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 フォーラムエイト デザインフェスティバル 2014-3Days
●日時:2014年11月19〜21日 ●開催地:品川インターシティ ホール/フォーラムエイト東京本社 (Up&Coming 2015年1月号)

CIM対応の多様なソリューションが一堂に
独自の技術を競うコンテストも拡充


フォーラムエイトは2014年11月19〜21日の3日間、東京本社オフィス(品川インターシティ A棟 21F)および品川インターシティホールを会場に、「フォーラムエイト デザインフェスティバル 2014-3Days」を開催いたしました。
「デザインフェスティバル」は、それまで個別に実施されてきた複数のイベントを2009年度に再編。現行のように、それらが一堂に会する形で毎年秋3日間にわたって繰り広げられています。以来、6回目となる今回は「第15回 UC-win/Road協議会(VRコンファランス)」「第8回 デザインコンファランス」「第7回 国際VRシンポジウム」の3イベントを軸に、「第13回 3D・VRシミュレーションコンテスト・オン・クラウド」「第4回 Virtual Design World Cup(VDWC)」「第2回 Cloud Programming World Cup(CPWC)」「第1回 ナショナル・レジリエンス・デザインアワード」の公開審査や表彰式、展示説明会、トレーニングセミナーなどにより構成しています。
  ■フォーラムエイト 代表取締役社長 伊藤 裕二による挨拶


VRやデザインに関する先進技術に熱い注目

デザインフェスティバルのDay1は午前、当社東京本社・ショールームでの展示説明会からスタート。UC-win/Roadドライブシミュレータ(DS)をはじめUC-win/Roadの各種シミュレータ、ソリューション、3D・VRエンジニアリングサービスに関連する様々なシステムの展示やデモンストレーションが行われました。

午後は品川インターシティ ホールに会場を移し、「第15回 UC-win/Road協議会」の<ドライビングシムセッション>で幕を開けました。
Day2の午前は、品川インターシティ ホールで同じく「第15回 UC-win/Road協議会」の<ジェネラルセッション>を実施。その一環として、「第13回 3D・VRシミュレーションコンテスト・オン・クラウド」の各賞発表と表彰式が催されました。これに先駆け、応募作品の中から事前に11作品をノミネート。それらを対象としてVR-Cloud®を利用した一般投票を経、当社選考委員が11月18日に最終審査を行っています。
午後からは同ホールと当社東京本社・セミナールームの2ヵ所を使い、「第8回 デザインコンファランス」を形成する異なるセッションが並行して進行。ホールでは<IM&VRセッション>が、セミナールームでは<地盤セッション>が展開されました。そのうち前者は、セッションの冒頭で「第4回VDWC」(応募作品から事前にノミネートされた15作品)および「第2回CPWC」(同じくノミネートされた6作品)の公開最終審査を行い、続く複数講演の後に両WCの各賞発表と表彰式で締めくくられました。

さらに両セッションの終了後、ホワイエ(ホール前)においてフォーラムエイト パブリッシングによる最新刊3書籍(「行動、安全、文化、『BeSeCu』」「ICTグローバルコラボレーションの薦め」「都市の洪水リスク解析」)の出版披露を兼ねたネットワークパーティを開催しました。
Day3(デザインフェスティバル最終日)のホールでは、午前と午後を通じて「第8回 デザインコンファランス」の<設計・解析・耐震セッション>、終盤には<CIMセッション>を割り当て。そのうち前者の中で、「第1回 ナショナル・レジリエンス・デザインアワード」(応募作品から事前にノミネートした10作品を対象に当社選考委員が11月17日に最終審査)の各賞発表と表彰式が行われています。
これに対し、セミナールームでは午前に「第7回 国際VRシンポジウム」、午後にデザインコンファランスの<水工セッション>がそれぞれ開かれました。

なお、会期中は前述のショールームおよびホワイエでの展示説明会に加え、当社東京本社・プレゼンルームではテクニカルサポート/CIM体験コーナーを開設。最新の当社製品やサービスを多くの来場者に体験していただきました。
各イベントおよびセッションの具体的な内容を以下にご紹介します。

■各アワードのポスターセッション
■フォーラムエイト パブリッシングによる最新刊3書籍 ■CIM体験コーナー




VR技術をベースに高度かつ
多様な専門的知見のディスカッションが展開


デザインフェスティバルのDay1(2014年11月19日)は、午前にフォーラムエイト東京本社・ショールーム(品川インターシティ A棟 21F)でオープンした展示説明会を受ける形で、午後から品川インターシティ ホールにおいて「第15回 UC-win/Road協議会(VRコンファランス)」の<ドライビングシムセッション>が開催されました。
「UC-win/Road協議会」は、「UC-win/Road」のリリースを受けて2000年から毎年開催されています。

 
■東京本社ショールームでの展示説明会の様子 

進む高度なリアリティの追及、広がるモビリティ研究への適用


開会挨拶(当社代表取締役社長 伊藤裕二)に続きDay1の口火を切ったのは、「UC-win/Road協議会」<ドライビングシムセッション>の特別講演「8DOF大型ドライビングシミュレータ(DS)の開発」。初めに中国交通運輸部(MOT)公路交通安全工程研究中心(RSRC)主任の周栄貴氏がRSRCや公路科学研究院(RIOH)の位置づけ、組織や研究領域の概要に触れた後、2014年にフォーラムエイトの8DOF大型DSが導入された試験場およびそこでの活動概要を紹介。日本の関連機関との連携にも期待を示します。

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■中国交通運輸部 公路交通安全工程研究中心 主任 周栄貴氏

後半は同研究員の張巍漢氏がRIOHで保有するDS3機種の特性と主な適用研究事例、2007年に遡るDS導入の経緯を概説。最新DSの機能やRIOHでのDSを利用した研究分野などについて整理しました。その上で、DSの機能を駆使した研究と併せ、道路標識の視認性確認や走行シミュレーションを例に、DSそのものあるいはモーションプラットフォームなどの機能の有効性を検証する研究に言及。そうした一端として、様々な環境におけるヒューマンファクターと交通安全との関係に焦点を当てたカナダとの共同研究や港珠澳大橋プロジェクト向け安全対策の研究について解説。引き続きDSを用いた研究にも力を入れていく考えを述べました。

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■中国交通運輸部 公路交通安全工程研究中心 張巍漢氏

続く特別講演「グリーンモビリティ社会実現に向けた最新研究、VRシミュレータの活用」は、名古屋大学特任教授の原口哲之理氏。まず、自身のトヨタ自動車在籍時代から同大移籍後の取り組み、文部科学省の革新的イノベーション創出プログラム「COIストリーム」を受けて設置された「名古屋COI拠点」および「社会イノベーションデザイン学センター(SIDC)」のコンセプトや活動を概説。マルチドライバー機能をはじめ当社DSの可能性に注目し、勤労世代が高齢側へシフトする際のモビリティ提供という観点から超小型パーソナルモビリティに対する社会的受容性やユーザー自身の乗り心地の研究、あるいは地球温暖化抑制の観点から燃費の嵩みがちな追従走行が実用燃費の改善につながるような車の特性検討などへの利用を着想した経緯に言及。その上で、半年前に自身らがグリーンモビリティ研究向けに導入したDSの概要、これまでの人間工学的な利用シーンとそれらを通じて浮かび上がった課題について説明。名大に来春竣工予定のNIC(National Innovation Complex)では当社DSなどを利用し、追従走行やレーンチェンジ介入支援、逆光時のドライバーの挙動に関する研究、交通流や車両運動のシミュレータと連携した研究を進めていく考えといいます。最後に、DSを活用した研究の先に自ら想定する未来予想を描きました。

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■名古屋大学 特任教授 原口 哲之理 氏

休憩を挟み、元セントラル自動車(現トヨタ自動車東日本)社長で現在当社アドバイザーを務める小森治氏(株式会社カイゼン・マイスター代表取締役)が「現場改善と経営改革」と題してアドバイザー挨拶。冒頭、前職退職後にかつての同僚(65歳以上)らとトヨタ生産方式(TPS)の現場改善を通じ日本のモノづくり企業に資するべく設立した「カイゼン・マイスター」について紹介。様々な中小企業の業務改善に関わってきた経験を踏まえ、その成否のカギは人の心と位置づけ。TPSの概念に触れた後、自ら現場を知る「現地現物の精神」、現行のやり方に疑問を持ち先入観にとらわれない「自分で考える人」づくり、マネジャーが現場と経営戦略の両方の視点を持つ「木を見て森も見る」心構え、モチベーションへの配慮などの重要性について実例を交えながら説明。4S(整理・整頓・清潔・清掃)、工程改善、JIT(Just In Time)による停滞のムダの排除、「自働」化(人と機械の分離)、品質管理(自工程完結やPDCAの時間短縮)、見える化(問題に関する情報の共有化)といった、良い現場づくりや経営改革に向け共通する課題、対応策へと話を展開しました。

