバネと呼んでいるようです。値の算出方法は文献によるものとして、本プログラムでは、この形状バネが入力されると、弾性バネとして壁体に常時この形状バネが働くものとして解析を行います。考慮しない場合はゼロを入力してください。
 
Q2−5. 切りばりの本数が同じ段で2本までとしていますが、それ以上は対応しないのか?
A2−5. 同じ段に3本以上切ばりが設置されることはなかろうと判断しました。3本以上ある場合などは、お手数ですが、使用本数分の支保工H鋼の剛性を[基準値]−[支保工用H鋼テーブル]にてご自身で追加登録され、[支保工データ]でその追加登録H鋼Noを入力し、本数は1本にするなどで対処してください。片側モデルで支保工バネの値が事前にわかっている場合は[基本データ]ダイアログの[計算方法]にある支保工バネの扱いを「バネ値直接入力」にして頂いても結構です。
 
Q2−6. 解体時の盛替えばりのバネも自動計算になりませんか?
A2−6. 盛替え工(ばり)については、実際に支保工形式で設置する場合や埋め戻し土の任意の位置を支点バネとして評価する場合、さらには捨てコンを支点とする場合などがあろうかと考えられます。
支保工形式の場合はご指摘の通り、使用鋼材、長さ、設置間隔が分かればバネ値を計算することは簡単ですが、先に示したようないろいろなパターンに、わかりやすく入力処理を対応するのが少々困難であると判断し、直接バネ値を入力するというシンプルな方法を採用しました。盛替え工そのものの施工法などを当方なりに整理をした上で、対応を検討したいと思います。
 
Q2−7. アンカー方式土留めを検討する際、どのようにして支保工バネを算出すればよいか?
A2−7. 現在の製品では、直接グランドアンカー方式の設計を行うことが出来ませんが、支保工バネに直接、グランドアンカーに相当する水平方向バネ値を入力すれば、単位幅(1m当たり)のアンカー反力値(ただし、水平反力)を得る事ができると考えられます。以下の手順で検討ください。

手順1
「基本データ」の「計算方法」の「支保工バネの扱い」を「バネ値直接入力」とする。
(この場合、ラーメンモデルはできません)。

手順2
「支保工データ」で「支保工バネ値」を入力する。
アンカー水平バネ値については、仮設指針P.108に下式が示されています。

K=E×A×cos^2(α)/(L×b)
ここに、
 K:水平方向バネ値(kN/m^2)
 E:引張材のヤング係数(kN/m^2)
 A:引張材の断面積(m^2)
 L:引張材の自由長(m)
 b:アンカーの水平間隔(m)
 α:水平からのアンカー傾角(度)

以上で、弾塑性解析を行うことにより、特に問題なく、水平反力までは得られるものと考えられます。

(注)
得られた反力からグランドアンカー指針などに従い、別途アンカー照査を頂く必要があります。
本プログラムでは反力値のみの算出となりますので、ご注意下さい。
3.予備計算関連
4.安定計算関連
Q4−1. 仮設指針では、根入れ長はつり合い深さの1.2倍以上と既定しているが、プログラムではつり合いモーメントに対して安全率を考慮しているのではないか?
A4−1. プログラムの根入れ安定計算では、つり合い深さ(Mp/Ma=1.0の位置)を計算し、入力安全率倍をもって、必要根入れ長を算出するという仕様ではありません。
単純に、入力の根入れ長(全長)に対して、極限平衡法により安全率(F=Mp/Ma)を計算しているに過ぎません。
現プログラムでは、弾塑性解析に用いる側圧(正しくは水圧)は、壁体に絡む地盤条件によって、その分布パターンが異なる場合があります。
よって、壁体の長さを変更することで、側圧計算をやり直す必要があります。
一方、側圧分布強度そのものを、例えば、実測値で与えて、弾塑性解析を出来る仕様としており(任意側圧の入力)、入力の根入れ長に対してのみ、側圧計算を実行し、これを確認修正できるように配慮しました。
その為、、処理の流れとして根入れ長を内部的に変更し、側圧計算、安定計算、弾塑性解析を一連処理することはサポートしておりません。

