CASE STUDIES ADOPTED by Government Agencies and Local Governments. 官公庁 自治体ソリューション

スポーツ

フォーラムエイト ラリージャパンのコースをVRで再現
若年層のラリー教育にメタバースで授業を実施

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愛知県 豊田市・岐阜県 恵那市(ラリージャパン実行委員会)

豊田スタジアムでのスペシャルステージ(SS)をメタバースで再現し、実行委員会における開催イメージの共有や、チケット発売時における観客PRに活用した。

自治体との連携なくして世界ラリー選手権の開催は実現しない

愛知県豊田市・岡崎市・新城市・設楽町、岐阜県恵那市・中津川市といった広域で開催される世界ラリー選手権(WRC)日本ラウンド。中部地域での開催は2025年で4回目の開催となりますが、地元住民の開催理解や観客PRなどにフォーラムエイト「メタバニアF8VPS」「まじもんF8NFTS」が活用され、円滑な競技運営に貢献しています。

弊社はラリージャパンのタイトルパートナーです

フォーラムエイトは、愛知県と岐阜県の各地で開催されているFIA世界ラリー選手権(WRC)日本ラウンドに、2022年よりタイトルスポンサーとして参画しています。WRCは公道を使用したモータースポーツであるため、主催者と開催各地域の自治体との密接な関係性なくしては成立しない競技です。開催地域住民との合意形成や開催気運の醸成なくしてラリー競技の実施・継続は不可能と言っても過言ではありません。多くの自治体との連携実績を持つ弊社は、こうした環境下で多くの貢献が可能だと考え、協賛させていただくこととなりました。

ラリージャパンを疑似体験できるメタバース

2023年のWRC開催に際し、実行委員会は名古屋グランパス(サッカーJリーグ)やトヨタヴェルブリッツ(ラグビーリーグ1)の本拠地として知られる豊田スタジアムのピッチをラリーのコースとして使用することを決定しました。より多くの観客の皆さんの目の前で迫力あるラリー競技を開催したいという実行委員会の思いを実現するために、弊社は豊田スタジアムの全景及びピッチに設置されるコースをメタバニアF8VPSで再現することを提案。チケット発売前に観戦希望者に対しよりリアルに競技の雰囲気をバーチャル体感できる「FORUM8 Rally Japan Metaverse 2024」を設置しました。
同時に、豊田市や恵那市のみならず、岡崎市・新城市・設楽町・中津川市といった、競技コースとなる公道を提供する自治体の観光地の紹介や、ゆるキャラとの交流、特産品の紹介などができる空間を設定。さらに、ラリー当日のイベント会場やラリーマシンをメンテナンスするサービスパークを再現した空間を作り、当日会場に来られない方でもラリージャパンを疑似体験できる試みをメタバースで実施しました。

競技場内を走るラリーカーの中からのコースイメージまで再現可能。また、競技を終えたマシンがメンテナンスを行うサービスパークも本物そっくりに再現された。

現実の各SS会場や、メタバースの各シーンを巡ることでパーツNFTを獲得し、それらを組み合わせることでオリジナルラリーカーを作成できる施策を投入。

次世代に向けたラリー教育にメタバニアF8VPSを活用

また、WRCを継続して開催する方策を各自治体とともに考察するなかで、次世代のラリーファンやラリーに関わる人材の育成が重要であるとの認識で一致。小中学生に向けたラリーの認知・教育を実行委員会とともにプランニングしました。実行委員会は2023年から若年層に向けたラリー啓蒙のために小中学校の校舎・行程を利用した“リアル”な現場でラリー教室を行っていましたが、フォーラムエイトはメタバニアF8VPSを利用したメタバース空間での「メタバースバーチャルラリー教室」の開催を提案。長野オリンピック金メダリストの清水宏保さんやパックンマックンをゲストに迎え、多くの子供たちとラリーについて学ぶ機会を2024年10月に設けることができました。
この施策実施にあたっては、メタバニアF8VPSで構築したメタバース空間が、特別なアプリケーションやハードウェアを介すことなく、汎用PCやスマートファンで接続可能なことも好評を得た要因であったと考えています。

2024年には「ラリーNFT」も登場
現実のSSとメタバースのリンクを強化

さらに、リアルのラリー会場とメタバースをより密接につなぐコンテンツとして、「ラリーNFT」を用意しました。現実の各SS会場や、メタバースの各シーンを巡ることでパーツNFTを獲得。また、メタバース内での宝探しやクイズに正解することなどにより100以上のパーツNFTを手に入れ、それらを組み合わせて自分だけのオリジナルラリーカーを完成させるといった施策を提供しました。完成したラリーカーはメタバース内でコレクションしたり展示したりすることが可能なほか、メタマスク(トークンを保管できるソフトウェアウォレット)を通じ、オープンのNFTマーケットにも展開が可能となりました。
フォーラムエイトは2025年大会においても豊田市・恵那市をはじめとする開催自治体をサポートし、世界に誇るデジタル技術で新しいWRCを世界に提案していきます。

バーチャルラリー教室でのワンシーン。仮想空間に各回40名の子供たちが集合してラリーを楽しく学んだ。
WRCで活躍する若手ドライバーをアワードスポンサーとしてサポート

WRCでトップレベルの活躍を目標に切磋琢磨する将来有望な選手育成を目的として、WRC2クラスのドライバーのなかで最も多くのステージウィンを獲得した選手に毎戦贈呈されているのが「FORUM8 WRC2 Most Stage Wins Award」です。フォーラムエイトはアワード獲得ドライバーに「英雄」の文字を入れた兜型のトロフィーを贈呈しています。2024年シーズン、最も多くの当アワードを受賞したオリバー・ソルベルグ選手は「父(ペター・ソルベルグ)のファンがとても多い日本の企業『フォーラムエイト』からこの賞をいただくと、自分も日本のファミリーになった気分になれます」と受賞の喜びを語ってくれました。

ラリー・フィンランドの会場でオリバー・ソルベルグ(右)
選手らに記念のトロフィーを贈呈した弊社伊藤社長。
フォーラムエイトはWRCのシーズンパートナーでもあり、各国のラリーコースにはところどころで弊社ロゴの入ったアーチが掛けられる。
ラリーを開催する自治体の各組織と強力に連携し住民理解を得ながら地域の発展に寄与します
デジタルツインによる持続可能な都市の実現に向けた連携協定を締結

フォーラムエイトは豊田市と相互に連携し、市が抱える様々な課題について、デジタルツイン上でのシミュレーション等を活用し解決を図るため「デジタルツインによる持続可能な都市の実現に向けた連携協定」を2023年に締結しました。豊田市は「豊田市デジタル化強靭化戦略」に基づき積極的なDXの取り組みを行っており、2022年には「デジタルツイン」の活用検討が開始され、デジタルツインの早期実現を目指した取り組みが進められています。豊田市との協力関係は、2021年のWRCラリージャパン開催を契機としてスタートしており、弊社が建設DXに寄与する様々なソフトウェア製品やデジタルツイン等のシミュレーション技術を保有していることから双方の経営資源・ノウハウを最大限に活用することで持続可能な都市の実現を目指すため、今回の協定締結に至りました。

「デジタルツインによる持続可能な都市の実現に向けた連携協定」締結式には、豊田市長太田稔彦氏(左)とフォーラムエイト代表取締役社長 伊藤裕二(右)が出席。

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