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■フォーラムエイトアドバイザー/カイゼン・マイスター
  元セントラル自動車(現トヨタ自動車東日本)取締役社長 小森 治氏

次いで、「UC-win/Road Ver.11 最新機能と今後の開発予定」と題し、当社担当者がプレゼンテーション。UC-win/Roadの最新版(8月リリースのVer.10.0)および開発中の次期バージョン(Ver.11)の新機能として、群集シミュレーションの改善、鉄道対応、DWGツール、Aimsun連携プラグイン(以上V10)、線形パラメータ抽出機能(V11)、クラスター拡張、CAVEシステム、ヘッドトラッキング(以上V10)、Oculus Rift DK2対応(V11)、運転診断プラグイン(V10)、センサーモデル(カメラシミュレーション/レーザシミュレーション/共通機能)、レンダリング(以上V11)、64bit対応(V12)などについて紹介。さらにその先の開発方向にも言及しました。

■フォーラムエイト VR開発
  テクニカルマネージャ Pencreach Yoann

3つ目の特別講演は、IPG Automotive株式会社代表取締役社長の小林祐範氏による「”Virtual Test Drive”がもたらす新しいVR連携テストシステム(MIL-SIL-HIL-VILの活用)」。同氏はまず、ドイツを拠点にビークル・ダイナミクス・シミュレーション(VDS)やバーチャル・テスト・ドライビング(VTD)のソリューションなどを提供するIPG Automotive社の組織、30年にわたる商品開発の推移、去る6月に初の海外支社となる日本法人設立に至った市場展開などを説明。自動車業界の開発分野における課題や業界トレンド、VTD環境構築ニーズについて、欧州ユーザーの声を交えて解説。それらを受け同社が提供するVTDの考え方と独自のソリューション、主要3製品(CarMaker、MotorcycleMaker、TruckMaker)の概要、同社が考えるVTDに必要な要素、注目されるオープン統合プラットフォームなどについて紹介。その上で、同社のModel-in-the-Loop(MIL)、Software-in-the-Loop(SIL)、Hardware-in-the-Loop(HIL)、Vehicle-in-the-Loop(VIL)など “X in the Loop”アプローチにより他社ツールとの連携あるいは各種モデルの統合を通じ、多様かつ高度なシミュレーションや解析・検証を実現、実際の開発に繋げている現状に言及。さらに、実走行排ガス試験(RDE)や先進運転支援システム(ADAS)などへの対応事例にも触れます。

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■IPG Automotive株式会社 代表取締役社長 小林 祐範 氏

また、元本田技研工業RADで去る9月から当社特別顧問を務める藤原裕氏は「お客様の感動と喜びを呼ぶクルマ開発の未来」と題して顧問挨拶。自身の本田技研工業在籍時代の取り組みを振り返った後、日本の自動車市場が中国・米国に次ぎ3位となった現状を踏まえ、1)日本のクルマメーカーは果たして未来を見据えたクルマ開発をリードしていけるのか、2)クルマに関わるフィーリング領域をいかに定量化するか、3)クルマ市場の4割を軽が占める日本の自動車業界が世界で通用するスモール化を実現できるか、といった課題を提示。今後への期待を述べました。

■フォーラムエイト特別顧問/
  元本田技研工業株式会社 RAD 藤原 裕 氏

当社担当者による2つ目のプレゼンテーションは「フォーラムエイトDSソリューション最新情報」。
UC-win/RoadベースのDSの多彩なラインナップと最近のユニークな導入・提案例に触れた後、クラスターシステムの拡張によるマルチドライバー機能(Ver.9)、交通シミュレーション機能の拡張、ログ出力プラグインの拡張(以上Ver.9.1)、Oculus Riftプラグイン、運転診断プラグイン、Aimsun連携プラグイン、Kinectプラグイン拡張(Ver.10)などDSに便利なUC-win/Roadの機能、VR-Cloud®やオリジナル設計のハードウェア「ウルトラマイクロデータセンター®」など多様なDS関連ソリューションについて紹介しました。
同セッションの最後は、「VRドライビングシミュレータ開発事例」と題する当社担当者によるプレゼンテーション。UC-win/Roadと連携するDS関係分野の構成、DS構築の手順、DS用に開発された各種機能、UC-win/Road SDK(開発キット)について説明しています。

■フォーラムエイト執行役員
  システム営業マネージャ 松田 克巳
■フォーラムエイトシステム開発グループ
  主事 宮本 卓也




VRの活用新たなステージへ、
裾野の広がりにも期待


ザインフェスティバルDay2の午前は、品川インターシティのホールで「第15回 UC-win/Road協議会」を構成するもう一つのセッション、<ジェネラルセッション>を開催。オープニングの講演を受け、後半は「第13回 3D・VRシミュレーションコンテスト・オン・クラウド」の各賞発表と表彰式が実施されました。
ジェネラルセッションは、グリニッジ大学火災安全工学グループ(FSEG)教授のエドウィン・R・ガリア氏による特別講演「EXODUS・SMARTFIRE−避難・群集・火災解析最新事例」で始まりました。

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■グリニッジ大学 火災安全工学 教授 エドウィン・R・ガリア 氏  

まず、自身が主導するFSEGの組織、そこでの安全・安心に関するモデリング、様々な分野をカバーする「EXODUS」(避難シミュレーション)や「SMARTFIRE」(火災シミュレーション)などのソフトウェア開発について概説。それらソフトの主な適用分野やデータ収集のための実験、作成したシミュレーション例を紹介。その一端として、多くの犠牲者を出したWTCなど高層ビルからの避難における効果的なリフト利用、様々なシチュエーションでのウェイファインディング(避難路誘導)やサイネージ(表示)手法、ボラード(車止め)の利用効果などの検討、大規模な群集や災害の各種シミュレーションとそこでの避難、火災と人の挙動、大型船舶や旅客機からの避難などに関する研究について説明。GPU対応によるシミュレーションの高度化、それらツールの利用を通じた避難計画向上への期待、そこでのデータや人間挙動の定量化などの重要性にも触れました。

同講演の後、アンビエントメディア代表(プロジェクションマッピング協会アドバイザー)で当社非常勤顧問も務める町田聡氏の司会により「第13回 3D・VRシミュレーションコンテスト・オン・クラウド」の各賞発表と表彰式を開催。デザインフェスティバルに先駆け11月18日の最終審査で決定した作品および受賞者が紹介されました。最後に、日本大学理工学部土木工学科の関文夫教授が審査員を代表して今回コンテストについて講評。応募作品全体として回を重ねるごとに完成度が増す中で、今回は初めて高校生がノミネートされたのみならず、優秀賞(準グランプリ)を受賞するに至ったことから、今後の更なる裾野の広がりに期待を述べました。
同コンテストは、UC-win/Roadの「ソフトウェア・プロダクト・オブ・ザ・イヤー」受賞(2002年)を契機に創設。今回は、予選選考会(11月4日)を通じ応募作品の中から11作品をノミネート。各作品はVR-Cloud®を利用して公開され、一般投票(11月8〜16日)を実施。これに当社選考委員(関教授、NPO法人地域づくり工房代表の傘木宏夫氏、道路・舗装技術研究協会理事長の稲垣竜興氏の3氏)による投票を加え、11月18日の最終審査結果が決定しています。