現仕様では仮設指針に正確に従うためには、本プログラムで得られる算定安全率がちょうどF=1.0になる壁長を、「壁体データ」で変更しては、根入れ安定計算を実行するという繰り返し作業をご自身でマニュアル操作して頂くしかありません。
5.弾塑性解析関連
Q5−1. 切りばり反力について、大深度掘削指針に記載の、最終掘削段階の反力を下方分担で同時に算出できるようにして欲しいが?
A5−1. ご質問の大深度掘削指針が「大深度土留めの設計・施工指針(案)財団法人、先端建設技術センタ」であるものとして回答いたします。これによると、「弾塑性法によって求められた切ばり支点における反力荷重の最大値を採用することを原則とする」としながらも「施工法、地盤条件等によって支点反力が過小評価になる場合には、1.5節で述べた荷重を作用させ、下方分担法により求められる値を参考にする」とあり、この点に対するご指摘かと考えられます。
この点につきましては、仮設指針では上記の「原則」までしか記述がありませんでしたので、確かにプログラムでは計算処理をしておりません。今後、ユーザの意見を参考に、支保工の設計に用いる荷重状態(1.5節の荷重といっても側圧の計算方法を示しているだけなので、弾塑性解析後の側圧分布状態なのか、主働側圧分布状態なのかが不明)が比較的容易に再現できるようであれば対応を検討したいと思います。
 
Q5−2. 弾塑性解析結果である支保工反力は一本当たりの結果ですか?単位幅1.0m当たりの結果ですか?
A5−2. 単位幅1.0m当たりの結果です。弾塑性解析結果として得られる支保工反力、盛替えばり反力、曲げモーメント、せん断力は全て、単位幅当たりの結果です(結果画面ヘルプにも記述しています)。参考までに、根入れの安定計算・弾塑性解析部は全て、1.0m当たりの諸元でデータを作成した上で、解析を行っており、得られる結果につきましても1.0m当たりで表示、印刷をしています。
 
Q5−3. 弾塑性解析エラー[-840]:構造解析不能(ex構造系が不安定)と表示されたが、何を確認すればよいか?
A5−3. 一般的には以下の様にお考え下さい。

■エラーの内容
全ての地盤バネが塑性化してしまったために、水平方向が拘束されず、 構造系が不安定になっています。
■エラーの原因
全ての地盤バネが塑性化してしまう原因として、 一般的に以下のことが考えられます。
 (1) 壁長が短い。
 (2) 地盤が軟弱である。
 (3) 掘削深さが深すぎる。
 (4) 背面側の側圧(上載荷重)などが大きすぎる。

この(1)−(4)を踏まえデータを変更いただければ、解析が可能になると存じます。

なお、どの段階度の部分で塑性化しているかについては、サポート宛データをお送りいただければ確認することが可能です。
6.結果表示関連
Q6−1. 支保工水平間隔を小さくすると、支保工反力が大きくなる場合があるが、これははなぜですか(支保工間隔が大きい方が有利になるのですか。)?
A6−1. 本プログラムでは、支保工反力は1.0m当たりで算出しています。
その為、一本当たりの支保工軸力は、R(1.0m当たりの反力)×Pitch(水平間隔)で計算し評価しなければなりません。
1.0m当たりの反力は水平間隔を少々変更しても、大きくは変わらないのではないかと思いますが、一本当たりの軸力は水平間隔を増す分(評価としてご自身で水平間隔倍してもらわなくてはなりませんが)、比例するかのように増加しているわけです。
従って、1.0m当たりの反力で傾向を見ると、少し違和感をお感じになるかもしれませんが、一本当たりで考えると、当然のことながら、水平間隔をひろげるほど、その支保工の軸力は大きくなっているわけです(支保工間隔が大きいほど不利となります)。

