CASE STUDIES ADOPTED by Government Agencies and Local Governments. 官公庁 自治体ソリューション

道路
3D・VRシミュレーションコンテスト第22回エッセンス賞

首都高速道路 横浜北線・北西線
すべり台式避難方法のVR体験シミュレーション

USER :

首都高速道路株式会社 (旧神奈川建設局)

特殊な避難経路周知にVR体験コンテンツを活用

すべり台式非常口の使用方法をVRコンテンツで作成

2017年3月に開通した首都高速道路神奈川線[K7]横浜北線の横浜北トンネルは、車道層と避難用安全空間層の2層構造になっています。そのため、その2層を繋いで安全に避難を実行するための動線として首都高として初めて「すべり台式非常口」を採用しており、以降に開通した北西線も同様の方式を採っています。採用当初はパンフレット等を用いてすべり台式の避難方法を広報していましたが、すべり台式というのが一般の利用者には馴染みが薄いということで、より分かりやすい周知方法を目指してVRシミュレータの活用を採用。フォーラムエイトのUC-win/Roadを使用してシミュレーションコンテンツが作成されました。

VRヘッドセットを装着して避難を擬似体験できる。

事故が起きてから避難方法をVR体験できるシナリオ

本VRシミュレータのシナリオ「避難シミュレーション」を実行すると、避難のイメージを体験することができます。トンネル内で火災に遭遇してしまった状況を想定したストーリーが自動的に進みます。車両を安全に停めて非常口まで移動し、非常口の扉を開いて、すべり台を使って避難通路に出るところまでをVRでシミュレーション体験できるシナリオとなっております。避難を促す拡声放送の実際の音声を聞いたり、事故に遭遇して避難する際の注意点や対応方法などを実際の避難者の視点になって確認することが可能です。日常では使用する機会はほとんどない避難すべり台をすべる体験や設備の使い方、紹介も含まれ、実際のトンネルにある様々な安全設備について知ることができます。このように普段体験することが出来ない非常口ボタンを押す操作や避難通路を滑り降りる感覚を体験しながら避難方法を学べるため、より効果的な避難方法の周知が可能になりました。

PAやイベントなどの広報周知で活用

こちらのVRシミュレータは、PA利用者は誰でも体験できる施設として大黒PAに一定期間設置されていました。加えて横浜環状北西線の地域イベントなど、広報及び啓蒙イベント等で積極的に一般利用者に体験してもらう試みを随時行っているとのことです。利用者からは「体験型のため楽しみながら理解できた」という感想が寄せられています。今後は360度動画としても展開予定であり、トンネル防災のメイン広報ツールとして活用していくようです。

VRプログラムでは、トンネル内で火災が起き、トンネル内を移動してすべり台式非常口を使って下層階の避難道を使って避難するまでを擬似体験できる。

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