■授賞式の様子

「第13回 3D・VRシミュレーションコンテスト・オン・クラウド」の各賞受賞者および作品は次の通りです。


 グランプリ
協調型ITSドライビングシミュレータ
トヨタ自動車株式会社
車間・路車間の通信により安全な交通社会の実現を目指す「協調型ITS」。ITS世界会議デトロイトで展示してそれを仮想体験できるよう、デトロイトの高速道路やダウンタウンの街並みをVRにより高精度かつリアリティ豊かに再現。6軸モーションプラットフォームを用いたハードウェアとの組み合わせにより臨場感をさらに向上させました。
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 準グランプリ 優秀賞
「東高瀬川周辺環境改善シミュレーション」
京都市立伏見工業高等学校
課題研究において、同校西側を流れる東高瀬川周辺の環境改善策にフォーカス。地域の人々に対して実施したヒヤリングやアンケートに基づき、地域が求める河川環境をシミュレーション。今回は「人々が集える河川」をテーマに掲げ、改善策ではマンションの公園と一体化した環境が意図されました。
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 アイデア賞
イックデッキプロモーションVRデータ
日綜産業株式会社
新たな仕組みを導入した新製品足場「クイックデッキ」のプロモーション用VRデータ。工場や橋梁などの適用場所をモデルに作成し、他製品にはない特徴を表現。足場の動きのほか、キャラクタの動きと組み合わせることで、組み立て手順の確認や検証にも活用できます。
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 エッセンス賞
DSSS体験VRデータ
一般社団法人UTMS協会
ITSの仕組みの1つ、「DSSSシステム」を広く体験していただくためのシミュレータ。実際の道路をアレンジしたコース上に6種類のイベントが設定されており、ドライバーはそれらを選択して走行。同システムを搭載していない車の動きと比較することでDSSSの効果が分かるよう表現されています。
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 審査員特別賞 デザイン賞
  日本大学 理工学部 土木工学科 教授 関 文夫 氏
N邸住宅設計検討VRシミュレーション
アトリエ・ドン
住宅の設計にVRを適用した事例。ここではVR技術が外観や室内のデザインはもちろん、プライバシー確保を目的とした周辺からの見え方の確認、別途行ったCFD解析に基づく空調による室温の分布や風の流れの可視化、ARによる現地確認にも利用されています。さらに、施主との協議用にVR-Cloud®を活用する予定です。
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 審査員特別賞 アカウンタビリティ賞
 道路・舗装技術研究協会 理事長 稲垣 竜興 氏
橋梁付替えにおける施工工程および施工VRシミュレーション計画
株式会社創造技術
河川改修計画に伴い橋梁付替えが必要となった二級河川を対象に、工事に伴う迂回路計画、上部工桁搬入および桁架設施工に伴う夜間施工、市道通行止めに伴う切廻し計画の3次元シミュレーションを作成。夜間施工の状況や迂回路走行時の視認距離などをVRにより検証し、関係機関との協議の円滑化や地元住民との合意形成に資することが意図されました。
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 審査員特別賞 地域づくり賞
  NPO 地域づくり工房 代表 傘木 宏夫 氏
「大沼の浮島景観シミュレーション」
株式会社三友エンジニア
山形県朝日町にある「大沼の浮島」。白鳳9年(681年)の発見とされ、瓢箪の形をした湖上には大小60あまりの島が点在。国指定の名勝地に登録されています。沼の周囲測量業務の受注を機に、浮島の状況を後世に残そうとの狙いから、浮島稲荷神社や鳥鵲(かささぎ)橋を含む一帯をVRで再現。点群計測のデータも重ね、よりリアルなデータを実現しました。
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 ノミネート賞
 「運転サポートエージェントVRシミュレーション」
 同志社大学
VR環境を用いて、次世代の協調型運転サポートエージェントシミュレーションの研究開発を行う事を目的としている。移動式三次元計測システムにより、計測された点群情報を元に、VRデータの作成を行い、センシング実験場として使用される大学構内を高精度に再現している。実車パーツを用いたドライビングシミュレータ、全方位カメラ・レーザーライダーユニットを搭載し、高度な自動制御が可能な超小型電気自動車と組み合わせたシステムを構築することで、高度な研究の実施を可能としている。

 ノミネート賞
 「ボルドー埠頭周辺におけるITS教育シミュレーション(G'EduCom)」
 ITSボルドー La CUB & BMIA
ボルドー埠頭周辺における、インタラクティブでマルチユーザに対応した安全運転、エコ運転の訓練を行えるソリューションです。現実的で没入感のある空間により、事故、歩行者横断、悪天候、交通渋滞等のさまざまな状況に対して、制約無く、被験者の反応のテストを可能としています。トレーナーは、シンプルなタッチパッドのインターフェースで、シミュレーション全体をチェックします。そして、運転ルートの様々な場所にイベントを設定したり、天候の修正などを行えます。また、タブレット操作により、VRシミュレーションの途中に、被験者からの質問に答えるだけで無く、被験者に多項選択式の問題を質問することができます。システムでは、排気量としての二酸化炭素量、燃料消費とイベントへの反応時間を含んだ、トレーニングセッションのフルレポートが、リアルタイムに入手可能です。

 ノミネート賞
 「VRを活用したカリフォルニア州レッドランズ市氾濫解析プロジェクト」
 Michael Baker International
レッドランズ市ダウンタウン地区は周辺の100年洪水を想定し、既存の排水施設の改善を含めVRを活用した氾濫解析業務。解析部は雨水流出解析ソフトウェアxpswmmを用いてDTM地形データと共に水理モデルで解析した。解析結果をUC-win/Roadへ読み込み、洪水状況とハザード・リスクを3次元バーチャルで表現した。また、今回xpswmmとUC-win/Roadの連携活用は氾濫高原国際会議等でも発表され、合意形成のツールとして大役を果たした。

 ノミネート賞
 「東京メトロ地下鉄シミュレータ」
 東京地下鉄株式会社
南砂町駅改良工事のCSRの一環として、東京メトロ南砂町駅、広報施設で展示する運転体験シミュレータ用に作成されたVRデータ。東京メトロ東西線の西葛西駅から南砂町駅までの上下線を表現し、駅への停車のほかに鉄橋の通過やトンネル内の走行が体験できる。シナリオ機能を利用した停車位置の判定により、停車位置の正確さに応じて評価を表示する仕組みとなっている。  

■ノミネート受賞者の皆様 ■左から 傘木 宏夫 氏、稲垣 竜興 氏、関 文夫 氏(審査委員長)




建築、土木、ICT各分野の専門家や国内外の学生が発表・提案

午後の同ホールにて開かれた「第8回 デザインコンファランス」
<IM&VRセッション>は、「第4回 VDWC・第2回 CPWC公開最終審査」で幕を開けました。「VDWC」は、学生がUC-win/RoadをはじめとするBIM/CIMおよびVRに関する当社ソフトを活用し、建築や都市のデザインを競う国際コンペ。4回目を迎えた今回は「2020年東京オリンピックを契機に発展する新木場・辰巳地域」の提案が課題として設定されました。一方、「CPWC」はUC-win/Road、VR-Cloud®の伝送システム「a3S」のSDKで開発したソフト、あるいはVR-Cloud®で動作するアプリケーションプログラムにより、クラウドアプリのプログラミング技術を競うものです。

両WCの公開最終審査は建設ITジャーナリスト、家入龍太氏の進行によりスタート。まず、VDWC実行委員長の池田靖史氏(慶応義塾大学大学院政策・メディア研究科教授/IKDS代表)、花村義久氏(NPOシビルまちづくりステーション理事長/建設系NPO連絡協議会代表)、Kostas Terzidis氏(ハーバード大学准教授)およびC. David Tseng氏(台湾国立交通大学人文社会学部建築研究所教授/建築事務所CitiCraft代表)の各審査員を紹介。池田委員長が今回VDWCの課題のポイント、エントリーから予選選考を経てノミネート作品(15点)が選出された経過を説明。家入氏がVDWCのこれまでの流れやコンセプトに触れた後、各チームがノミネートされた作品についてプレゼンテーション。最後に、各審査員が感想を述べた上で最終投票を行いました。

■第4回VDWC実行委員長 池田 靖史氏と審査員の先生方 ■第2回CPWC実行委員長 福田 知弘氏と審査員の先生方

続いて同様の手順により、CPWC審査委員長の福田知弘氏(大阪大学大学院工学研究科環境・エネルギー工学専攻准教授)、羽倉弘之氏(三次元映像のフォーラム代表幹事/デジタルハリウッド大学大学院特任教授)、楢原太郎氏(ニュージャージー工科大学建築デザイン学部准教授)およびペンクレアシュ・ヨアン(当社VR開発マネージャ)の各審査員を紹介。福田審査委員長がCPWCの概要や審査のポイント、審査のプロセスとノミネート作品(6点)が選出された経過を説明。これを受けて、各チームが作品をプレゼンテーションした後、最終投票へと移りました。
公開最終審査を受けた<IM&VRセッション>最初の特別講演は、マサチューセッツ工科大学建築学科准教授の長倉威彦氏による「変貌するプロセス:情報技術から空間デザインへ」。まず、「未構築シリーズ」(Unbuilt Monuments)という未構築建築物をデジタルで表現する試みからCG映画製作技術など自身の研究の一端を紹介。デジタルデザインツールの歴史的変遷に触れた後、Unbuiltから関心が移ったというBuilt(実際にあるモノ)のデジタルな可視化に向けて様々な技術を駆使したプロジェクト、そうして取得したデータの活用法を探る試み、先進のICTを駆使したデザインに役立つ情報(街の印象の調査、アクセス時間の表現、ヒトの挙動のシミュレーション、デザインの様々な見せ方)に関するツール開発の事例について解説。さらに、世界中の建築家が参加しリノベーションなど小規模な建築プロジェクトのコンペを行うWebサイト(arcbazar.com)、新しいコンペ方式を通じた「もっと楽しくなる建築の世界」へと話を展開。最後に、システム自体が今後より知的なものになっていくのを踏まえ、それらを活用したデザインの生成や解釈・講評という自身の今後の研究方向に言及しました。