さて、1.0m当たりの反力の算出結果としては、水平間隔を変更しても大きく変わらないにしても、水平間隔を小さくすると若干大きくなる傾向にあります(サンプルデータで当方は確認作業をしました)。
これは、水平間隔を小さくすると、支保工自体のバネ値が大きくなります。バネ値が大きくなると、そのバネは、荷重に比例し作用します。つまり、受け持つ(支える)荷重=反力が増加することになります。
弾塑性解析の場合、弾性支床上のはりモデルで解析(イメージ的には壁体全長にわたり、地盤バネが格点毎についている)していますので、一個のバネ強度が少々強くなっても、そこだけの反力が顕著に大きく現れるものではないにせよ、増加するものとは考えられます。
7.印刷関連
Q7−1. 根入れの安定計算結果の詳細出力をプレビューで確認すると側圧図がべた塗りになっています。問題ありませんか?
A7−1. 表示画面を大きくしてみてください。おそらく、横線でハッチングした状態を確認できるのではないかと思います。印刷では間違いなくハッチング状態になっているはずです。
8.その他
Q8−1. 仮設指針とは何ですか?
A8−1. [ヘルプ]−[トピックの検索]の「概要」−「プログラム概要」−「適用基準及び参考文献」で略称をお断りしています。「道路土工 仮設構造物工指針 平成11年3月 社団法人 日本道路公団」の事です。本プログラムは、この指針を中心に開発を行いました。
 
Q8−2. 上載荷重として評価すべき影響範囲について」
A8−2. 「仮設指針」では参図8−12 実測現場の概要 では地盤の影響線を杭下端から45度の角度で検討されていますが、一般的には根切り底から45+φ/2の影響角度にしたり(下水道基準)、沿道掘削(88申請)等から根切り底から45度の角度で考えることの方が多いと思います。
この考え方は全てに適用すべき内容なのか、それとも大深度掘削の時のみこの考え方なのか、また、「仮設指針」では図2−8−1aに従うべきなのか何れかについては設計者の判断で行うものであり実際に明確な考え方が示されていないため、設計者の判断によるとしています。
また設計者の判断としてはどうすべきかと言う点ですが、建設省では以下のように考えていると思われます。
(建設省土木研究所談)

本指針「仮設指針」の参図8−12では、偏土圧として特殊な例を示しています。
一般的な施工に於いては 地表面形状、対称・非対称土留め、盛り土・切り土等地層の構成などにより判断されるべきで有ると思います。本例では全層粘性土で考慮しているため45度の影響線で考えていますが、実際の土工計画時に於いて近接構造物などの影響などを考えると、都市土木では杭を有する構造物が主であり実際の影響について等を検証する際も杭先端から考えることは有る意味過剰であるともうけとれます。本件は、あくまで特殊な例ですが安全側に考えると言うことで、この考えを採用しています。設計者が必要を考えれば、この考え方や記載の図2−8−1を参考に頂ければと考えます。
ただし、厳密な設計では設計者の判断にゆだねられる所ですが一般的な場合には、図2−8−1で考えても問題は有りません。
 
Q8−3. 「土留め工の計算」、「土留め弾塑性解析」間におけるデータの連動についてどうなっているのか?
A8−3. まず、両方のバージョンを御確認下さい。

「土留め工の計算」 ver2.7.0以降
「土留め弾塑性解析」 ver1.4.0以降

において、地層条件など共通するデータを相互利用できるように共通データを保存することが可能です。
ファイル→名前を付けて保存 にてファイルの種類▼ 中の「土留め共通データファイル(*.Adtp)」
を選択して下さい。
任意名称で共通のデータを保存できます。
利用時はファイル→開く→ファイルの種類にて選択し読み込みを行なって下さい。

この共通ファイルに保存される情報は、製品helpの「土留め共通データ」に詳しく記載しておりますのでご確認下さい。

※共通データファイルを読込んだ場合、共通データ以外のデータは、すべて初期状態となりますので、全入力画面を確認していただき、不足データを入力計算ください。
 
Q8−4. 両側モデルを連動ファイルにした際、土留め工では片側のみのモデルしか扱えないので、常に右壁モデルのデータしか連動できないのか?
A8−4. 弾塑性解析で両壁モデルを行っている場合の共通データ(地盤データ)は、右壁を対象として作成されます。
現時点の仕様となっておりますが、以下の方法にて対処できると存じます。

 (1) 弾塑性側の「地層データ入力」画面にて、「データコピー」機能を利用して、一時的に、左壁の地層データを右壁側にコピーをして、これを、共通データ(*.Adtp)として保存する。

 (2) 「基本データ」で対象とする壁体を「両壁」から「左壁」に変更し、左壁のみのデータとする。
これにより地盤データを共通データ扱いにすることが可能です。

ただし、いずれの場合も、弾塑性解析のオリジナル入力データ(*.Adds)を保存する必要はありませんし、保存しないように注意が必要です。
上記2つの対処方法にて、左壁地盤データを共通データとして御利用ください。

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