■マサチューセッツ工科大学 建築学科
  准教授 長倉 威彦 氏

続いて元NEC副社長で現在当社顧問を務める株式会社コラボ・ビジネス・コンサルティング代表の川村敏郎氏が「ICTグローバルコラボレーションの薦め」と題して特別講演。講演テーマと同名の書籍が同日、当社から発刊されたのを受けてそこに至る経緯を披露。その上でコンピュータ関連の多様な技術やスパコン、パソコンの発展の流れ、ネットワークをベースとする21世紀型ビジネスのあり方と課題、多様性やグローバリゼーションへの対応、コラボレーションへのアプローチなどについて自身の考え方を述べました。

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■株式会社コラボ・ビジネス・コンサルティング代表 元NEC副社長 川村 敏郎 氏

前半最後の特別講演は、金沢大学理工研究域環境デザイン学専攻教授の沈振江氏による「(VR利用による)都市デザインと計画支援」。地元金沢を中心としたVRやGISを利用する自身の計画支援活動に触れた後、VRのツールとしての特性、それを使った住民向け計画支援活動のプロセスを整理。その上で、文章では分かりにくい建築基準法の規制をVRで可視化し住民や学生が勉強できるように開発した手法、それを適用し自治体の検討プロセスに住民が参加した事例、それらを通じた手法の評価などについて説明。最後に、都市デザインへのビッグデータの活用、UC-win/Roadで建築規制に適合した建物を表現するためのパラメータ設定の検討など、今後の研究課題へと話を展開しました。

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■金沢大学理工研究域環境デザイン学専攻教授 沈振江氏

休憩を挟んだ午後の部後半は、「IM&VRソリューションと3D・VRエンジニアリングサービス」と題する当社担当者によるプレゼンテーションでスタート。UC-win/Roadをアプリケーション間のプラットフォームとするフォーラムエイトのBIM/CIM対応ソリューションの連携について概説。UC-win/Roadと風解析や点群解析、エネルギー解析など多様な解析結果との連携を例示。UC-win/Road Ver.10や開発中の3D CAD Studioの機能の一端もデモを交えて説明。さらに、今後のBIM/CIMソリューションへの対応や3D・VRエンジニアリングサービスをはじめ関連する各種サービスについて言及しました。

■フォーラムエイト VRサポートグループ 辰己 正芳

同セッションの締めくくりは、冒頭で紹介した公開最終審査を受け「第4回 VDWC・第2回 CPWC表彰式」が家入氏の進行、レポーターの阿部祐二氏の司会により催されました。
まず、VDWCのノミネート賞を受賞した15作品を改めて紹介して同賞を授与。引き続き、その中から「審査員特別賞 サスティナブルデザイン賞」(ロバートゴードン大学)、「同 シビルデザイン賞」(東京大学+山口大学)、「同 フォーサイト賞」(芝浦工業大学・同大学院)、「同 トップ・オブ・ザ・ワールド賞」(立命館大学)、「優秀賞」(ベトナム交通運輸大学)および「ワールドカップ賞」(金沢大学)の各賞が各審査員(池田実行委員長、花村氏、Terzidis氏、Tseng氏)によりそれぞれの評価と併せ、発表・授与されました。

■VDWCノミネート受賞者の皆様

次いで同様に、CPWCのノミネート賞を受賞した6作品の紹介と同賞の授与が行われました。その後、「審査員特別賞 環境設計情報学賞」(椙山女学園大学)、「同 無人車・自動走行車賞」(九州大学)、「同 クラウドソーシング賞」(上海海事大学)、「同 リアルワールドアプリケーション賞」(関西大学)および「ワールドカップ賞」(上海交通大学)の各賞を各審査員(福田審査委員長、羽倉氏、楢原氏、Yoann氏)からそれぞれの評価とともに、発表・授与。最後に長倉氏やガリア氏、両WC委員長らが議論を深め、セッションを終えました。

■CPWCノミネート受賞者の皆様



ワールドカップ賞
 作品タイトル : The S.T.A.R.S. (Sustainable Taches and Reactivate Space)
 チーム名   : KUUPL
 所属      : 金沢大学 参加国名 : 日本

コンセプトは " Sustainable Taches and Reactivate Space "で、新しい町の施設を追加し、土地利用の調整を行い、東京オリンピック2020の要望に合わせることができます。この計画により、容易なモビリティや、世界中からの訪問者の滞在をより快適に、環境に優しい先進的な町へ再生する期待に応えます。コンセプトの「Sustainable Taches」は、オリンピックでの訪問者に宿泊施設や交通機関、エンターテイメントで必要なものを提供します。オリンピック後は地元の人々によって効率良く利用され、不必要な投資や過度な財政負担を避けることが可能です。「Reactivate Space」は工業用に使用される海岸のイメージから港の開発を行い、ランドスケープデザインの観点では魅力的且つ貴重な環境を提供します。S.T.A.R.S.は辰巳エリアでの環境保護やサステイナブルな開発の実現を目指し、環境保護の観点でも、視覚的にもコストパフォーマンスを最大にします。 (UC-win/Roadにて通常の速度でスクリプトを起動するために、モデルは簡素化しVRデータの程度は小さくしています) 。

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優秀賞
 作品タイトル : Tokyo_Sustainable Development
 チーム名   : INED_UT
 所属      : University of Transport and Communication 参加国名 : ベトナム

東京は2020年のオリンピックへ向かって歩き始めていますが、オリンピックの成功だけでなく、日本の美しさを力強くより強化(促進)させるための準備を必要としています。来るコンペティションにおいて、チームINEDは、オリンピックが開催される新木場や辰巳エリアの都市景観や交通機関の改革のアイデアを考え、世界中から来る人々にとって快適且つ便利な街を確保したいと考えます。最も注目した重要なポイントは、東京湾の将来につながるサステイナブルな開発です。作品の中の交通計画において最も力を入れたのは、このエリアで利用されている円形(環状)交差点またはロータリに取って替わるModern Roundabout (現代ラウンダバウト)です。さらに、新しい橋の建設による交通の確保と、オリンピック開催中の人々がどっと押し寄せる際に起こる渋滞の回避を提案します。そこで我々は、特に今回重要な東京湾だけでなく美しい国日本全体のサステイナブルな開発に向けたエネルギーの消費節約を始め、計画の問題点の解決のために、このアイデアに取り組みました。

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審査員特別賞 サスティナブルデザイン賞
池田 靖史 氏
(実行委員長、慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科教授
/IKDS代表)
 作品タイトル : Connected Yumenoshima, Optimised Circulation for the Olympics
 チーム名   : International Architectural Think Tank Inc.
 所属      : Robert Gordon University 参加国名 : イギリス

重要な交通機関のノードで新たなインフラをデザインすることで、合理的且つ効率的な動作を目指して、既存の接続を利用することに注目しました。これにより、密集した場所や車両が速い速度で走るルート周辺での人々の簡易な且つ安全な動きが可能になります。オリンピック会場の至るところで統合トラムサービスを提案し、隣接区域における交通量や公害を減少することができる、歩行に取って替わるよりスピードの速い代替案を提供します。Meniji通りを低くすることで、オリンピック会場をカットし、新しく景観の美しい歩行者用道路の場所の間でスムーズな接続を可能にします。提案するトラムのルートもまた、低い場所に作ることで、負担の少ないサービスの流れの中での遅延を避けることが可能です。

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審査員特別賞 シビルデザイン賞
花村 義久 氏
(NPO シビルまちづくりステーション 理事長、
NPO法人 シビルNPO連携プラットフォーム 副代表理事)
 作品タイトル : gather
 チーム名   : T.O.F.U
 所属       : 東京大学+山口大学 参加国名 : 日本

「東京オリンピック2020」終了後もよりよい環境として利用できる新しい新木場駅とモビリティシステムを提案します。重要なポイントは次の3つ、人の動線、11ものエコ停留所のあるモビリティシステムそして屋根です。
まず、最も力を入れたのは新木場駅からレジャー施設までの人の動線の表現です。モビリティシステムは人々の動線に沿って配置されている、2つ目に、モビリティシステムには11ものエコ停留所があり、これらは持続可能(サステイナブル)な建物です。
最後に、サステイナブルなシステムの重要な点は屋根え、ソーラーシステムになっています。

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審査員特別賞 フォーサイト賞
Kostas Terzidis 氏
(ハーバード大学 准教授)
 作品タイトル : Walkerizing City
 チーム名   : shellfish
 所属      : 芝浦工業大学・芝浦工業大学大学院 参加国名 : 日本

“Walkalizing City”を提案します。この町は人々と共に年をとり、それに合わせて形を変えます。オリンピック終了後は、障害者やお年寄りに優しく、健康や福祉を重視した町へと変わります。建設と交通は、プラットフォームはBIMの、これをベースにしたクラウドデータで、設計者や建設者、管理者、住民が利用できます。町の建設が始まると、設計計画をサーバにアップロードします。そして住民は必要があれば、チェックしてコメントを残すこともできます。計画の明確さにより確実な合意形成が可能です。町が変化するときには、これらの情報が活用されます。

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審査員特別賞 トップ・オブ・ザ・ワールド賞
C David Tseng 氏
(台湾国立交通大学 人文社会学院院長 / 建築研究所教授)
 作品タイトル : √SHINKIBA
 チーム名   : DDP
 所属      : 立命館大学 参加国名 : 日本

√ は屋根と根を意味します。新木場周辺の動線の解析と木造のフレームのデザインを行いました(√として?)。木造のフレームはオリンピック開催中と開催後で2通りの役割を果たします。オリンピックでは、多くの人がここで選手を応援したり、木造フレーム下の駅と施設の間を歩きます。開催後は、このフレームは新木場周辺に近隣住民のための休憩スポットとして配置されます。BIMSにより、屋根の上に滞在したり歩いたりすることを提案し、訪問者の流れを推定することで適切な場所への配置や、快適な風や影の提供を行い、効率のよい構築のための材料の統合をデザインします。

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ノミネート賞

「居久根Learned
    from to Igune」

Thunder

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「The "Walkatblue"
     City,Tokyo.」

宮下研究室

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「Waterfront paradise」

Max Power

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「Sakura Transit Station」

Light Taipei

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「Sapiential Olympic」

Chengcheng

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「The eco-boat which connectsthe land
and the sea」

navigation N

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「 The town which can
grow up with a tree」

BULLS

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「SKY WALKING」

Esthys

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「Telexistence stadium」

TEAM SHIN-KIVIR

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  ワールドカップ賞
 作品タイトル : Kinect Smart Drive
 チーム名   : Great Sword 
 所属       : Shanghai Jiao Tong University  参加国名 : 中国

Kinect Smart DriveはKinectドライブとスマートドライブ (自動走行アシスト) を連携し、ユーザはこれをUC-win/RoadでKinect センサーと共に使用することができます。Kinectを持っていないユーザーは、スマートドライブ機能を使用することで利用できます。これはただのソフトウェアプラグインというわけではなく、ゲームシステムとしても利用でき、自動運転に関する研究にもお使いいただけます。楽しく使っていただけると幸いです。
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審査員特別賞  環境設計情報学賞
福田 知弘 氏
(大阪大学 大学院工学研究科 環境・エネルギー工学専攻 准教授)
 作品タイトル : Analysis of drive behavior in shared spaces and
       architecture of large scale simulation environments
 チーム名   : Chocolat
 所属       : 椙山女学園大学 参加国名 : 日本

オランダ人交通学者のHans Monderman氏が提唱した「Shared space (共有空間)」において、運転初心者が仮想空間での運転を体験できることを目的としたプラグインです。これは一風変わった交通概念で、ヨーロッパで広く利用されています。この共有空間の概念に基づく町は、信号機や交通標識の使用を最小限に抑え、ドライバーと歩行者どちらもの安全意識が高まります。日本では2011年に、京都で既に試行されていますが、まだまだ日本では一般的ではありません。そのため運転初心者のための共有空間でのシミュレーションが行えるプラグインの開発を行いました。
まず始めに、「Roundabout (ラウンダバウト)」と言われる交差点に注目しました。ラウンダバウトとは共有空間として頻繁に利用される信号なしの交差点です。ラウンダバウトは、その中心に円の空間をもち、運転車両はこの円の周りを、一方通行に運転する必要があります。最近では、ラウンダバウトは日本でも、規制の緩和により導入することも可能です。今回は愛知県一宮市に実際にあるラウンダバウトを基にした仮想の街を作りました。
また仮想の街で、ドライバーに指示を与えるナビゲーション機能が必要となります (直進、右折、円に沿って運転など)。ナビゲーション機能の実現のため、「Chocolat」というプラグインを開発しました。このプラグインによりナビゲーションの指示がテキストや画像で簡単に画面上に表示されます。ナビゲーション指示のトリガー条件はX, Y, DX, DYで与えられます。それぞれ、XとYは車両の位置、DXとDYは車両の方向を表します。
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審査員特別賞  無人車・自動走行車賞
羽倉 弘之 氏
(三次元映像学会 代表幹事
デジタルハリウッド大学大学院 特任教授)
 作品タイトル : Building of a test environment for automatic driving systems
 チーム名   : SDL
 所属       : 九州大学 参加国名 : 日本

データ概要
近い将来に自動運転システムを実現させることを目的とする様々な研究がなされています。この動きの一部として、このプラグインを構築し、どのような挙動や交通事故が分岐合流点で起こり得るのかを検証しました。また今後方向指示器をシナリオイベントの出口条件に追加する予定です。
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審査員特別賞  クラウドソーシング賞
楢原 太郎 氏
(ニュージャージー工科大学
建築デザイン学部 准教授)
 作品タイトル : Openstreetmap import and navigation plugin
 チーム名   : Torneko
 所属       : Shanghai Maritime University 参加国名 : 中国

道路のネットワークデータを迅速に配置する方法にフォーカスしたプラグインで、UC-win/Roadを使用して交通表現を可能にしています。
OpenStreetMapデータを道路ネットワークデータのソースとして選択することで、自由さと迅速さを可能にしています。VR-Cloud®を使用して、ルートナビゲーション機能を実現しており、これによりユーザはデザイナーとしてではなく、ナビゲーション機能の使用を可能にしています。
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審査員特別賞  リアルワールドアプリケーション賞
ペンクレアシュ・ヨアン 氏
(フォーラムエイトVR開発テクニカル・マネージャ)
 作品タイトル : Driving Support Plugin
 チーム名   : Kaisers
 所属       : 関西大学 参加国名 : 日本

このプラグインにより、CANloggerでログを取った車両制御情報を使用して、シミュレーション内での実際の世界での運転や道路条件の再生が可能です。
交通渋滞へ向かう状況で警告を表示することで、シミュレーションを使用した交通渋滞回避のための運転走行を練習することができます。
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ノミネート賞

「To track pedestrians in the process of evacuation」

Just skyline
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3D・VRエンジニアリングサービスでも紹介しています。




解析対象と規模の拡大により
高まる3次元解析・シミュレーションの需要


本年の地盤セッションは、昨年もご講演いただいた株式会社ブルドジオテクノ代表取締役 花田俊弘氏による「地震時液状化時の自重沈下解析における「GeoFEAS」活用例」で幕を開けました。
発表では、自重変形解析の考え方についての説明および、実際に九州北部で既設海岸堤防の耐震性能照査を行った事例を紹介。GeoFEASでモデルを作成する際のテクニックや解析結果の見方について、具体的な手法について解説を行いました。

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■株式会社 ブルドジオテクノ 代表取締役 花田 俊弘 氏

次に、群馬大学理工学研究院 助教 蔡飛氏による講演「地盤FEM解析技術および解析事例」が続きました。蔡氏は、地盤FEM解析が導入されている設計基準や、有限要素法による地盤解析体系の概略、地盤FEM解析の種類などについて、わかりやすく解説。それらをふまえて、2007年新潟中越沖地震時の液状化による家屋の被害実例について紹介・FEM解析を事前に行うことの大きな効果が印象づけられました。

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■群馬大学 理工学研究院 環境創生部門 助教 蔡 飛 氏

「UC-1土石流シミュレーション」でソルバーが採用されている汎用土石流シミュレータ「Kanako」の開発を手がけた、 京都大学農学研究科 助教の中谷加奈氏も、昨年に引き続いての講演となりました。「土石流解析の最新事例紹介‐家屋や地形の設定方法を変えた検討‐」と題した発表では、熊本県阿蘇市土井川での土石流(平成24年7月)と伊豆大島の土砂災害(平成25年10月16日台風26号)について、Kanakoにて解析を行った事例を中心に紹介。いずれも、「土石流シミュレーション」でモデルを設定する際のポイントとなり、多くのユーザにとっても参考となる内容でした。

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■京都大学 農学研究科森林科学専攻 助教 中谷 加奈 氏

併せて行われた、フォーラムエイト開発担当者によるプレゼンテーションでは、3次元FEM地盤解析シリーズや、土石流シミュレーションの新機能、新製品FEM Engineer's Suiteなどについて紹介。適用事例を用いて、解析結果を3Dで確認することの有用性や、UC-win/Roadにより解析モデルの作成が容易となり、可視化が高速化されたことで複数の土石流が同時に再現可能であるといったメリット・展望について説明しました。

■フォーラムエイト UC-1開発第1グループ
  グループ長代理 水野義明




レジリエンスの基盤技術、多様なソリューション

ホールで開かれた<設計・解析・耐震セッション>午前の部、オープニングは京都大学大学院工学研究科都市社会工学専攻教授の藤井聡氏による特別講演「国土強靭化〜ナショナルレジリエンス最前線〜」。地震や水害をはじめ多発する大規模自然災害、加えてインフラの老朽化などへの対応が迫られる日本の現状と高度強靭化に向けた政策の意義に触れた後、自身が第2次安倍内閣の内閣官房参与としてその策定を目指した国土強靭化基本計画の2014年6月閣議決定に至るプロセスを整理。同基本計画の意義と強靭化の考え方、とくにその中の「迅速な復旧復興」の位置づけと防災減災ニューディールの考え方、そこでの政治の関わりについて解説。その上で、各地域の多様性を再構築し、地域間の連携を強化。併せて、災害に強い国土づくりを進めることで地域の活力を向上。東京一極集中からの脱却を図り、「自律・分散・協調」型国土の形成に繋げていく ― という国土強靭化への視点の重要性を説きます。さらに、その具体策の一端として新幹線網拡充と連携した地方創造の考え方にも言及しました。

■京都大学大学院 工学研究科 都市社会工学専攻
  教授 藤井 聡 氏

同講演を受け、国土強靭化に資する取り組みを顕彰する狙いから2014年に新設された「第1回 ナショナル・レジリエンス・デザインアワード」の各賞発表と表彰式が行われました。これは、構造解析(土木・建築)から地盤工学、水工学、防災に至る分野を対象とし、国土強靭化に繋がる具体的な事例と成果の競い合いを通じ情報提供や技術研鑚の場を築こうというものです。式に先駆け、同アワード審査委員長の吉川弘道氏(東京都市大学災害軽減工学研究室教授)、鵜飼恵三氏(群馬大学大学院工学研究科名誉教授/当社監査役)および守田優氏(芝浦工業大学工学部土木工学科都市環境工学研究室教授)の各審査員を紹介。吉川委員長が同アワードのコンセプト、エントリーから予選選考を経てノミネート作品(10点)を選定(10月)、11月17日に各賞決定に至った経過を説明しました。

■左から審査員の吉川 弘道 氏(審査委員長)、
  鵜飼 恵三 氏 、守田 優 氏

式ではまず、ノミネート賞を受賞した10作品の概要とポイントを紹介した後、同賞を授与。引き続き、その中から「審査員特別賞 洪水リスクマネジメント賞」(アズビル株式会社)、「同 地盤工法アセスメント賞」(新日本技研株式会社西部支社)、「同 耐震性能評価賞」(日中コンサルタント株式会社名古屋支店)、「同 環境サスティナブル解析賞」(アトリエ・ドン)、「優秀賞」(株式会社横河住金ブリッジ)、「グランプリ」(東日設計コンサルタント株式会社)の各賞が各審査員によりそれぞれの評価と併せ、発表・授与されました。最後に、吉川委員長が今回の試みの意義と今後への期待を語り、セッション午前の部を終えました。

■受賞者の皆様

午後の部は、名古屋大学名誉教授で社会基盤技術評価支援機構・中部専務理事の田辺忠顕氏による特別講演「コンクリート構造物建設工程シミュレータの開発−初期損傷下における保有耐荷力解析−」で再開。コンクリート構造物の初期ひび割れやひび割れ幅の制御などに関連し、自身が顧問を務めるJCI(日本コンクリート工学会)マスコンクリートソフト作成委員会の取り組み、同委員会が初期損傷解析とその下での保有耐荷力解析の包括的なプラットフォームとして開発してきたプログラム「JCMAC3」と「JCMAC3-U」(半年内にリリース予定)を紹介。そのベースとなる理論やコンクリート構造物のひび割れに関する様々な問題、それらに対応した複数研究者による実験や解析などの事例を示しながら、現行のツールの有効性を解説。さらに、LECOM(JCMAC3-U)による垂井高架橋の耐荷力解析の例にも言及しました。

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■名古屋大学 名誉教授 田辺 忠顕 氏

続く特別講演は、株式会社ピーエス三菱東京土木支店土木技術部設計グループの花房禎三郎氏・横田剛氏・藤本謙太郎氏による「コンクリート橋におけるFEM解析の活用事例」。初めに、花房氏がプレストレストコンクリート(PC)の概念と特徴、それを適用した各種PC構造物について事例を挙げて解説。併せて、同社でのPC橋の設計やそこでのFEM解析の活用に触れます。これを受けて、藤本氏がPC4径間連続エクストラドーズド箱桁橋にフォーカスし、エクストラドーズド箱桁橋の特徴と当該橋梁のポイントを概説。その新設橋梁を対象とする斜材定着突起部の検討、2室箱桁部の斜材緊張に対する検討、張出施工時の検討におけるFEM解析の適用事例を紹介。さらに横田氏は、橋梁分野における補修・補強ニーズの高まり、工事を取り巻く環境と現状を整理。実際にFEM解析を適用した支承交換工事および橋桁補強工事を例に、それぞれの工事概要、FEM解析での検討内容、その検討結果などを解説。それらを通じて得たFEM解析の利点に対する見方を述べました。

■株式会社ピーエス三菱 東京土木支店 土木技術部 設計グループ
  左から藤本 謙太郎 氏、花房 禎三郎 氏、横田 剛 氏

次いで、当社担当者が「Engineer's Studio®、FEMLEEG最新機能紹介」と題してプレゼンテーション。Engineer's Studio®改訂の履歴に触れた後、Ver.4.0における多点入力、結果保存選択機能、Rayleigh減衰拡張について解説。また、FEMLEEGの概要とVer.5.0の新機能(初期応力を考慮した固有振動解析、埋め込み鉄筋要素の円弧状生成配置、低次PENTA要素の精度向上、要素内変分布荷重、ビュー情報の保存・呼び出し機能、凡例レベルの登録機能)の説明を行いました。
同セッションの最後は、株式会社サザンテック構造部部長の児玉明裕氏による特別講演「既設RC固定アーチ橋の耐震補強設計事例」。まず、既設のRC上路式固定アーチ橋に対する業務概要、橋梁の詳細調査とその結果、それを受けた補修検討と提案内容、耐荷力補強検討におけるポイントを説明。その上で、同件の特殊事情を踏まえた耐震補強詳細設計および補強後の耐震補強詳細設計について詳説。耐震解析上の様々な課題にも言及します。最後に、1)既設構造物を相手にする場合は現場に行き現況の形状劣化・損傷状態を的確に把握すること、2)構造物がどんな破壊形態を呈するか検証すること、3)情熱を持って誠実に取り組むこと ― の重要性を改めて説きました。

■株式会社サザンテック 構造部・部長 児玉 明裕 氏



  グランプリ
 竣工40年を経過した鋼方杖ラーメン橋に対し、
新道路橋示方書を適用した耐震照査と補強検討

 ― 免震ダンパー、座屈拘束ブレース等の中から効果面・経済面として最適工法の適用 ―
 東日設計コンサルタント株式会社
 
使用プログラム : Engineer's Studio®
PDF ポスターPDF(707KB)
鋼方杖ラーメン橋(昭和45年竣工、橋長80m)の現況照査、耐震補強を行う。現況照査結果から、降伏ひずみ等の低減のため、橋軸方向対策として免震ダンパー、直角方向対策として座屈低減ブレースを対傾構に適用し、必要に応じてあて板等での補強を行った。

  準グランプリ 優秀賞
 橋軸直角方向加震時における座屈拘束ブレースの設置効果検討
 桁橋に対する制震ダンパーを用いた補強対策の一提案
 株式会社横河住金ブリッジ
 
使用プログラム : Engineer's Studio®
PDF ポスターPDF(449KB)
既設橋梁の橋軸直角方向について動的非線形解析を行う場合、一般的には支承の条件として固定としてモデル化される。
この場合、上部工慣性力がそのまま橋脚に伝達されるため、下部工の損傷が増加する傾向にあるが、これを軽減させる方法として、制震デバイスの一つである座屈拘束ブレースを支承部に直角方向に配置した解析モデルを作成し、動的解析を行うことにより、その設置効果を検討した。

  審査員特別賞 環境サスティナブル解析賞
3審査員 吉川 弘道 氏 、鵜飼 恵三 氏 、守田 優 氏
 N邸CFDシミュレーション(N project CFD simulation)
 ― 住宅設計におけるスマートな熱・風環境流体解析による空調検討とBIM&VR連携 ―
 アトリエ・ドン
 
使用プログラム : DesignBuilder、Allplan
PDF ポスターPDF(374KB)
個人住宅でのCFD(数値熱流体)解析を行った。回廊等と一体となった大きな吹き抜け空間について、壁・窓等の表面温度、エアコンの吹出し口、床暖房を設定し、室内の気 流及び温度の定常状態の解析を行った。解析結果から、エアコンの位置・容量、窓面や間仕切りの位置の設計検討が行われ、快適で利便性 の高い室内環境計画、省エネルギー化を実現している。正確な3DモデルをBIMソ フトに出力し設計に利用、VRによる景観検討も行われた。

  審査員特別賞 耐震性能評価賞
東京都市大学 災害軽減工学研究室 教授 吉川 弘道 氏
 アーチ橋における動的解析での耐震性能照査 
 ― 多点入力機能を利用した動的解析事例―
 日中コンサルタ ント株式会社
 
使用プログラム : Engineer's Studio®
PDF ポスターPDF(640KB)
アーチ橋の動的解析において、Engineer's Studio®の多点入力機能を使用し、アーチ橋本体の挙動特性やアーチアバット部の変形性状の違いを確認する。ここでは種々の地震波形を使用して、構造物の各位置における入力地震動の違いによる応力および変形挙動を把握することにより、耐震性能照査特性の問題点の抽出を行った。

  審査員特別賞 地盤工法アセスメント賞
群馬大学大学院 工学研究科 名誉教授 (株)フォーラムエイト 監査役 鵜飼 恵三 氏
 堤体内に設置する橋脚の地震時影響解析
 ― 鞘管構造による遮蔽効果の確認検討―

 新日本技研株式会社 西部支社
 
 
使用プログラム : 動的有効応力解析(UWLC)
PDF ポスターPDF(827KB)
新設橋梁の計画に伴い橋脚が設置される堤防において、地震時の橋梁〜地盤 の動的振動特性をFEM解析を用いて定量的に評価したものである。橋脚のモデル化にあたっては、橋脚柱やフーチング、基礎杭の断面寸法、材料特性を解析メッシュに再現し、通常の棒モデル解析に比べ、精度の高い結果を得た。この結果にもとづ き鞘管構造が設置される堤防地盤の安全性を確認した。

審査員特別賞 洪水リスクマネジメント賞
芝浦工業大学 工学部土木工学科 都市環境工学研究室 教授 守田 優 氏
 河川堤防の決壊を考慮した工場敷地氾濫解析
 ― 降雨による河川増水時の堤防決壊を想定し工場敷地周辺を対象とした
浸水氾濫解析により浸水状況を把握―

 アズビル株式会社
 
使用プログラム : xpswmm
PDF ポスターPDF(2,139KB)
当社工場が所在する自治体ホームページにおいて公開されている洪水ハザードマップによると、上流地区の河川増水時による堤防決壊を想定した下流域の浸水氾濫予測が過剰に発生しているのではないかと考えられることから、当社工場敷地周辺の詳細な浸水氾濫解析を行うことで、より正確な浸水状況を把 握することを目的とする。さらに、この解析結果を踏まえて、当社工場のBCP対策にも活用するものとする。

  ノミネート賞

 「防潮樋門の耐震性能照査」
 ― 地震時保有水平耐力法と動的解析手法との比較検討事例 ―

 株式会社RATECH 

PDF ポスターPDF(464KB)


 「液状化を考慮した河川堤防の地震時変形解析」
 ― 樋門函体の耐震性能照査を目的とした自重沈下量計算 ―

 九州工営株式会社 

PDF ポスターPDF(509KB)


 「UWLCを用いた地盤応答解析における影響検討」
 ― 中央防災会議の加速度波形を使用した設計水平震度算定事例 ―

 若鈴コンサルタンツ株式会社 

PDF ポスターPDF(509KB)


 「大断面ボックスカルバートにおける斜角の影響検討
 ― FEMLEEGを使用したFEM解析事例 ―

 昭和コンクリート工業株式会社 

PDF ポスターPDF(822KB)




CIM導入の推移、活用の現状、今後のアプローチ

Day3のホール、午後の部後半の<CIMセッション>は、一般財団法人先端建設技術センター技術調査部兼技術評価室参事の緒方正剛氏が「CIM分野における取り組みと最新動向」と題して特別講演。初めに同センターの組織や自身の業務、土木学会でのCIM関連の活動を概説。その上で、2011年以降の日本でのCIMを巡る主な出来事と同センターの関わり、CIMの概念とその推移、CIM制度検討会/技術検討会のこれまでの主な活動と同センターの関わりを紹介。

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■一般財団法人先端建設技術センター 技術調査部 兼 技術評価室 参事 緒方 正剛 氏

昨年度派遣された米国CIM調査団についてはその目的、米国におけるBIM活用事例、注目された米国の維持管理システムCOBieの取り組み、視察の成果を反映し「見える化」や「工程シミュレーション」に注目する考え方などを整理。H25年度に同センターが受託した業務(設計検討・PM・調査)への3D活用事例、フォーラムエイトが協力した英国政府の動向調査も反映し日本でのCOBie研究着手への流れ、効率化に向けたCIM導入シナリオの検討、H26年度受託業務でのCIM活用について解説。さらに、普及・教育活動の実情に触れた後、自主研究として取り組むコミュニティ活用、実施現場の調査、維持管理の効率化に向けた3D仮想現場の活用、情報化施工とCIMとの連携、九州地方におけるCIM勉強会活動、CIMチャンピオン講座について詳説。最後にCIMへのアプローチの心構えを説きました。
同セッションのクロージングとなる当社担当者によるプレゼンテーションは「CIM技術情報と技術サポートサービス事例」。IM&VRデータ連携の適用事例として、UC-win/Roadを核とする各種の解析およびCAD、避難解析など当社ソフトウェアの連携についてデモを交えて説明。さらに、レーザスキャナーで計測した点群データのUC-win/Roadにおける3Dモデリングへの活用、UC-win/Road上での風解析や騒音解析の可視化、氾濫や土石流のシミュレーションなどの具体例を紹介。VR-Cloud®サービスの利用シーンへと話を展開しました。

■フォーラムエイト UC-1開発第1グループ
  解析支援チーム主事 富岡 和之



近年多発の豪雨災害対策が共通の課題

水工セッションは、日本水工設計株式会社 山賀秀昭氏による「xpswmmを用いた解析事例」をテーマとした講演から始まりました。山賀氏は、下水道管路、地表面、下水-河川の一体解析、津波、不明水など、コンサルタント業務における複数の解析事例を通じてシミュレーションモデルの構築手法を紹介。xpswmmを用いた解析事例では、レーダー雨量の使用例についても具体的な解説があり、実務に関わるユーザの皆様にとっても非常に有意義な内容となりました。

■日本水工設計株式会社 東京支社
  下水道一部 計画課 総括主査 山賀 秀昭 氏

続いてxpswmmの開発元であるXP Solutions社より、Sudesh氏とKuch氏が「氾濫シミュレーションモデルxpswmm2014最新事例」について講演。東南アジアや北米など、世界のさまざまな場所での大洪水を対象とした解析事例を中心に紹介を行い、質疑応答では、建物の高さや地形面標高といったモデル化の具体的な手法について、参加者との熱心なやり取りが見られました。

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■XP Solutions Inc. Vice President - Asia Pacific Sudesh Mudaliar 氏

このデザインフェスティバルにて、本年はフォーラムエイトパブリッシングから3冊の新刊書籍が出版披露されていますが、そのうちのひとつである『都市の洪水リスク解析 〜減災からリスクマネジメントへ〜』を執筆した芝浦工業大学教授 守田優氏も、「都市の洪水リスク解析 その現状と課題」をテーマとした講演を行いました。守田氏は、流出解析モデルの歴史や、欧米と比較して日本ではまだ十分に浸透しているとはいえないリスクマネジメントの考え方を紹介。洪水リスクアセスメントの応用として、治水・雨水排水計画の最適水準の決定、気候変動による洪水リスク増加の予測、雨水排水プロジェクトによるリスク軽減効果といった項目についても解説を行いました。また、洪水リスクの不確実性を考慮したインフラ被害の評価など、今後の課題と展望についても触れました。

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■芝浦工業大学 工学部 土木工学科 都市環境工学研究室 教授 守田 優 氏

本セッションでは、講演者の山賀氏、Sudes氏およびKuch氏、守田氏、フォーラムエイトの開発担当者のパネリスト5名から構成されるパネルディスカッションを同時開催。「解析ソフトに望むこと/解析ソフトの将来像とは」 をテーマとして、ユーザと開発者との意見・情報交換も兼ねた活発なやり取りが行われました。
守田氏は自身の研究の立場から、リスクマネジメント分野でのxpswmmの活用展望に触れ、ハザードをどのように捉えるべきかについてや、データセットの整備が重要であることを強調。レーダーのリアルタイムな情報をもとにリアルタイムに計算された結果を提示するなど、将来的な課題について述べました。また山賀氏は、コンサルタント業務でも着手し始めている被害額算出の方法について紹介。データベースの有効活用やクラウド化による処理能力を向上などを実現していく必要があると提案しました。
これに対してXP Solutions社のSudesh氏、Kuch氏は、xpswmmの将来的な開発として、さまざまなソリューションを統合し大規模データにも対応可能とする考えを述べ、同様にデータベース整備の必要性を主張しました。

■パネルディスカッションの様子

併せて行われた、フォーラムエイト開発担当者によるプレゼンテーションでは、下水道・上水道、河川構造物、流出解析・氾濫解析など、水工シリーズ全26製品の概要と最新機能・ソリューションを紹介。xpswmmとUC-win/Roadの連携や、マンホールの設計と3D配筋CADの連携について、実際の操作を交えたデモンストレーションを行いました。

■フォーラムエイト UC-1開発第1グループ
  主事 岡木 勇



点群データの高度活用、VRの教育利用、
BIM/CIM連携などの提案が特徴的

本年で7回目を迎える国際VRシンポジウムの開催と、World16メンバーによる、サマーワークショップ in ハワイ(2014年7月)からの成果をふまえた研究発表にあたって、アリゾナ州立大学 プリズム研究所の小林佳宏氏より冒頭の挨拶が行われました。
同氏は、World16のこれまでの活動実績、本シンポジウムの歩みと、ハワイワークショップでの成果を紹介。続いて、ジョージア工科大学 マシュー・スワーツ氏による「Drone&VR〜UAV(無人飛行体)による3Dモデリング研究」からメンバーの発表が始まりました。

■アリゾナ州立大学 プリズム研究所 /
  FORUM8 AZ 代表 小林 佳宏 氏

同氏は、World16のこれまでの活動実績、本シンポジウムの歩みと、ハワイワークショップでの成果を紹介。続いて、ジョージア工科大学 マシュー・スワーツ氏による「Drone&VR〜UAV(無人飛行体)による3Dモデリング研究」からメンバーの発表が始まりました。
スワーツ氏の研究事例は、無人ドローンによる写真測量と点群データをVRで活用するものです。GPSで設定したフライトパスに沿って空撮した工事現場の連続写真・動画を、3Dでカメラマッチング・レンダリング処理して着色・テクスチャの付加を行うことに加えて、高解像度データのズームから歩行者の動きも詳細にトラッキングし、分析・予測に利用。最終的には地図データをUC-win/Roadに読み込んで道路を作成し、植栽や建物なども点群から再現しました。

■ジョージア工科大学 マシュー・スワーツ 氏

「コウモリの洞穴研究におけるレーザースキャナ、VRの活用」というユニークなテーマの発表を行ったのは、バージニア工科大学のトマス・タッカー氏。ハワイワークショップでも話題となった、中国・山東省の洞窟の内部形状再現と生息するコウモリの動きの解析プロジェクトでは、マイクロCTスキャンによりコウモリの骨格を3Dモデル化し、モーションキャプチャによって飛行ルートや動作を精緻に再現する手法を説明。加えて新たな取り組みとして、フランスで第一次世界大戦の戦場となった場所を3Dモデル化し、ARとの連携やUC-win/Roadへのインポートを行って、教育に活用する事例も紹介しました。

■バージニア工科大学 トマス・タッカー 氏

ハーバード大学准教授 コスタス・テルジディス氏は、ビジネスモデルとしても注目を集める「オーガニック・パーキング〜クラウド型駐車場予約システム」について発表。同氏は、車を駐車する場所が必要な時スムーズに見つけられないという、世界中の都市で共通のストレスを解決するシステムとして、スマホにより個人間で駐車スペースの利用時間を取引き可能な「オーガニック・パーキング」を考案・開発。実際にシステム操作を行う様子を記録したデモンストレーション動画や、アニメーションによるキャッチーなプロモーションムービーと併せて、取引きシステムをクラウドによって実現する仕組みについて説明しました。

■ハーバード大学 准教授 コスタス・テルジディス 氏

大阪大学大学院 准教授の福田知弘氏による、「VR-Cloud®を用いた リアルタイム都市計画システム」についての研究発表では、国際化・情報化がよりいっそう進む将来の会議スタイルとして、VR-Cloud®を利用して3次元空間を同期的に共有し、設計検討や協議を行う方法を提案。事例として、下関の景観検討と建築物の設計検討を紹介しました。デモンストレーションでは、会議システムを用いて大阪大学の研究室と音声・映像接続し、VR-Cloud®でデータを共有して検討の様子を再現。現在のようなスタンドアロンでの利用から、将来的なネットワーク化の展望についても述べました。

■大阪大学大学院工学研究科 環境・エネルギー工学専攻
  准教授 福田 知弘 氏

ニュージャージー工科大学准教授の楢原太郎氏は、「インタラクティブデバイスとVRの連携事例」と題して、レーザーカッターやセンサなどのデバイスを利用した建築分野の実務・教育におけるロボティクス活用など、同氏の多様な取り組みを紹介しました。Roadの機能としても搭載された群集シミュレーションについては、建築設計上で動態・人間行動における効率を検討し、幾何学的な観点だけでなく相関性からモノをデザインする手法として活用できることを説明。また、最新の関心分野として、仮想オブジェクトに対して触覚フィードバックを与える「ハプティクス」を挙げ、ニュージャージー工科大内の医療系の研究チームと共同で、リハビリゲーム等への活用を模索していることを報告しました。

■ニュージャージー工科大学建築デザイン学部
  准教授 楢原 太郎 氏

ピサ大学教授のパオロ・フィアマ氏は、「イタリア・ピサにおけるVR活用研究」で、旧市街再開発プロジェクトでの、UC-win/RoadとIFC等のモデルを活用したBIMのアプローチについて紹介。
マテリアル、コスト、時間等の属性が付加されたBIMモデルを使用することで、時間やコストの削減に貢献できるメリットや、新しい建物や設備のモデルをVR空間内にインポートし、群集流や交通への影響をはじめとして、街中でどういう事象が発生するかを効率的にシミュレーションする活用事例について解説しました。

■ピサ大学 教授 パオロ・フィアマ 氏

今回のシンポジウムで目立った傾向として、VRの教育利用提案が挙げられます。ロバートゴードン大学助教授 アマル・ベンナージ氏の発表「VRによるオンライン教育研究」もそのひとつであり、同大学で将来的に計画されているオンライン教育コースの責任者を務める立場から、受講者向け教育ツールとして最適なUC-win/Roadの活用方法を模索した研究が紹介されました。建築物や建築環境、プランニグの可視化をテーマとしたコースの一環として、学生を対象としたトライアルを実施し、実際のケーススタディとして「アバディーンのユニオンストリート再開発・活性化」を採用。VRを用いて、地元の自治体関係者との対面なしでの協議・プレゼンテーションを通したデザイン・計画を実践することで、UC-win/Roadの教育ツール、コラボレーションツールとしての可能性と、アイデアの実現性を評価しました。

■ロバートゴードン大学 助教授 アマル・ベンナージ 氏

最後に、バーレーン大学准教授 ワエール・アブデルハミード氏より「4D建設プロジェクトにおけるVRの適用」の発表が行われました。同氏は、建設プロジェクトマネジメントへのVR活用について研究成果を紹介。3次元モデルをプロジェクトマネジメントのスケジュール管理に活用する手法や、MS ProjectとGISを連携してVRに反映することで建物構造・建設プロセスを可視化し、基礎の構築から床、壁、天井と建設が進んでいく様子が表現されたアニメーションなどを披露。
施工など建設プロセスが十分にロジック化されることが、今後のBIM利用の展望となることを示しました。また、新しい試みとして、都市計画プロジェクト等における学生のクリエイティビティ評価にVRを利用していることを紹介し、ここでも教育ツールとしてのVRの有効性が印象づけられました。

■バーレーン大学 准教授 ワエール・アブデルハミード 氏

FORUM8 Design Festival 2015-3Days 開催! 
会場:フォーラムエイト東京本社・品川インターシティホール
●Eve   2015年11月17日(火)  FORUM8 Design Festival Eve

●Day1 2015年11月18日(水)  第16回 UC-win/Road協議会
 第9回 デザインコンファランス 総務セッション

 サポートセッション(Engineer's Studio®・地盤解析・FEMLEEG・UC-1シリーズ・CIM体験コーナー)
 展示説明会(システム展示及びデモンストレーション)
 ネットワークパーティ (ユーザ懇親会)

●Day2 2015年11月19日(木)  第14回 3D・VRシミュレーションコンテスト・オン・クラウド表彰式
 第16回 UC-win/Road協議会 ジェネラルセッション/IM&VRセッション
 第 9 回 デザインコンファランス 地盤セッション
 第 5 回 VDWC表彰式 / 第3回CPWC表彰式

 サポートセッション(UC-win/Road・CIM体験コーナー)
 ネットワークパーティII / 書籍出版披露

●Day3 2015年11月20日(金)  第 9 回 デザインコンファランス 設計解析セッション / CIMセッション / 水工セッション
 第 2 回 ナショナル・レジリエンスザイン・アワード表彰式
 第16回 UC-win/Road協議会 国際VRシンポジウム / 最先端表技協セッション

 サポートセッション(CIM体験コーナー)
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